昨年の11月に初めてアンティーク着物の裾を部分的に直し、それなりにできたので今度はお下がりの紬の裾をぐるりと全部直すことに挑戦してみました。一番簡単な裾を切る方法です。着丈が少し短くなってしまいますが、八掛け全体を付け替えることは今の私にはできないので。
着物の裾は、裏の八掛けを表側に少し出して(「ふき」といいます)表布を保護しています。長く着ていると「ふき」が擦り切れてきてしまいますが、表布は傷まないのですね。
↓大島紬の裾の裏側。ほぼ裾全部が写真のように擦り切れています。母が愛用し、私も15年以上着ているのに、よくこの程度で済んでいたなぁと思います
↓まずは裾をほどきました。あら、内側の糸くずが始末されないままだったのね。白く映っているのは、ふき綿代わりのテープ状の布。さて、ここから先も相変わらずの自己流です
↓八掛けの擦り切れた部分を切り落とし、新しく裾部分を折り返します。2㎝ほど裾が短くなるけれど、許容範囲かと
↓裾にテープ状の布を挟み込んで、八掛けに荒く留めておきます
↓表布を八掛け(ふき)が少し出るように内側に折り返します。折り返し分が多くなりますが、表布は切りませんでした。着物をいったん床に広げて折り返し位置を決めてから、着物ハンガーに吊るして表布と八掛けのつり合いを見ながら再度待ち針を打っていきます
↓表布とふきをくけ縫いで縫い合わせて完成!
↓わ~い、うまくできた…と思ってこの後、羽織ってみたら、ふきが意外に目立つ! 直す前よりふき幅が広くなってしまったみたい。わずか0.5~1㎜程度なのですが…。八掛けの色が表布と同系色ならそれほど目立たないのになぁ