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サギ柄帯が難しかった理由

2016-01-29 09:36:21 | 着物・いろいろ

1/25(月)のTさんの着付けで帯が難しかったのは、柄の直しが間違った帯だったから。Tさんはサギ柄の帯を、都内のリサイクル・アンティーク着物店で購入。そのときには、すでに帯は直してあったとか。

あの帯は、もともとは柄づけが逆な「引き抜き帯」だったのです。

同じような帯がないので、手持ちの袋帯に紙で模様を貼り付けてわかりやすくしてみました。「引き抜き帯」はアンティーク帯など古い帯に多く、左下の写真のように、お太鼓の柄がひっくり返っています。

↓柄は上下逆で、ポイント柄の場合はたれの近くに柄があります。引き抜き帯は、名称とは逆にたれを引き抜かないで結びます。そうすると、右下の写真のように柄が上を向いて出てきます。また、あの帯はお太鼓の中でたれと「て」を結んで角出しにする「本角出し」用の帯だったようで、本角出しなら「て」の長さは足りていました

  

↓帯の前の持ち主は、柄の位置はそのままにして柄を普通の袋帯のようにひっくり返したのですね(写真・左)。帯には、直した後の接ぎ目がありました。ところが、袋帯の柄の位置(二重太鼓)は写真・右のようにもっと上。なので、普通の袋帯のように結ぶと、サギ柄が出ませんでした

  

↓柄が右上の写真の位置にあれば、下の写真のように二重太鼓でお太鼓に柄が出たのですが。前の持ち主が、引き抜き帯のことを知らずに直したのかもしれません

コメント (2)
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