今月12日に大橋巨泉さんが亡くなった。「11PM」や「クイズダービー」等のテレビ番組で司会者として活躍された方だ。今年の2月だったか黒柳徹子さんの「徹子の部屋」に奇しくも7月7日に83歳で亡くなった永六輔さんとご一緒に出演されていた。闘病のため少しばかりやつれて見えたが、昔話で盛り上がる声は張りもあり、当時のエピソードを語る口調もしっかりしていただけに残念だ。
このたびの訃報で巨泉さんがジャズ評論家だったことを知った方もおられるだろう。1960年代は歯に衣着せぬ批評でジャズ誌を賑わしていた。分かりやすい解説も定評があり40年代前半のスウィング末期から50年代のモダン初期に至る過渡期のジャム・セッション形式によるコンボ演奏を「中間派」と名付けのは巨泉さんだ。また。ヴォーカルにも造詣が深く、日本語版ダウン・ビート誌62年2月号では当時の奥様、三宅光子(現・マーサ三宅)さんとご夫婦対談という企画でジューン・クリスティとクリス・コナーを語っていた。ビリー・ホリデイの自伝も油井正一さんと翻訳されている。
♪Alone together, beyond the crowd・・・で始まるアーサー・シュワルツとハワード・ディーツの名コンビが書いた「Alone Together」に「ふたりぽっち」という邦題を付けたのも巨泉さんだ。見事なくらいこの邦題がしっくりくる歌詞とメロディーである。多くの名唱からパティー・マクガヴァン唯一のリーダー・アルバム「Wednesday's Child」を選んでみた。消え入るようなフルートにポロンポロンとギターが入るゆったりしたイントロから歌詞をかみしめるように丁寧に歌っている。孤独な二人が一緒にいればこれからの将来、どんなことにも耐えていける・・・大恐慌の風が吹く1932年に作れられた曲ではあるが希望の光がさす。
ヘレン・メリルの名唱で知られる「You'd Be So Nice To Come Home To」に「帰ってくれたらうれしいわ」という邦題を付けたのも巨泉さんだ。誤訳を指摘する声もあるが、たとえ歌詞の内容と違っていても誰でもが知っている邦題は名訳といえよう。ヘレンのあのジャケットは間違いなくそう歌っているのだから。ジャズをこよなく愛したダンディー大橋巨泉。享年82歳。合掌。
このたびの訃報で巨泉さんがジャズ評論家だったことを知った方もおられるだろう。1960年代は歯に衣着せぬ批評でジャズ誌を賑わしていた。分かりやすい解説も定評があり40年代前半のスウィング末期から50年代のモダン初期に至る過渡期のジャム・セッション形式によるコンボ演奏を「中間派」と名付けのは巨泉さんだ。また。ヴォーカルにも造詣が深く、日本語版ダウン・ビート誌62年2月号では当時の奥様、三宅光子(現・マーサ三宅)さんとご夫婦対談という企画でジューン・クリスティとクリス・コナーを語っていた。ビリー・ホリデイの自伝も油井正一さんと翻訳されている。
♪Alone together, beyond the crowd・・・で始まるアーサー・シュワルツとハワード・ディーツの名コンビが書いた「Alone Together」に「ふたりぽっち」という邦題を付けたのも巨泉さんだ。見事なくらいこの邦題がしっくりくる歌詞とメロディーである。多くの名唱からパティー・マクガヴァン唯一のリーダー・アルバム「Wednesday's Child」を選んでみた。消え入るようなフルートにポロンポロンとギターが入るゆったりしたイントロから歌詞をかみしめるように丁寧に歌っている。孤独な二人が一緒にいればこれからの将来、どんなことにも耐えていける・・・大恐慌の風が吹く1932年に作れられた曲ではあるが希望の光がさす。
ヘレン・メリルの名唱で知られる「You'd Be So Nice To Come Home To」に「帰ってくれたらうれしいわ」という邦題を付けたのも巨泉さんだ。誤訳を指摘する声もあるが、たとえ歌詞の内容と違っていても誰でもが知っている邦題は名訳といえよう。ヘレンのあのジャケットは間違いなくそう歌っているのだから。ジャズをこよなく愛したダンディー大橋巨泉。享年82歳。合掌。
「アローン・トゥギャザー」は、インストではテンポを速くする傾向にあるようですが、ヴォーカルはバラードという解釈が多いようです。1967年の映画「ホテル」でカーメン・マクレイがホテルのロビーで弾き語っておりました。今週はヴォーカルでお気に入りをお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 Alone Together Vocal Best 3
Carmen McRae / Something To Swing About (Kapp)
Ray Charles And Betty Carter (ABC)
Lurlean Hunter / Lonesome Gal (RCA)
