『サイコ・キラー』(別題:『殺しの方程式サイコキラー』)
FORMULA FOR A MURDER(1985年イタリア)
監督:マーティン・ハーバート(アルベルト・デ・マルチーノ)
脚本:フランク・ウォーカー
マーティン・ハーバート
出演:クリスティナ・ネイギー
デビッド・ウォーベック
キャロル・ブルメンバーグ
ロッサノ・ブラッツィ
アンドレア・ボシック
■ストーリー■
大金持ちのジョアナは11歳のときに卑劣な神父に乱暴され、逃げようとして階段から落っこちてしまい下半身麻痺になり足が不自由になってしまう。以後車椅子の生活を余儀なくされるのだった。
現在、教会では何者かによる神父の惨殺事件が起きていた。そんなとき、ジョアナにフェンシングやアーチェリーを教えているインストラクターのクレイグは、ジョアナにプロポーズをして結婚する。しかし、ジョアナは自分に乱暴をした神父が目の前に現れる幻覚を見るようになるのだが、、。
□■□ネタバレあり!□■□
今回、ネタバレしてます。映画の中盤で犯人わかっちゃいますが、、。
■感想■
アルベルト・デ・マルチーノ監督の1985年のジャッロ映画。
自分は、アルベルト・デ・マルチーノ監督って好きなんです!
傑作ホラー『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)を始めとして、ギャング映画『続シンジケート』(1973年)、アクション映画と思わせといて、実はミステリー映画な『ビッグマグナム77』(1977年)と好きな作品を監督しています!!
基本、1970年代1980年代のイタリア映画のエンターテイメント映画好きだから甘いんですが、、。
脚本は、アルベルト・デ・マルチーノとヴィンセンツォ・マニーノ。
ヴィンセンツォ・マニーノは、ポリッツィオテスキの大傑作『ナポリ犯罪ルート』(1976年)の脚本家です。その他には、『ルチオ・フルチのマーダーロック』(1985年)や『ベレッタの女最後の誘惑』(1987年)、『怒りの標的』(1987年)などの作品の脚本も書いてます。
面白いです!
面白いです!
すごく面白いです!!
1980年代のイタリア映画って本当に面白いです!
もちろん、1960年代のマカロニウエスタンも1970年代のアクション映画も大好きなんですけど!
今作も日本では未ブルーレイ化、未DVD化です。
マカロニウエスタンはかなりソフト化されましたけど、ジャッロ映画とかユーロクライム系の作品てディスク化されないですよねー。
ジョアンナが見る幻覚??の自分を犯した神父や、血まみれの人形のイメージなど、まさに映画的!で印象に残ります!
サウンドトラックに合わせて、神父が血まみれの人形を持ち歩くシーンなど本当に印象的!
幼いころに、神父に乱暴されたジョアナの周りで起きる連続殺人事件を描くスリラー映画なのかな??
とか思ってると、ストーリーはまるっきり違う方向に進んでいきます。
大金持ちジョアナの財産を狙った、夫と家政婦の起こす事件だとわかります!それも、かなり前半で分かっちゃいます!
ミステリー映画として定番中の定番のストーリーですけど、見せ方がうまいので、最後まで面白く観れます!
ヒロインのジョアナが見る悪夢のシーンとかも、サスペンスを盛り上げるのに、効果的に使われてます!スリラー映画に良くありがちなの意味不明な悪夢のシーンとは大違い。
後半のクライマックスは犯人と足の不自由なヒロインの攻防戦!!
ヒロインは普通の人なんで絶対的に不利!!車椅子でもやたら強い『エンドプレイ』(1976年)の犯人とは大違いです。マイナーすぎて誰も『エンドプレイ』わからないですよね、、。
遺産を狙って、ヒロインと結婚するデビッド・ウォーベックのキャラクター設定が、ちょっとだけ変ってて楽しめます!
性格、はっきりして!って感じ。
ヒロインのことを愛し始めちゃいますけど、神父を2名も惨殺してますからね!
完全な凶悪犯です!
ホントにヒロインを愛する設定にするんなら、ムダに人を殺さなくても良かったのに!
でも、まぁ、それじゃ映画にならないですね。
ランニングタイムが89分と短いのですごくテンポが良いです。こういうエンターテイメント作品は、あまり長いと間延びしちゃいますもんね。日本公開版は89分ですけど、オリジナルイタリア公開版は96分みたいです!
89分版でも面白かったですけど、96分版観てみたいです。96分版のブルーレイ、DVDとか発売して欲しいです!!
定番みたいなストーリーなんで、ビックリ度は低いですけど、前半予想していたストーリーと後半(正確には中盤以降)で雰囲気が変わるのですごく面白かったです。
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