着物の裾などが下の写真のようにたるむことを、「袋」になるといいます。表地と裏地のつり合いがとれていない状態で、しまいっ放しの古い着物や、頻繁にアイロンをかけている着物に起こりやすいようです。
写真の着物は、昨年アンティーク着物のフリマで入手した色留袖。会場では裾が「袋」になていることに気づかず、帰宅して羽織ってみてアレレとなりました。少しくらいの「袋」は、着付けのテクニックで調整できるのでやってみたけれど、じぇんじぇんダメ~ 着姿がみすぼらしく見えて、一度も着ないまま1年たってしまったのでした。
で、一念発起!? 直しました! いえ、自分で考えたわけではありません。以前、アンティークに詳しい方から聞いた方法です。正直、半信半疑でしたがまあまあうまくいきました。
↓Before 後ろ裾がこのようにたるんでいました。置いて撮影したのでこの程度ですが、着ると布の重さで、さらにたるむ
↓裾を縫い合わせている糸を切って、表地と裏地を切り離します
↓after 着物をハンガーにかけた状態で、表地と裏地のつり合いを確認しながらまち針で裾をとめる。その後、粗い針目で表地と裏地をざっくり縫い合わせる
縫い合わせるのときに、表地と裏地が離れない程度の「粗い針目」なのがキモ。細かく縫ってしまうと裾が波打ってしまうので。私がこのアイデアを聞いた方は、「極端にいうと、裾は縫い合わせない」とまで言っていましたが、さすがにそこまで大胆になれなくて(笑)。
あ、でもこの方法だと、直していない前身頃裾は裏地が少し出ていて、直したところは出ていないという、へんてこな裾になってしまいます。でも、そこまで細かく見る人はいない!ということで。