他にもクリス・コナーをはじめペギー・リー、エラ・フィッツジェラルド、ヘレン・メリル、ペギー・コネリー等々、多くの名唱があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Margaret Whiting - Alone Together
https://www.youtube.com/watch?v=Y1yc8jbiqaU
マーガレットが歌うと暗い歌も明るくなります
大橋巨泉さんは、11PMは見させてもらえませんでしたが、クイズダービーはよく見ていました。ディスク・レビューを読むと、丁寧な解説をしていて、几帳面な方だったのかと思います。ご冥福をお祈りいたします。
大好きな曲なので、誰が歌っていてもよく感じる嫌いはありますが、最近気に入っているアルバムからで、
Carol Welsman / Alone Together (Welcar Music)
Tierney Sutton / Something Cool (Telarc)
Julie London / Make Love to Me (Liberty)
ウェルスマンのアルバムは、拙ブログで取り上げましたが、カデェンツぁ風に始まるこの歌には驚きました。サットンのこのアルバムは、前に買っておいたのですが、もう一つ気乗りがしなくてブログで取り上げていませんが、ベースをバックにしたこの曲は素晴らしい。好みでジュリー・ロンドンです。ポピュラーヴォーカル風なのがかえってよいので。
トニー・ベネットは重すぎて、今一つだし、期待のクリス・コナーも途中からのアップテンポの編曲はいただけず、ペギー・リーのものはまずまずよかった。モニカ・ボルフェスのCDにも収録されていますが、CDがどこかにいってしまい(笑)、聴くのを諦めました。
11PMは高校生のときよく観ておりました。巨泉さんの司会が一番面白かったですね。
トップにウェルスマンがきましたか。歯切れがいいですし、天性のジャズ感が曲を大きくしております。札幌公演を見逃したのが残念です。
次にティアニー・サットン。ベースとのデュオですか。探してみましょう。
そして、ジュリー・ロンドン。青い瞳に赤い唇、ジャケットに吸い込まれそうです。いつものジュリーの世界ですので安心して聴けますね。ジュリーといえば先日観た映画「レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたち」で二番目の旦那ハワード・ロバーツの話が出てきます。ハワードがフィル・スペクターにブチ切れるまでのやりとりは面白かったです。
クリス・コナーを聴いた巨泉さんはでっかい声でレコードのイメージとは全く違うと言っておりました。この編曲も生で聴いたら迫力があるかもしれませんよ。
先に挙がったキャロル・ウェルスマンは生で聴いた事があるくらい好きなシンガーですが、この曲が入ったアルバムは持っていないので聴いてみたくなりました。
私は2つだけですが、
Mel Torme / My Kind Of Music (Verve)
Salena Jones / The Moment Of Truth (CBS)
メル・トーメは何を歌っても見事です。
サリナ・ジョーンズは1969年のアルバムですが、キース・マンスフィールドがアレンジで演奏は彼のオーケストラ。
2009年にサリナとキースは結婚しましたね。
先日、数年ぶりに生でサリナの歌を聴きました。
アンコールも含めて、たっぷり19曲。
自分に向かって歌ってくれていると思わせるような、人の心をグッと掴むような歌い方は健在でした。
キャロル・ウェルスマンは若いイメージがあるのですが、55歳になるのですね。風格があるわけです。「Alone Together」は2014年の録音です。手堅いメンバーをバックに伸び伸びと歌っております。
お約束のメル・トーメがきましたね。選曲がいいですのでファンには堪らないアルバムでしょう。トップのユーナイトのリズム感は素晴らしいですね。
そしてサリナ・ジョーンズ、シティ・ジャズに出ていましたね。札幌にもファンが多いようですので満席だったことでしょう。例年のことですがサッポロ・シティ・ミュージックと名称を変えてほしいメンバーばかりでした。昨年、黒岩静枝さんとレセプションに出席しましたが、関係者に言わせると札幌ではこれをジャズというそうです(笑)
Alone Together Vocal Best 3
Carmen McRae / Something To Swing About (Kapp)
Carol Welsman / Alone Together (Welcar Music)
Mel Torme / My Kind Of Music (Verve)
多くの投票はいただけませんでしたが、今も昔も人気のある曲のようです。今宵はお気に入りのアローン・トゥギャザーをお楽しみください。