ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

ドラマセラピーフェスティバル2008―②私のドラマワークのルーツ

2008-03-12 09:37:12 | ワークショップの報告

懇親会の中で、若い参加者から「どこでドラマ教育を学ばれたのですか?」と訊かれました。

ひとつは沖縄サイコドラマ研究会。古川先生は、今も私の実践やその報告に助言をしてくれています。

もうひとつは、羽地さんhttp://playbacktheatre.jp/index.htmlのプレイバックシアター実践リーダー養成プロジェクト。これが私のとっては最も養成講座らしいものでした。

養成講座と言えば、直接は関係なくても、産業カウンセラー養成講座で学んだ事はとても生きています。

でもそれ以外にも、実践的に私に色々なことを教えてくれた人は大勢います。ざっと思い出すだけでも、プレイバックシアターのかよさん、くにちゃん、りんちゃん、インプロのゆりさん、なほさん、ドラマエデュケーションでは田中龍三先生、ケネス・テーラー、ロバート・コービィ、渡部淳先生、高山昇先生。そのほかにも書ききれない。語ってくださったことや書物も含めればもっともっと。

そして今回また、新しい出会いがありました。

要するに、多くの人の真似。いろいろな人から盗んで、私なりに消化した結果が今の私。

もっと根源的なところでは、若い頃よく演劇を観にいったことや、高校で化学の教師として「今度はあの実験を」と実験・体験中心の授業をしていたことが、ワークショップのスタイルに関係しているでしょう。

今回、「学習に使えるドラマの技法」というタイトルをいただいたのに、私は参加者に何かの技法を示したのでしょうか。う~ん。ホットシーティングとか、スティールイメージとか、入れたら良かったのかな?でも日頃技法を意識して使ったことないしなあ。

つまり、「学習に使えるドラマの技法」を示すより、テーマに比重が移ってしまったということ。2時間で、私の実力では、両方は無理ということもあるけれど、主催者のニーズということをもっと考えるべきだなあ。

と、またぐるぐるぐるぐる・・・。

しかし、アタママッシロ→パニック→緊張を切り抜け、終って放心状態になりながら、結構普通(?に見えたと思うのだけれど、どうだったのだろう)に懇親会にも参加していた私。役者じゃのう。何年か前なら、終ったとたんに「緊張プッツン」という感じで、トイレで泣いていたかも。成長した! それともたくさん応援団がいてくれたお蔭かな?

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ドラマセラピーフェスティバル2008―①想定外

2008-03-11 09:52:57 | ワークショップの報告

なぜワークショップを終えた夜、心千々に乱れたかというと・・・。

上演とわかちあいが終了した時点で時計をみたとき、もうほとんど残り時間がなかったのです。そのとたん、アタママッシロ。

「あれもこれもあれもこれも用意していることはイッパイあるのに・・・」と思うとどうして良いのか分からない。

わかちあいの中で、Hさんがとても重要なことを言っていたのです。

ひとつは「子どもの役をやってみたら、体験を若い世代に伝えたいというのは、伝えたい側の気持ちであって、子どもにとってはあまり良く分からないことだと思った」と言われたこと。それに対して、小学校の先生から「子どもたちはとても良く受け止めてくれる。だから体験を伝えることは重要だ」と発言がありました。

Hさんは、子どもの役をやってみてこそ、感じたことがあったのです。どちらが正しいという話ではない。そのことはぜひどこかで触れておきたいと思っていました。

もうひとつ、Hさんは劇を観て「これは想像であって、事実はそうではないかもしれない。それなのにあたかも事実だと信じてしまうとしたら怖い」と言われました。これも大事なこと。そのために、私はクロージングとして、グループで「気づいたこと」「もっと知りたいこと」をキーワードで書き出すというワークを用意していました。そのなかで、想像と事実について触れたいと思っていました。事実を探求しようということを。

上演中は「あとでこれには触れよう」と意識していたのですが、ぶっとんでしまいました。

セッションをどう終えるか、たくさん言いたいことがある中で何を選択するか、また参加者のみなさんに渦巻いているであろう疑問にどう答えていくか。これらがグルグルしてくるなかで、大事なことをぼろぼろ落としてしまいました。それでも精一杯のことはやったと思います。

終了したとたん、半ば放心状態。何人かの方が、ワークショップの感想を聞かせてくださって、ひとりでも「良かった」と言ってもらえたなら、やった甲斐はあったと思えたのは事実です・・・。

けれど、やはり「あそこはああした方が良かった」「あのときにはこう声をかけるべきだった」「これはぜひ入れるべきだった」などとキリがなく、ぐるぐるぐるぐる・・・。

「あの時あのグループには介入が必要だったのでは」「グループ分けの方法はあれで良かったのか」「そもそもこのテーマを持ってきたこと自体がどうだったのか」というところまで。

でも、今回、このテーマは必要だったのです。私にとって。だからこそ私は自分の感情移入なしに劇を観ることはできなかったし、その意味で私の内面の揺らぎが大きかったのです。

