騙された!と言ってもネット通販詐欺や薄野の阿婆擦れに引っかかったわけではない。何か掘り出し物はないかとCD店の棚を漁っているうち「Caterina Valente & Chet Baker」を見付けた。情熱の花とクールな優男の共演がCD化されたとの記事があったのを思い出した。そうか、これか。曲名を確かめようと裏ジャケットを見たが、老眼では読み取れない小さな字が並んでいる。眼鏡ケースを開けるも中身は空だ。この歳になるとよくある失敗だ。
デジパックの内側には服装の違うツーショット写真が2枚ある。数日かけてレコーディングしたのだろうか。何せ25曲も収録されているのだ。まず、アルバムタイトルになっている「I'll Remember April」から始まる。ギターの短いイントロから少しフェイクをかけながら歌い出す。これはいいぞ。ベイカーがオブリガードを入れる。ベイカーのソロではカテリーナがハミングをはさむという洒落た仕掛けだ。「愛し合った4月の想い出があるから秋の寂しさも恐くない」という失恋の歌だが、ジーン・ポールの書いたメロディーが飛び切り美しいので、カテリーナは楽しかったことだけを想い出したようだ。
そして、オーケストラをバックにした「I Get A Kick Out Of You」。カテリーナが元気良くキックするもベイカーが出てこない。次の曲はベイカーの独り舞台で、その次はカテリーナ、またベイカーといった並びで、結局15曲目に入っている「Every Time We Say Goodbye 」まで共演はない。ラストのボーナストラックでベイカーが歌っているのだが、後からかぶせたようなカテリーナの声が入っている。ありがたくないボーナスだ。このジャケットを見る限りはアルバム丸ごと共演しているように見える。クレジットをよく確かめなかった小生のミスなのだが、単独の音源もあまり見栄映えしないので尚更釈然としない。
騙すつもりでジャケットを作ったわけではないだろうが、少ない音源をレコード化するときはカップリングが多く、紛らわしい。多くのジャズリスナーが共演していると勘違いするのがマイルスとモンクのニューポート盤だ。同じニューポート盤でも秋吉敏子とレオン・サッシュは別物の判断が付くが、マイルスとモンクは共演歴があるだけにソロの応酬が聴けるかも知れないと錯覚する。こちらは内容がいいだけに文句を言えない。
デジパックの内側には服装の違うツーショット写真が2枚ある。数日かけてレコーディングしたのだろうか。何せ25曲も収録されているのだ。まず、アルバムタイトルになっている「I'll Remember April」から始まる。ギターの短いイントロから少しフェイクをかけながら歌い出す。これはいいぞ。ベイカーがオブリガードを入れる。ベイカーのソロではカテリーナがハミングをはさむという洒落た仕掛けだ。「愛し合った4月の想い出があるから秋の寂しさも恐くない」という失恋の歌だが、ジーン・ポールの書いたメロディーが飛び切り美しいので、カテリーナは楽しかったことだけを想い出したようだ。
そして、オーケストラをバックにした「I Get A Kick Out Of You」。カテリーナが元気良くキックするもベイカーが出てこない。次の曲はベイカーの独り舞台で、その次はカテリーナ、またベイカーといった並びで、結局15曲目に入っている「Every Time We Say Goodbye 」まで共演はない。ラストのボーナストラックでベイカーが歌っているのだが、後からかぶせたようなカテリーナの声が入っている。ありがたくないボーナスだ。このジャケットを見る限りはアルバム丸ごと共演しているように見える。クレジットをよく確かめなかった小生のミスなのだが、単独の音源もあまり見栄映えしないので尚更釈然としない。
騙すつもりでジャケットを作ったわけではないだろうが、少ない音源をレコード化するときはカップリングが多く、紛らわしい。多くのジャズリスナーが共演していると勘違いするのがマイルスとモンクのニューポート盤だ。同じニューポート盤でも秋吉敏子とレオン・サッシュは別物の判断が付くが、マイルスとモンクは共演歴があるだけにソロの応酬が聴けるかも知れないと錯覚する。こちらは内容がいいだけに文句を言えない。
「四月の思い出」という分かりやすい邦題が付いている「I'll Remember April」は、1942年春の映画「Ride 'Em Cowboy」の主題歌です。シンガーなら一度は歌う曲です。今週はヴォーカルでお気に入りをお寄せください。尚、ピアノ・ベストは、2009年4月12日の拙稿「クロード・ウィリアムソンの四月の思い出」をご覧ください。ホーン・ベストは機を改めて話題にします。
