![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/38/e90800848ba49ff7d3ee8b2c7ac82309.jpg)
江戸川柳に「忍ぶ夜の蚊はたたかれてそっと死に」とある。情景が見える艶っぽい句で、今も昔もこれからの時期、蚊に悩まされるのは同じようだ。テレビで金鳥蚊取り線香のCMが流れ始めた。今年のCMにはジャズ・ヴァイオリニストの寺井尚子さんが起用されていて、弦楽器特有の豊かな響きのある音色は初夏の訪れにふさわしい。
ジャズ・ヴァイオリニストというと古くはエディ・サウス、ジョー・ヴェヌーティ、ステファン・グラッペリの3名手がいたが、モダンジャズ期では殆ど聴かれない。管楽器が主役になりバップのリズムにヴァイオリンが適さないのだろうか。そんな中50年代に吹き込まれたハリー・ルーコフスキーの「Stringsville」は珍しい作品だ。クラシックの分野で活躍している人でジャズ・アルバムは少ないものの、この作品はボブ・ブルックマイヤー、ハンク・ジョーンズ、ポール・チェンバース、エルヴィン・ジョーンズ等のサイドメンが加わり一級のセッションを聴ける。
オープニングはセロニアス・モンクの名曲「ラウンド・ミッドナイト」でジャズ・ファンを唸らせる好スタートだ。ラテンを思わせるリズムから滑らかに溶け込むメロディラインはこの曲が持つ美しさを際立たせている。ヴァイオリンを弾く上で重要なボウイングも見事なもので一気に起伏のあるアドリブに移り、後半にはピチカートでアクセントを付けるという展開であまりジャズ・ヴァイオリンを聴く機会がないだけに新鮮だ。4分足らずの短い演奏ながら楽器の特性をちりばめた快作であろう。
今では蚊取り線香やエアコンの普及により蚊帳は滅多に見られなくなったが、電気を使わない蚊帳が防蚊手段としてエコロジーの観点から見直されているという。蚊帳は細い網目で中が見え難い。中を隠し、国民を蚊帳の外に置くのはどこかの国の国民年金をみるようだ。
ジャズ・ヴァイオリニストというと古くはエディ・サウス、ジョー・ヴェヌーティ、ステファン・グラッペリの3名手がいたが、モダンジャズ期では殆ど聴かれない。管楽器が主役になりバップのリズムにヴァイオリンが適さないのだろうか。そんな中50年代に吹き込まれたハリー・ルーコフスキーの「Stringsville」は珍しい作品だ。クラシックの分野で活躍している人でジャズ・アルバムは少ないものの、この作品はボブ・ブルックマイヤー、ハンク・ジョーンズ、ポール・チェンバース、エルヴィン・ジョーンズ等のサイドメンが加わり一級のセッションを聴ける。
オープニングはセロニアス・モンクの名曲「ラウンド・ミッドナイト」でジャズ・ファンを唸らせる好スタートだ。ラテンを思わせるリズムから滑らかに溶け込むメロディラインはこの曲が持つ美しさを際立たせている。ヴァイオリンを弾く上で重要なボウイングも見事なもので一気に起伏のあるアドリブに移り、後半にはピチカートでアクセントを付けるという展開であまりジャズ・ヴァイオリンを聴く機会がないだけに新鮮だ。4分足らずの短い演奏ながら楽器の特性をちりばめた快作であろう。
今では蚊取り線香やエアコンの普及により蚊帳は滅多に見られなくなったが、電気を使わない蚊帳が防蚊手段としてエコロジーの観点から見直されているという。蚊帳は細い網目で中が見え難い。中を隠し、国民を蚊帳の外に置くのはどこかの国の国民年金をみるようだ。
ジャズ・ヴァイオリンを聴かれますでしょうか。60年代以降ではジャン・リュック・ポンティ、マイク・ホワイトといった名が浮かびますが、ヴァイオリニスト・ベスト3は少々無理がありますので、(笑)ラウンド・ミッドナイト・ベスト3はいかがでしょうか。インストでお寄せください。ヴォーカルは機を改めてと思っております。その時のタイトルは「真夜中にラウンド・ミッドナイトを歌ってみよう」です。(笑)
管理人ラウンド・ミッドナイト・ベスト3
Miles Davis / Round About Midnight (Columbia)
Thelonious Monk / Himself (Riverside)
Art Pepper / Among Friends (Interplay)
今週もたくさんのコメントお待ちしております。
ヴァイオリンは・・・ほとんど聴きませんねえ(笑)たまにPaul Simonを聴くと、ステファン・グラッペリーが入ってて、いいなあ・・・と思うくらいです。
Round About Midnightは、印象深い名曲です!とても3つに絞れそうもないですが・・・
1.Thelonious Monk/The Monk Runs Deep(vogue)~ 1954年のモンクのソロピアノ集。モンクという人間の魂が溢れ出ている。Round About Midnightも凄いが、
「煙が目に沁みる」も・・・ココロに染み入る。
2.Miles Davis/Round About Midnight (Columbia)~
これを聴いてゾクゾクしない方は・・・たぶん、マイルスを好きにはなれないであろう(笑)
3.George Russell/Ezz-Thetics(riverside)~
これ人気盤ではないかもしれないが、やけに印象に残っている。というのは・・・ドルフィが泣くのだ。いつも「叫ぶ」ドルフィだが・・・この曲では、もう少し切ないような感じで、とても好きなRound About Midnightなのだ。
ヴァイオリンはやはり聴きませんでしたか。紹介したルーコフスキーはサイドメンに惹かれて買った1枚です。ブラック深溝でけっこう高値でした。(笑)
モンクはかつて拙稿でベスト3をやりましたが、ソロは多数派の vogue と、私が推す少数派の Himself に分かれました。どちらにしても作者を抜きにしては考えられない曲ですね。
マイルスのブリッジ部分、例の「ダッダ~ン」が何と言っても決定的であります。この部分をジャズ喫茶を経営されている某T氏(笑)が嫌いだと言っておりました。いやぁ、この部分を否定するジャズファンがいることに驚いたものです。(笑)
ジョージ・ラッセルとは嬉しい1枚です。私も好きでして、おっしゃるようにドルフィはラッセル車のような勢いを殺した切ない感じがたまりませんね。
聴きました。
席がたまたま、2階の桟敷席でステージを45度の角度に
見下ろせる絶好のポジションで、ダイナナミックな
ジャズ・ヴァイオリンの魅力を存分に堪能してきました。
その時、寺井さんのおっかけでアマチュアのヴァイオリニストが
飛び入りで2~3曲参加して2ヴァイオリンのフロントで
やっていましたが、この演出にはしたたかな計算を
感じてしまいました。
2人の実力差は素人目にも歴然。
おっかけさんは、共演できただけで天にも昇る気持ち。
寺井さんは実力差を見せ付けて、ファンにアピール。
なるほど、上手く考えたものよ、と。。。
ジャズ・ヴァイオリンはあまり詳しくありませんが、
デューク・エリントン楽団にも在籍していたトランペッターの
レイ・ナンスって、ヴァイオリンもありましたよね?