テーマは「米軍ヘリコプター墜落事件」でした。決して楽しくないテーマです。私も含めて参加者の何人かが何かを揺さぶられ、何日か寝られなかったとしても、それはそれで仕方のないテーマです。

こう書くと、ひどい内容だったと思われるかもしれませんが、とても良かったのです。私がというより、参加者が。四つのグループがそれぞれがバラバラに相談し、別々につくったのに、まるでシリーズものを見ているように、繫がっていました。全部を見ることができた私には、どれもが本当に心に刻み込まれる内容でした。みんな、真剣にこのテーマに取り組んでくれたのです。

子どもを対象にするとき、このテーマはとても配慮が必要でしょう。大人を対象でも、このテーマを沖縄のワークショップで扱ったことはありません。人によっては衝撃的過ぎると思うからです。「基地と私」「基地と環境問題」という扱い方はありましたが。

どのような対象に、どういうテーマを選ぶのか。これはとても大切なことである。

時間の見積もりを誤って心の中でパニックになってしまったのは、劇に見入ってしまったということもあるけれど、いつも私が対象としていた人たちと、今回の参加者はずいぶん質が違っていたということもあります。だから必要なワークもそれに要する時間もまったく違ってきました。また新しい経験が増えました。

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讃える

2008-03-10 15:09:18 | 日記・エッセイ・コラム

ドラマセラピーフェスティバル2008に参加、東京から帰ったばかりです。

ドラマセラピーの講演・報告、ドラマセラピー、フォーラムシアター、ドラマ教育、表現教育のワークショップ、プレイバックシアターのパフォーマンス。ドラマの力を信じている人たちが、「ドラマを讃える」ために集まりました。ドラマを切り口に分野の違う人たちが集えるということは、なんと楽しく、意義深いことでしょう。

これを企画運営してくだっさた3名の若きドラマセラピストを讃えたいと思います。(日本ドラマセラピー研究所http://www.geocities.jp/jpdramatherapy/index.htm

そして楽しみつつも真剣に参加し、表現し合った、あの場に居たすべての人を讃えたい。

私のワークショップ運営がどうだったかについては、まだ心千々に乱れていますのでとりあえず棚上げ。終ってからあれやこれやと頭の中を行きかい、一晩ほとんど寝られませんでした。それほど学ぶことが多かったということ。気持ちと頭を整理しつつ、ぼちぼち書きます。

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第二回京都ワークショップ

2008-03-07 11:55:43 | お知らせ

昨年の8月に京都でワークショップをしましたが、あれは本当に友人・知人の支えの賜物でした。

反省してみれば、あまりの多彩な参加者に目がくらみ、焦点がしぼりきれていませんでした。それも踏まえて、第二回目です。今後、継続可能かどうかのパイロット企画でもあります。

象ヶ花お試し企画

大人の女性のためのワークショップ「未来を楽しもう!―身体や言葉で遊ぶ」

仕事、子ども、老後。人生の転機は幾度となくやってきます。
身体や言葉を使いながら、未来への希望や不安を、語り合ったり、分かちあったり。
日常生活からチョット離れて、ステキな時間を一緒に過ごしませんか。

時:3月31日(月)19:00-21:00 終了後お茶の予定
場所:象ヶ花(京都市山科区 京阪京津線追分駅から3分)
参加費:500円

ギャラリー象ヶ花は、追分駅で降りて上のほうを見回すと数百メートル先に看板が見えます。あとはその看板の方向へ歩くのみ。夜だから看板は見えないかなあ。

オーナーの元子さんは、高校時代の同級生。はて、このズッコケコンビの企画。成功するかしら。

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お知らせ―ウニココのお茶会

2008-03-06 12:22:03 | 日記・エッセイ・コラム

2月にもお知らせしましたが、3月に再び「ウニココのお茶会」です。

2月は、観客から集めた物をパペットにして即興劇を演じたり、「おおかみ」とか「こんぺいとう」とか言葉一つだけで演じたり。楽しいパフォーマンスでした。

ウニココのお茶会 Unicoco live #01
音と言葉のパフォーマンス
おとなとこどものためのおはなしのよる、春。
ぼくたちはおはなしをたべておおきくなったんだ。

  日時
3月16日(日)
開場午後6時30分、開演午後7時

場所
珊瑚舎スコーレ(那覇市・与儀十字路近く、那覇警察署向かい)
http://www.sangosya.com

  出演
ウニココ楽団(岩木桃子・犬塚拓一郎・小越友也・上田真弓)
ゲスト/香取光一郎(ミュージシャン)

料金
1200円/中学生以下半額
(お茶つき・ご自分のコップをおもちください。)

*上演時間は1時間半程度を予定しています。
*出演者は少しですが変更の可能性があります。飛び入りのゲストがあるかも
しれません。
*ご来場には、バス、タクシーをご利用下さい。

お問い合わせ
unicoco@mac.com(ウニココ楽団)



同じ日、さのしゅうのライブも名護であります。忙しい日だ!

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