管理人 I'll Remember April Vocal Best 3
Carmen McRae / By Special Request (Decca)
Jane Fielding / Introducing (Jazz West)
Julie London / Calendar Girl (Liberty)
多くの録音のなかから歌詞を味わうように歌っているものを選びました。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。。
Sarah Vaughan Toronto 1981 I'll remember April
https://www.youtube.com/watch?v=VcEY0UggGyY
派手なドレス、ティッシュ2枚抜き、スキャット、何でも様になります
「I'll Remember April」、いい曲ですね。インストでは、アップテンポの扱いがほとんどですが、ヴォーカルは、歌詞の内容からしてスローなものが多かったです。ヴァージョンがかなりあるので、聴き切れませんが、こういう曲を歌わせたら哀愁漂うシナトラがいいなということで、
Frank Sinatra / Point of No Return (Capitol)
Johnny Hartman / Songs From The Heart (Bethlehem)
Joanie Sommers / Softly, The Brazilian Sound (Warner B.)
ヴァージョンが多く、他にも気になるものがありましたが、この3つで。アクセル・ストーダルによる編曲も悪くないですが、シナトラの歌も含めて現代には渋すぎるかもしれません。そういう意味では、ハートマンの歌声の方がフィットしています。伴奏もいいので。
3つ目は、思い切り趣味を反映させて、ローリンド・アルメイダの協力を得たジョニー・ソマーズのアルバムを。可愛らしいですが、こういう雰囲気も悪くありません。このアルバムは大好きで、日本盤CDと珍しくオリジナルLPも持っています。
こんばんは、dukeさん。
聞きくらべてみて
By Special Request / Carmen McRae(Decca)
全てにおいてレベルが高いというか、バッパーの凄みに言葉を失うクラシックです、公式トップで。ライブ盤だと少し親しみがわくテイストになってますが巧いなぁと。
改めて主観ベストを
Ronnie Scott's Presents Sarah Vaughan Live (Pye)
ブッキー&コブ時代もカーク・ステュアート&バスター時代、アンディ&ハロルド時代についでゴキゲンなわけで。もう嘘みたいにのびやかでカッコよく可愛いです、カーメン同様バッパーの地力。
Sing No Sad Song For Me / Lorez Alexandria (Argo)
鉄壁のリズムセクションがゴキゲンです。セカンドリフのアレンジもバッチリ。
Inside / Kim Shaw~aka Kim Kalesti And Marion Cowings (Good Guise Music)
80年代ニューヨークな薫りに満ちた大好きなアルバムのラストにDuetではなく、妖怪人間ベムことマリオンさん1人でゴキゲンに締めてます。
結果ミディアムからファーストのゴキゲン選出になりましたが悔いはありません。
いつの間にか夏に・・・関東は桜が散り初夏の佇まいです!
お題曲「I'll Remember April」のベストはジョニー・ソマーズ。何とも懐かしく!可愛い!
①Joanie Sommers / Softly, The Brazilian Sound &Positively The Most(Collector's Choice)
*ガキの頃聴いていたラジオ(今週の洋楽ベストテン見たいな)で聴いていたヒット曲( ワン・ボーイ ) ( 内気なジョニー ) が思い出されます、毎週ベストテン曲をノートしてました。azuminoさんも仰ってますがこのジョニー・ソマーズもとても可愛らしい。
敢闘賞:Helen Merrill / Brownie: Homage to Clifford Brown(Gitanes Jazz)
*大御所Hメリル!バック陣も良い!
