先週話題にした「Stompin’ At The Savoy」は、ビッグバンド物とコンボ物が分けて挙げられたほど録音が多かった。それもそれぞれの部門でベストが割れるだけ甲乙付け難い名演が揃っている。多くのプレイヤーが取り上げているなら手本となる決定的名演と呼ばれるものがありそうだが、意外にも決定打は見当たらない。それはスウィングからモダンまでどんなスタイルでも様になるし、ソロピアノからビッグバンドまで、どの編成でも形になる曲だからだろう。
さて、ヴォーカルで録音が多い曲といえば何か?この時期集中して流れる「My Funny Valentine」、毎年売れる「White Christmas」、不朽の名作「Stardust」等、ジャズを聴かない方でも知っているスタンダードは別として、少々地味な曲だが「Little Girl Blue」は意外とカヴァーが多い。リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの名コンビによる楽曲だ。このタイトルで検索をかけると真っ先に出てくるニーナ・シモンをはじめ、ドリス・デイやジョニ・ジェイムスのポピュラーなものからアニタ・オデイやエセル・エニスのジャジーなもの、更にジャニス・ジョプリンと幅広い。
当地は今、冬の風物詩である「さっぽろ雪まつり」が開催中なので、ピンキー・ウィンターズで聴いてみよう。1954年に録音されたデビュー盤で、オリジナルのVantage10吋盤は恐ろしい価格で取引されていた。バックはバド・ラヴィン・トリオだ。バドといえば同レーベルの「Moods In Jazz」は、文句なしの名盤、いや、ジャケ買いのベスト盤として知られるが、唄伴も上手い。ピンキーはこの時23歳なのだが、デビュー盤らしく瑞々しい一面と、曲によっては大人の色気を匂わせる。例えるなら見た目には初々しいが、味わってみると深いコクがあるピンクシャンパンだろうか。
もしこの曲が収録されている日本盤をお持ちならライナーノーツをご覧いただきたい。他の曲は歌詞に言及しているのに、どういうわけかこの曲の歌詞の意味に触れらているものはない。ハートの歌詞は、この曲が使用されたミュージカル「Jumbo」の筋を知らないと理解し難くなっているようだ。その難解さが逆に面白いのだろう。カヴァーが多いわけはそこにあるのかもしれない。
さて、ヴォーカルで録音が多い曲といえば何か?この時期集中して流れる「My Funny Valentine」、毎年売れる「White Christmas」、不朽の名作「Stardust」等、ジャズを聴かない方でも知っているスタンダードは別として、少々地味な曲だが「Little Girl Blue」は意外とカヴァーが多い。リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの名コンビによる楽曲だ。このタイトルで検索をかけると真っ先に出てくるニーナ・シモンをはじめ、ドリス・デイやジョニ・ジェイムスのポピュラーなものからアニタ・オデイやエセル・エニスのジャジーなもの、更にジャニス・ジョプリンと幅広い。
当地は今、冬の風物詩である「さっぽろ雪まつり」が開催中なので、ピンキー・ウィンターズで聴いてみよう。1954年に録音されたデビュー盤で、オリジナルのVantage10吋盤は恐ろしい価格で取引されていた。バックはバド・ラヴィン・トリオだ。バドといえば同レーベルの「Moods In Jazz」は、文句なしの名盤、いや、ジャケ買いのベスト盤として知られるが、唄伴も上手い。ピンキーはこの時23歳なのだが、デビュー盤らしく瑞々しい一面と、曲によっては大人の色気を匂わせる。例えるなら見た目には初々しいが、味わってみると深いコクがあるピンクシャンパンだろうか。
もしこの曲が収録されている日本盤をお持ちならライナーノーツをご覧いただきたい。他の曲は歌詞に言及しているのに、どういうわけかこの曲の歌詞の意味に触れらているものはない。ハートの歌詞は、この曲が使用されたミュージカル「Jumbo」の筋を知らないと理解し難くなっているようだ。その難解さが逆に面白いのだろう。カヴァーが多いわけはそこにあるのかもしれない。
1935年のミュージカル「Jumbo」は、34万ドルもかけて作られましたが、世界的な不況のため人気が出ず早々と打ち切られたそうです。このミュージカルからは、ビル・エヴァンスの愛奏曲「マイ・ロマンス」も生まれております。今週は「リトル・ガール・ブルー」のお気に入りをヴォーカルでお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 Little Girl Blue Vocal Best 3
Nina Simone / First Recording (Bethlehem)
Carol Sloane / Out Of The Blue (Columbia)
Toni Harper / Toni (Verve)
小柄なブレンダ・リーから、大柄のアーネスティン・アンダーソンまでほとんどのシンガーが歌っております。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Janis Joplin - Little Girl Blue - Live HD
https://www.youtube.com/watch?v=yk4LUGMXNH4
2)Hot Cargo / Ernestine Anderson
3)To Ella With Love / Ann Hampton Callaway
次点にJoyce Carr あたり。
