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20XX年5月19日。
低温注意報がでており気温は5℃。ひどく寒い。山間部はもっと寒い。常呂川の支流の源流域に早春のオショロコマを見にいった。そろそろ人家が無くなってきた頃、アスファルト道路上に二匹の狸の死体を見つけた。長年北海道の山野を歩いてきたが野生の狸をみたのはこれで3回目。一匹目にはカラスが群れていて、もう目玉がくりぬかれていた。

二匹のエゾタヌキの死体は夫婦と思われ、お互いにおよそ100m離れて転がっていた。一体どんな状況で車にはねられたのだろうと考えるだけで心が痛む。ひっきりなしに車が通るのでそのうち狸せんべいになりことは間違いない。道路脇に死体をずらしておいた。

この時期はオオバナノエンレイソウが満開であちこちに白い花の群落を形成している。この花は北海道大学の校章になっている。

オオバナノエンレイソウの群落。

オオバナノエンレイソウの群落

エゾエンゴサクは青から紫の花をびっしりつける。この植物は羽根の透けたアゲハチョウ、ヒメウスバシロチョウの食草でもある。

紫や青の花には必ず白花が出現する。珍しいエゾエンゴサクの白花。

これはエゾムラサキツツジの白花。

アスファルト道路を離れ、林道をえんえんと走る。トドマツ、エゾマツを主体とする森林の中に常呂川源流域の渓流が見え隠れし始める。夏場はうっそうとして川は見えない。
いつものポイントで入渓するが、夜来の雨と雪解けの増水で川は褐色に濁り水量も相当多くて釣りはほとんど困難な状況であった。

褐色の濁流、増水した常呂川源流域の渓流。

それでも僅かながらオショロコマが釣れた。くすんだ青灰色の早春のオショロコマだ。常呂川上流域のオショロコマは何故かくすんだような色調で鮮やかさがないのが特徴だ。手早く撮影して丁寧にリリースした。川の水も雪解けの増水で混濁しており、きれいな水中写真はむずかしかった。




アメマス若魚も少し釣れた。さすがに今日は川の状況が最悪のせいかあまり釣れない。アメマスの1匹は、よどみに放したら、5分後にまったく同じ個体が釣れてきた。

このあたりでは珍しいチシマザクラが満開の花をつけていた。



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