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「そして、風が走りぬけて行った」、本のタイトルなのだが、これだけでは何の本なのか分からない。サブタイトルに「天才ジャズピアニスト守安祥太郎の生涯」とある。読まずにはいられない一冊だ。天才と騒がれ、突然の死によって謎に包まれたピアニストの生涯が丁寧に描かれていて、作者の植田紗加栄さんには頭が下がる。静岡のジャズを愛する古書店主から譲り受けた本で、読み終えた後も書棚に入ることもなく今も机にある。
その守安さんが残した唯一の録音が、「幻のモカンボ・セッション’54」と題され、ポリドールから発売されたのは75年のこと。ロックウェル・レーベルの EP で僅かに知られていた貴重な音源の全貌が陽の目をみた。54年というと日本のモダンジャズ黎明期で、只管チャーリー・パーカーやバド・パウエルのレコードを聴き、採譜し、コピーをするだけだったと聞いていたが、守安さんのピアノは違っている。力強いオリジナルのフレーズ、サイドメンが付いていけないスピード、溢れるスウィング感に圧倒された。
ショパンの難曲を弾き熟していた慶応時代や、サンバ・クマーナを後手で弾きまくるという見世物的な超絶技巧で暮らしを立てていたこと等、興味深い話もある。若き日の渡辺貞夫さんや、秋吉敏子さん等の憧れの的であり、守安さんがいなければ今の彼らはいなかったかもしれない。歴史に「れば」「たら」は禁句なのだが、生きていれば日本のジャズ界も大きく変わっていただろうし、アメリカに渡っていたら、パウエルよりも上を行ったかもしれないとも思う。日本ジャズ界に風穴を開けた人だった。
6月ともなれば北海道にも爽やかな風が吹く。一年で一番好い季節で、エリック・ドルフィー、エロール・ガーナー、シェリー・マン、タル・ファーロー、それにフランソワーズ・サガン、ポール・ゴーギャン、ジャン=ポール・サルトル、更に太宰治、6月生まれの人は皆、感性豊かだ。ちなみに明日19日は小生の誕生日でもある。これが言いたかった。(笑)
その守安さんが残した唯一の録音が、「幻のモカンボ・セッション’54」と題され、ポリドールから発売されたのは75年のこと。ロックウェル・レーベルの EP で僅かに知られていた貴重な音源の全貌が陽の目をみた。54年というと日本のモダンジャズ黎明期で、只管チャーリー・パーカーやバド・パウエルのレコードを聴き、採譜し、コピーをするだけだったと聞いていたが、守安さんのピアノは違っている。力強いオリジナルのフレーズ、サイドメンが付いていけないスピード、溢れるスウィング感に圧倒された。
ショパンの難曲を弾き熟していた慶応時代や、サンバ・クマーナを後手で弾きまくるという見世物的な超絶技巧で暮らしを立てていたこと等、興味深い話もある。若き日の渡辺貞夫さんや、秋吉敏子さん等の憧れの的であり、守安さんがいなければ今の彼らはいなかったかもしれない。歴史に「れば」「たら」は禁句なのだが、生きていれば日本のジャズ界も大きく変わっていただろうし、アメリカに渡っていたら、パウエルよりも上を行ったかもしれないとも思う。日本ジャズ界に風穴を開けた人だった。
6月ともなれば北海道にも爽やかな風が吹く。一年で一番好い季節で、エリック・ドルフィー、エロール・ガーナー、シェリー・マン、タル・ファーロー、それにフランソワーズ・サガン、ポール・ゴーギャン、ジャン=ポール・サルトル、更に太宰治、6月生まれの人は皆、感性豊かだ。ちなみに明日19日は小生の誕生日でもある。これが言いたかった。(笑)
6月生まれの完成豊かなdukeさん 誕生日おめでとうございます。ボクも、さわやかな6月の北海道の風、味わってみたいなあ!いけない!大事な事を忘れていました。今夜は、クロアチア戦だった!守安さんのピアノ鑑賞は、あしたかな?!