トップにスローン、そしてアーネスティン・アンダーソンがきましたか。これは私も迷った1枚です。
アン・ハンプトンのエラ・トリビュートもいいですね。美女は何を歌っても様になります。
ジョイス・カーは「Make the Man Love Me」ですね。清楚な歌唱は心が洗われます。
大好きな曲で、手持ちも多くありました。フランク・シナトラも悪くないですが、これは女性の歌のように思いますので、女性歌手を挙げます。一番目は、キャロル・スローンですが、挙げたもの以外にキャロル・スローンがジョー・ピューマの伴奏で歌っているものもあり、そちらも気に入っています。
①Carol Sloane / Out Of The Blue (Columbia)
②Anita O'day / Swing Rodgers and Hart (Verve)
③Ernestine Anderson / Hot Cargo (Metronome)
②はビリー・メイの編曲で、やや早いテンポでさらっと歌っていて、かえって印象に残っています。このアルバムのジャケットですが、アニタは、ロンググローブです(笑)。①は別として、あとは順番はどちらでもよいです。
この曲はタイトル通り女性が歌ったほうがいいですね。トップにキャロルがきましたか。これでトップは決まりかな。何故か私の他に挙げる方がいないビリーとニーナです。(笑)キャロル・スローンとジョー・ピューマといえば82年のライブですね。こちらは円熟した大人の味わいですが、初々しいキャロルのほうがジャケの美しさもあり惹かれます。
そしてアニタがきましたか。私の好きなロンググローブをはめておりますね。ビリー・メイの編曲はアニタの魅力をより引き出しております。
アーネスティン・アンダーソンはベスト盤だけあり充実しております。
病み上がりには優しい曲がありがたいです。
同じ「ブルー」でも「アフロ・ブルー」とかだったら・・・
>何故か私の他に挙げる方がいない
ボクも他に上げておられる方がいない(とりあえず)2枚です。
テディ・キング「ラウンド・ミッドナイト」(ストーリーヴィル)
バックはピアノだけ。そういう方がこの曲には似合うかも。
中本マリ「リトル・ガール・ブルー」(TBM)
お題を見て最初に頭の中を回ったヴァージョンがコレです。
もう一つは思い付いたら、書き込みます。(^^)
人の名前!本・新聞の読んだ後の記憶!等はアルツハイマーが進行中・・・
ですが、昔覚えた「二乗根・三乗根」「太陽系恒星」「歴史の年号」なんかは何故か忘れずです!
爵位の順番「公・侯・伯・子・男」も同様、頭の引き出しから直ぐ出てきます。
今週のお題「Little Girl Blue 」 好きなジャズナンバーです何時もの独断と偏見。
①Carol Sloane
*手元に御座いません・・付和雷同!
②Stacey Kent/Dreamsville(Candid)
*美形!昨年も来日の現在進行系の歌い手! ハニーボイスにチリメン・ビブラート!
②Nina Simone / First Recording (Bethlehem)
*One &Only!唯一無二!
③Ella Fitzgerald /Jazz at the Hollywood Bowl (verve)
*JATP1956年ハリウッド・ボウルでのエラ姐さんです!
大好きなロジーですがこの盤は残念選外
・ Rosemary Clooney/Sings Rogers,Hart & Hammerstein (Concord )
「さっぽろ雪まつり」は今日が最終日です。これが終わると一歩春に近づきます。体調も万全になるでしょう。
トップにテディ・キングが挙がりましたか。ピアノはベリル・ブッカーでしたね。綺麗な発音で説得力があります。
中本マリに同タイトル盤がありましたね。70年代の録音ながら今聴いても鮮度は落ちません。TBMというレーベルはかなり先を行っていたということでしょう。
「アフロ・ブルー」も話題にしたい曲です。
私も昔聴いたレコードは覚えているのですが、昨日買ったCDはタイトルさえ忘れております。「ブルーノート1500番台」は若いころ暗記していたのですが、最近は思い出せません。記憶は時々引き出さないと消えてゆくようです。
キャロル・スローンは持っていて損はありません。と言うより、聴かずに死ねるか、この1枚です。
ステイシー・ケントも健闘しておりますね。このアルバムはバラード作品集として上位にランクされる素晴らしい内容です。
そして、ようやく私がトップに挙げたニーナ・シモンが登場しましたね。ビリー同様、個性の塊ですので好みが大きく割れます。
エラのライブ盤は残念ながら持っておりません。
ロージーのロジャースとハート作品集は地味な曲が多いですね。「バレンタイン」が入っておりませんので、日本では売れないアルバムです。案外いけるのはジャック・シェルドンのヴォーカルです。
Little Girl Blue Vocal Best 3
Carol Sloane / Out Of The Blue (Columbia)
Ernestine Anderson / Hot Cargo (Mercury)
Stacey Kent / Dreamsville (Candid)
内容もジャケットも申し分ないキャロル・スローンが一番人気でした。そして、ヴォーカル名盤に挙げられるアーネスティン・アンダーソンの「Hot Cargo」も愛すべき1枚です。他にも私がトップに挙げたニーナ・シモンをはじめアン・ハンプトン、アニタ・オデイ、テディ・キング、中本マリ等々、多くの名唱が挙がりました。今宵はお気に入りのリトル・ガール・ブルーをお楽しみださい。