オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

知床の銀ぴか降海型オショロコマを撮影

2012-09-10 20:21:57 | 降海・遡上型オショロコマ
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20XX年5月13日。冷たい強風の吹きすさぶ羅臼側の海岸線をかなり歩いてこの川にやってきた。夏場は緑が美しい川だが、今日は雪解け水で増水し荒々しい激流に変身している。普通ではまったく釣りにならない川の状況だが、あえてきたのは降海型オショロコマを狙ってのことだ。河口近いたまりで粘りに粘ってやっと3匹のオショロコマを釣った。一匹はこの渓流独特の美しい赤点紋理で明るい色調の♀、もう1匹は立派な♂。そしてついに銀ピカオショロコマを釣った。











尾叉長24cm 。鱗が銀白色となり赤点紋理は淡いピンク色になり、背面の暗色斑は消え、ヒレは透き通るような白色調に変化し、魚体は細長くスマートな体型になり、鼻先と目の距離が伸びている。この個体ではまだはっきりしないが、一般的に降海型オショロコマでは背びれ、尾びれの辺縁が黒く縁取られる。私はこれが降海型オショロコマではないかと考えている。これからスモールト化して海へ下ろうとしている個体と思われる。 


これに対して遡上型オショロコマは、後に撮影する機会を得ることになるが30cmほどの大型個体で一見サクラマスを思わせる。しかしよく見ると淡いピンク色の斑点が無数に見られるので、確実に遡上型オショロコマと鑑別できる。降海型に比べると遡上型オショロコマに遭遇する機会はきわめて稀で私たちも唯一回しか遭遇していない。遡上型オショロコマに関しては私たちは相当なエネルギーをついやして調査しているがまだ生態は、謎めいている。



 
この渓流に独特の外観の河川残留型♀だ。体色は明るい色調で魚体が大きく、腹部は白色で夏場は淡く赤~オレンジに色づく。腹ビレ尾ビレは鮮やかな赤色調を帯び、赤点紋理は鮮やかで細かく、数が多い。知床の渓流では最も美しい♀の型であると思う。


5月の♂だが夏場は薄青を帯びたもっとみずみずしく美しい色調になる。


この日も撮影させていただいたオショロコマたちは、全て丁寧にもとの場所にリリースしました。




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