今日はジャズフールの少しばかり遅い花見でして、13時から今まで生ビールと焼肉のジャムセッションでした。
naru さんは CD お持ちでしたか。私も肉はつまみ食いでしたが、トップの I Want To Be Happy はしっかり聴きたい一曲です。この一曲で守安さんの素晴らしさが伝わってきます。
クロアチア戦も大事ですが、例のオークション終了が本日22時過ぎです。入札者6名、2万円超えました。さぁ~て、どうしましょう。臍繰りと懐の戦いです。(笑)
モカンボ・セッションの守安祥太郎、確かに凄い演奏ですね。あの時代の日本にこんなに素晴らしいピアニストがいたとは驚きです。ただ、まだ才能が完全に開花したとは言えないように思います。自殺さえしなければ、日本の「ジャズ・ジャイアント」と呼ばれる存在になった事でしょう。
ところで、このセッションでの馬さんの演奏はいまいちですね。麻薬切れか、麻薬の取りすぎかどちらかでしょうね。(笑)
では、では、
誕生日を喜ぶような歳ではありませんが、節目はやはり大事でして、気持ちが新たになります。
KAMI さんの仰る通り守安さんは、才能が八部咲きでしたので、早い死が惜しまれます。馬さんは薬切れか、才能の枯渇でしょうか、スピードがないですね。クロアチア戦もスピードが必要と思われます。さぁ~て、キックオフ!切らすなスピードボール!(笑)
馬さんはクレジットされていないようなのですが、
CDには追加曲があるのでしょうか?
守安さん、我が大学の大先輩だったんですね、
知りませんでした。
音楽性とコマーシャリズムの相克に悩んだ揚句に、
京浜東北線に投身自殺と聞き及んでおありますが、
真相はどうなんでしょうね?
「フリーダム・ジャズ・ダンス」ですが、、、
>この難曲をさらにややこしくしているのがドン・エリスでして、蕎麦に胡椒とタバスコをかけた妙な味であります。
ああ、これ「Live in 32/3/4Time」のこと?
なんか、やたらチャカチャカと賑々しい印象が
残っていますが、あんまり繰り返し聴こうという
気は起こらなかったなあ。
ドン・エリスのアルバムは、フルバンド物よりも
コンボもののほうを好んで聴いております。
好みが保守的ということでしょうかね?
CD(幻のモカンボセッション54)には、ハンプトン・ホーズの「テンダリー」が収録されています。
これ一曲だけだったと思います。
では、では、
ご無沙汰してます。ちゃんと毎週ブログ見てます。本日は誕生日おめでとうございます。
おいくつなんでしょうね?
(^_^;)昨日6/18は元BEATLESのポール・マッカトニーの64歳の誕生日でした[WhenI'mSixty-Four]って曲を40年前に作ってて、最近、また離婚して、こんな事になってたとは想像してなかったでしょうね。
6月の北海道はいいですよね。ウン年前、新婚旅行で北海道まわりました。(いわゆるジューンブライドです。)また銀婚式記念で行きたいなあ。
馬さんは KAMI さんのお答えにありますように CD の完全版に収録されております。私もレコード所有ですが、CD が出たときに試聴しました。前のコメントにありますようにホーズは乗馬というより輓馬(ひきうま)でしょうか。
「Live in 32/3/4Time」は、25-25 さんもお聴きでしたか。ドン・エリスのスタートでのリズムのとり方、妙な変拍子は面白いですね。コンボものにも優れた作品がありますが、モンタレーのライブ盤は傑作と思っております。マット・デニスの「エンジェル・アイズ」も演奏しておりますが、さすがに美しいメロディーは崩せなかったようでして素直に歌い上げておりますね。保守と改革、伝統と実験、カメレオンのようなドン・エリスです。
「そして、風が」には守安さんが、死に至る過程を克明に描いておりますので、一読をお薦めします。慶応といえば、中原一浩著の「幽霊作家は慶応ボーイ」は天国と地獄、七転と八倒の面白さでした。
お互い顔姿が分からないのがブログの良い所でありまして(笑)ポール・マッカトニーより若く、今日生まれのポーラ・アブドゥルより年上でしょうか。かなり絞られてきましたね。(笑)
生涯、普通は一度の結婚式、ジューンブライドは理想ですね。吹雪の北海道はあまりお薦めしませんが、6月から秋は楽しめますよ。銀婚式記念といわず錫婚式記念にでもいかがでしょうか。お待ちしておりますよ。
取材もよくできてましたが、天才ピアニストの生き様がよく描かれてましたね。