【初期衝動 Vol.1】
出演:nanoCUNE、いずこねこ
2013年のライヴ始めはアイドル・イベント。注目の猫系小動物NEOアイドル「いずこねこ」のライヴ。対バンのnanoCUNEは愛媛のご当地アイドルひめキュン フルーツ缶の妹ユニット。平均年齢13歳!小6~中2、若いというより幼い!昨年10月に2ndシングル「衝動DAYS」をリリース。「初期衝動」はそれに因んだ対バン・イベントだと思われる。昼夜2回公演で昼の部に参戦。
新宿MARZは歌舞伎町の側にあるキャパ200人のライヴハウス。クラブ系とアイドル中心のハコのようだがトイレに下山Gazenのポスターが貼ってあった。物販で1/23発売の初の全国発売シングル「ROOM EP」が先行販売されていたので即購入。観客は99.9%男性。nanoCUNE Tシャツが7割、ねこTシャツが3割くらい。私はこれがライヴ始めだが、アイドルヲタの方々は2日の「Hello! Project 誕生15周年記念ライブ2013冬 ~ビバ!~」から3日連続でイベントに参戦なさっている様子。いずこねこも今年のライヴは3日目。アイドル&ヲタに正月休みはない。
改めてタワレコ限定デビューアルバム「最後の猫工場」を聴き直したがクールなエレクトロニカにヲタの方々がどのように反応するのか想像つかない。開演前「ねこが先らしい」「ねこはどんな恰好かな」とペット自慢コンテストのような会話が飛び交う。暗転してテクノビートが大音量で流れると最前列を占めていたnanoCUNEファンが後ろへ移動、参勤交代の流れに乗って最前列へ移動。いきなりねこがステージへ飛び出して来るとピョンピョン跳ねてOi!Oi!と煽る。満員のヲタ諸君が一斉に腕を振り上げて反応。ミニスカートのスポーティーな衣装はまるでチアリーダー。CD通りの大人びた声で抑揚のないメロディーを歌いながら一時も足を止めずステージ上を走り回るねこ。
彼女の曲にはサビがないにも拘らずパート毎に振りがあって、手拍子とOi!Oi!コールとジャンプと左右腕振りとお迎えポーズが休みなく繰り出される。アイドル・イベントも慣れてきたのでだいたいの振りの流れは判るようになった。郷に入ったら郷に従え主義なので周りに併せて腕を振りジャンプする。思いっきり変拍子だけどビートは四つ打に収まるので跳ねていても不自然じゃない。しかし「何故ここでジャンプする?」「ここで腕振り来るか?」「このダンス変じゃね?」と思う自分がいることも確か。跳んでる自分と冷静に分析している自分が共存するアンバランスなシチュエーション。結局楽しければいいやとビートに身を任せる快感主義が勝利を収めた。
それにしても凄い運動量。45分のステージだがユニットじゃなくひとりきりなので絶え間なく盛り上げ続けるしかない。まるで猫じゃらしにじゃれるように跳ね回るねこの運動神経の良さに恐れ入る。まさに暴れ猫、女番長野良猫ロック。アイドル・イベントでこんなに楽しかったのは初めてだ。大声で「にゃん!にゃん!」と叫ぶ快感。いい汗かいたニャ~。
nanoCUNEはホントに幼い子供たちが健気に歌い踊るのが観ていて気持ちよかった。曲は判り易い正統派アイドルポップスで4人のダンスもピッタリ合っていて楽しめる。声が高いのでボーカロイドのようだ。終演後のサイン会で年上の男子ファンに対して堂々と受け応えしている彼女たちを見てさすがアイドル、プロだなと感心した。
いずこねこのサイン会&チェキ会に参加。スタッフの対応がとても優しいのに好感を持つ。JK=19歳のいずこねこ=茉里ちゃんは華奢な身体のどこにあの暴れ猫のパワーがあるのか不思議。どんなアーティストが好きなのか聞いたらアルカラの名前が挙がった。同じ関西出身なので親近感があるに違いない。人気はまだまだ今後に期待だが、エレクトロニカ+ネコ+アイドル=いずこねこには最大限の注目をしていきたい。
エレクトロ
にゃんにゃん叫べば
いい気持ち
帰宅して「ROOM EP」を聴くとのっけから変拍子ワルツビートの変態トラック。ヲタノリしたのが夢の中に霧散していくようなシュールな感覚に襲われた。