技能賞:Les Blue Stars /Pardon My English(Gitanes Jazz)
*おフランスの香りがします!
殊勲賞:Dinah Washington/Dinah Jams(Emarcy)
*ご存知の名盤!
先ほどドームから戻りました。連休明けで観客は18000人を割り、試合も残念でした。気分を変えてアップテンポのインストでも聴きましょう。
キャノンボールがカフェボヘミアで飛び入りした時、オスカー・ぺティフォードが超が付くアップテンポで弾いたのがこの曲でした。おっしゃるようにインストはアップテンポ、ヴォーカルはスローで映える曲のようです。
シナトラにハートマン、珍しく男性シンガーが上位にきましたね。シナトラのはノスタルジックな感がありますが、ゴージャスなストリングスがこれほど似合う人はいません。ジョニー・ハートマンはラルフ・シャロンのバッキングが素晴らしいですね。小編成ですのでジャジーです。
ジョニー・ソマーズがありましたね。タイトル通りの柔らかい陽射しを感じるジャケットと内容で申し分ありません。ローリンド・アルメイダといえばサミー・デイヴィスJr.と組んだ傑作もありますが、これもいいですね。
見逃したライブで今も後悔しているのはカーメンの新宿DUGです。レコードを聴くたび、ここにいたかったなぁと思います。映画「ホテル」のロビーで弾き語るシーンを観て以来憧れでした。
トップにサラがきましたね。手元にありませんので聴き返すことができませんが、ライブで本領を発揮する人ですのでここでも最大のパフォーマンスを繰り広げていることでしょう。日本のサラの恋人と呼ばれていた斉藤延之助さんにお会いしたことがありますが、可愛い人だと言っておりました。更に「サラはさらっとした人でしてねぇ」とも。
ロレツ・アレクサンドリアがありましたか。テイチクから出たときに買ったような気がします。探してみましょう。
Kim & Marion の「If You Could See Me Now」は聴いておりますが、これは未聴です。遅すぎたデビューと油井正一氏は絶賛しておりましたので、このアルバムも素敵なことでしょう。
ミディアムからファーストのヴォーカルもいけますね。
こちらは桜が見ごろですが、朝夕はまだ寒いですね。今日のように負けゲームで帰る時は風が沁み、酔いが醒めます。
トップにジョニー・ソマーズがきましたね。私もS盤アワーやL盤アワーを聴いていましたよ。当時はアート・ペッパーの名前も知りませんでしたが、ワン・ボーイに内気なジョニーのソマーズと共演しているのを聴き驚いたものです。
敢闘賞にヘレン・メリル、幾つになっても艶があります。
そして技能賞にブルースターズ、聴いておりませんが格調高いコーラスが楽しめることでしょう。コーラスといえば札幌にラ・ヴィアン・ローズという私が応援している女性コーラスグループがいます。神戸ジャズクイーンに昨年に続き今年もエントリーしたのですが、残念ながらテープ審査で落ちました。因みに黒岩静枝さんも審査員の一人です。
殊勲賞にダイナ・ワシントン、CD収録ですが内容は申し分ありません。
I'll Remember April Vocal Best 3
Carmen McRae / By Special Request (Decca)
Joanie Sommers / Softly, The Brazilian Sound (Warner B.)
Frank Sinatra / Point of No Return (Capitol)
定番が並びました。順位をつけられない素晴らしい3枚です。他にもジェーン・フィールディングをはじめジュリー・ロンドン、ジョニー・ハートマン、サラ・ヴォーン、ロレツ・アレクサンドリア、キム&マリオン、ヘレン・メリル、ブルースターズ、ダイナ・ワシントン等、多くの名唱が挙がりました。それぞれ個性際立つ四月の思い出です。今宵はお気に入りのシンガーでお楽しみください。