
20 XX-6-26(日) 朝方小雨のち曇り 寒い
朝3時40分起床。昨晩用意しておいた冷たいおにぎりとホテルのサービスのお菓子を食べ、車でオショロコマ遊魚ボート乗り場へ向かう。もう沢山の釣り人が来ていて、用意をしている。
みんな釣り雑誌から抜け出してきたみたいに完全装備が決まっていてやる気まんまん。殺気すら漂っている。私たちのスタイルはあまりにも素人っぽかった。それにしても眠い。

この際、恥をしのんでお願いしてみるしかない。
竿を忘れてきました。どなたか予備の竿があったら貸していただけませんかと聞いてまわるが、こいつらアホかといった一瞥が返ってくるばかり。
何人もに軽くあしらわれた。しかしよい人たちはいるものだ。
帯広からきた二人組のヤングになんとかスペアの釣り竿とリールを貸してくれないかと拝み倒して貸してもらった。スペアだけあってなんともひどいオンボロ竿とリールだ。それでもこの際涙がでるほどありがたかった。
救命胴衣をつけ妻と二人でボートでこぎ出した。よーいドンで皆一斉に良さそうなポイントを目指し漕ぎ出したが力のない私のボートは遅く、みるみる取り残されてしまった。

仕方ないので桟橋からあまり離れないところで釣り始めたが、これが結果的に良かった。今日は小雨が降り波もあってとても寒い。昨日までは気温が高く水温があがりベタ凪でほとんど釣れない日が続いていたもよう。確かに水はあまり冷たくない。
湖の水温が上がり低水温を好むオショロコマは水深20mほどに深く潜っている可能性があるとのことでカウントダウン20秒でやってみて下さいとインストラクター氏が皆に話していた。それでは足りないと考え私たちは40-60秒でリールを巻き始める釣りかたでやってみた。
一般的にオショロコマには赤いスプーンかスピナーが良い。思い切り風上に投げてジッと我慢のカウントダウン。ボートが流されるのにまかせゆっくりリールを巻く。やがて大きなオショロコマがすぐそばまでルアーを追ってくるのが見え始めた。
食いつかずボートの底をぴゅーっと魚が走り抜けて行く。そんなことを繰り返しているうちに、やがてガツンと当たりがありぐんぐんぐんと竿が引き込まれる。

最初は興奮して強引にリールを巻いた。しかし手元まできたところで大暴れしてシングルフックバーブレスの針がはずれて逃げられてしまうことが続く。
あわてずにリールを巻きながら、暴れられないようにゆっくりよせてネットで頭から素早くすくい上げる。だんだん慣れてきた。
妻は必死にリールを巻き魚を寄せたが手元まできたところでなんとリールの柄がスッポリ抜けてしまい、もたつく間に魚は逃げる。
結局、最終的に私が7匹、妻が4匹釣って写真撮影した。しかし写真撮影しようとすると、また暴れて針がはずれて逃げられる。
30-45cmの大型個体でヒレが大きく背部は湖の水の色と同じ濃い緑色で♀の腹部は銀ぴか、♂は薄く黄色調をおび、歯がするどい。赤点紋理は淡いピンク色である。確かにこんなオショロコマは見たことがなかった。



コラ、このようにミヤベイワナを水から上げるのは、実はルール違反。


監視のエンジン付きボートが走り回って巡回するのは、ちょっとうっとうしくてやかましい感じ。







気がついたら釣っているのは私たちだけになった。私たちは最後に上陸したが他の人はあまり釣っておらず、一匹も釣れずに早々に釣りを切り上げた人が多かった模様。竿を借りた二人も釣っていない口ぶりで長いこと私たちが上陸するまで待たされて不機嫌なお顔でした。本当に申し訳ありません。借りたリールの柄を壊してしまいましたと謝ると、それは最初から壊れているので気にしないようにと言われ一安心。
ここは管理釣り場であるという感じが強かったが、結構楽しい釣りであった。また機会があれば今度は自分の釣り道具を忘れずに釣りに来てみたい。
遊覧船船着き場に大型ウグイの群がいて壮観だ。ニジマスも少し見えたがオショロコマは低温を好むのでここからは見えなかった。湖をみおろすレストランのトイレ前に大きなオショロコマのホルマリン液浸標本♂♀があった。写真撮影をした。真っ白に変色しているものの、かっては60cmを越えるミヤベイワナがいたという立派な物的証拠である。


これは以前水族館で撮影したミヤベイワナです。

