バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ベンチの上のバッグ

2009年04月23日 23時48分21秒 | バス運転士

某駅で乗客を降ろした後、バスをそのまま前進させてロータリー奥の待機場所に停めた。そこで忘れ物チェックをしていると、開けておいた前扉から一人のおばさんが顔を出して「ちょっと、すいません」と言った。私が「はい、何でしょう?」と返事をすると、おばさんはロータリー脇のベンチを指差して「誰かがバッグを忘れたみたいで…」と言った。私がバスを降りて見ると、ベンチの上には黄土色のバッグだけがポツンと寂しそうに…。。。私がそのバッグを手にすると、おばさんは「私が見つけたんじゃなくて、そのおじさんが見つけたんだけど… あとはヨロシクね」と言った。私は「駅の事務所へ持っていこうか、警察へ連絡しようか…」と迷いながら、おじさんに「(このバッグは)ずっと前からありましたか?」と聞いてみた。すると、おじさんは「さっき、女の人が座っていたけど… バスに乗ったんじゃないかな…」と言ったので、私は発車待ちしている2台のバス(どちらも運転士不在で扉開放)を指差しながら「前のバスですか? 後ろのバスですか?」と尋ねた。おじさんは後ろのバスを指差しながら「このバスに乗った… 一番前に座ってる人かな…」と言ったので、私はそのバスの前扉から乗り込んで「バッグを忘れた方はいらっしゃいませんか?」と数名の乗客に対して尋ねた。すると、おじさんが言ったとおり一番前の女性(推定30代後半)が「あ、私の…」と反応したので、私はすぐにおじさんに向かって「ありがとうございましたぁ~!」と言った。そして、その女性に「あちらの方が見つけてくれて…」と教えれば、女性もおじさんの方を向いて「ありがとうございました」と言うと思ったのだが… その女は、サッサと自分の世界に入り込んで知らん顔であった… いい歳して、その程度かい…。。。考えてみると、おじさんもそこまでしっかり見ていたならば、自分で教えてあげれば済んだ話ではないか… う~む、ダメ女もおじさんも変… あ、私に言われたくないか。ハハハ…