バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

冷静な対応のウラ

2011年08月01日 21時06分04秒 | バス運転士

先日、A駅からB駅まで走り、数分後にはB駅からCターミナルまで走り、2分後にはCターミナルからB駅まで走り、数分後にはB駅からA駅まで走り… それを繰り返すコースを担当していた。もちろん、バスが遅れれば次の発車に間に合わなくなるわけで… 私は当然のように遅れてしまい“数分後”や“2分後”はほとんどなくなっていた。

二度目のA駅発で、高校生と思われる男女が乗ってきた。男性は足を骨折しているらしく、松葉杖をついていた。二人の会話を聞くともなく聞いていたのだが、どうやら終点のB駅まで行くようだった。もちろん途中からの乗客もあり、バスは少しずつ遅れていき…

終点の一つ手前のバス停に近付いた時、降車ブザーが鳴った。そして一人のおばさんが「ありがとう」と言って降りたのだが… ほんのちょっと間が空いてから、高校生の男女が立ちあがったのである。私は「どこか他に行きたいところでも思い出したのかな?」と思っていた。

二人がバスを降りたので、私は扉を閉めようとしたのだが… 何だか二人の様子がおかしく、「ここでいいの?」「ホント?」みたいな会話が聞こえてきたのである。「バス停の名前が似てるから、コンピュータ音声を間違えたに違いない!(実は… 私も未だに聞き間違えるのだ!)」ということで、私が車外スピーカーから「いいですか?」と呼び掛けると、二人は「すいません」と言いながら戻ってきた。

もしも、私が「バスが遅れないように頑張るぞ!」と思っていたり、「あぁ~、××が漏れそぉ~!」と我慢の限界だったり… すると、「二人が降りたんだから、すぐにレッツゴー!」となっていたに違いない。が、その時の私は「こんな次の発車に間に合わないような運行時刻なんて…」と“いじけるジャイアン”と化していたし、××もまったく問題なかったので、のんびりと冷静に対応できたのであった… 暑いからといって、冷たいモノばかり飲まないようにしなければ!