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平野部の雪はいつの間にかほとんど解けてオホーツクの広大な畑ではトラクターが夜遅くまで懸命に春の農作業をやっている。斜里川水系の渓流に春のオショロコマの撮影に出かけた。この時期オホーツクでは、春一番のおいしい山菜ギョウジャニンニクが最盛期だ。ひとつ欠点がありこれを腹一杯食べた人は猛烈な悪臭がするため近寄れない。連休初日なので、今日は食べても大丈夫。
ビニール袋をぶらさげていますが、おいしい行者ニンニクが一杯入っています。
この水系のオショロコマ成魚の特徴は一般的に緑色調の色調で背部の虫食い模様がくっきり目立ち、ヒレや腹部の着色は淡いピンクからオレンジで、赤点紋理は比較的細かいものが多い。ここから海までダムは無いのだがこれまで降海型は見ていない。従来、この水系ではオショロコマ優勢であったが今年は圧倒的にアメマスが多くオショロコマは明らかに減っているようだ。川の状況その他を見る限り、このままでは恐らくこの水系のオショロコマは近い将来消えてゆくと思う。今回はその思いを込めてオショロコマたちを真剣に撮影した。その映像のほんの少しですが以下に写真を示しておきます。
斜里川水系平野部はどこもそうだが畑が限りなく川に近づき河畔林がいつの間にか無くなっているようなところが多い。何の規制も無かったので畑を少しでも広げようと農家がせっせと木を切ったためである。川岸の護岸や汚水、泥水、農薬の流れ込み、樹木が無いための夏期の水温上昇などで魚類の生息環境は限りなく損なわれている。斜里川の中下流域は今やほとんど死にかけているといっても過言ではない。多数のイトウが棲み豊かな生態系に満ちあふれていたかっての斜里川の面影はほとんどない。サケ・マスだけが多いのは孵化放流事業の努力のたまもので、本来の生態系とはまったく無縁のものである。
この日撮影したオショロコマたちです。すべて丁寧にリリースしました。
斜里川水系のギョウジャニンニクはびっくりするくらい大きく立派だ。味はまあまあおいしい。
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