あまり、ヴァイオリンのほうの印象は強くないんですが。
で、Round Midnight ですか?
う~ん、マイルスの同名盤は、いわずもがな。
ジョージ・ラッセルも同意ですが、ここはあえて別のものを。
1)「A Little Copenhagen Night Music/Hampton Hawes」
私は、日本のトリオ・レコードから出たLPを持っていますが、
原盤はどこのなんでしょう?
70年の油の乗り切ったホーズの、コンパクトな快演。
50年代のコンポラ盤の同曲より、こちらが好み。
2)「Hi Fly/ Jaki Byard」(New Jazz)
紫色のLabel オリジナルか?
なんでもこなすバイアードの隠れファンです。
3)「ラスト・コンサート/ MJQ」
この曲の、初聴きがこれだったもので・・・。
結構、印象が強いんですよね~。
ついにduke様のところにも、スパムの投稿がきましたね。私の掲示板もやられた事があります。
まったく何が楽しくてやっているのか理解できませんね。
ラウンド・ミッドナイト、永遠の名曲ですね。
モンク、マイルス、ドーハム、ロリンズ、マッコイ・タイナー、クーティ・ウイリアムス等多くのジャズメンが良い演奏を残しているので、ベスト3となると悩んでしまいます。
得意のエイヤーで、
マイルス「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」
モンク「ソロ・オン・ヴォーグ」
ロリンズ「ナウズ・ザ・タイム」
今日の気分でのベスト3でした。
最近NHKでマイルスの生涯を紹介する番組がありましたが、時代と格闘した彼の姿をあらためて知りました。
寺井さんは生で聴いたことはありませんが、華のあるプレイヤーでしょうね。「弦の熱情」という本にDVDが付いておりまして、なるほど映す角度が上手です。女性は本能的に自分が美しく見える位置を知るといいます。演出もその延長でしょうか。あ~あ、それからヴァイオリンは楽器にも大きく左右されるそうです。(笑)
レイ・ナンスのヴァイオリンは趣味でしょう。その趣味が本職のペットより魅力があるから不思議なものです。
トップに挙げられたホーズは所有しておりませんが、オリジナルは Arista だと思われます。ナウズ・ザ・タイムも入っているアルバムですよね。
>紫色のLabel オリジナルか?
レーベルに深溝でオリジナルです。
隠れるこたぁあ~りませんよ。私もファンですから。(笑)
>この曲の、初聴きがこれだったもので・・・。
いやぁ、分かります。初聴きと初○○○は印象が強いものです。(笑)
昼間留守にしておりまして夕方開いたところスパムがありましたね。即削除しましたが、畏れ多くもジャズのブログに・・・この変態の文字に惹きつけられたか。(笑)
名曲ゆえプレイヤーも鎬を削るのでしょう。名演が多くて悩むところです。
ロリンズ「ナウズ・ザ・タイム」が出てきましたね。スタンダードの味付けはロリンズならではの上手さが光ります。
>今日の気分でのベスト3でした。
訂正、ヱビス気分でのベスト3でした。(笑)
今日はジャズフールの定例会でして先ほど帰宅しました。先だっての板橋文夫ライブの決算報告がありまして、かなり厳しいものでした。次回、板さんを呼べるのはいつのことになるやらです。
日本のジャスシーンも新人が数多くデビューしております。蚊の鳴くような声ではなく、明日の時代に通用するプレイヤーに育つことを祈るばかりです。
>ヴァイオリンは蚊の羽音のようなミュートな感じ
記事に同調したフレーズありがとうございます。実はこれを待っていました。(笑)
NHKのマイルスの番組は私も観ました。公共放送を通じてひとりでも多くの方にマイルスの魅力を知って頂ければこれ幸いです。
話は変わりますが、Jo+Jazzのオリジナルモノーラル盤、おかげさまで落札できました。出品者から、次はステレオ盤のオリジですね!と言われてしまいました、きりがないですね!(笑!)