おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「スケジュールを制する者が勝者」

2012年11月25日 | Weblog

 

午前7時の気温はマイナス5度。サラリと雪が降りましたです。

昨夜はちょいと寒気と頭痛がしたもんだから、葛根湯を飲んで寝ました。おかげでいまんとこ、風邪っぴきの気配はありませぬ。

おぢはこの手の漢方薬、かつてはまるで信用しておりませんでしたけど、葛根湯はかなり効く。特に急な肩こりなんかにはまことによく効くのでござる。飲んで数時間ですーっと肩の緊張が解けて楽になる。

そんなことで、結婚してからはハニーさんの教えに従って、酷い肩こりや風邪の引き初めに重宝しておりまする。

過日もTVの健康番組で、どこぞの女優さんが「肩こりすると葛根湯を飲んでます」と申しておって、漢方医が「そういう使い方もありますね」と申しておった。肩こりに葛根湯、お勧めでござる。

そんな昨夜は、お隣のニセコ町で開かれた「ひのき屋 トラベリングバンド」のコンサートに行ってまいりました。入場料が大人500円とお安かったこともあったわけですけど、これがなかなか良かった。

世界各地を文字通りトラベリングしながら演奏しておるわけで、5人ほどの小さな所帯のバンドですが、その実力には驚きましたです。

もっとも最初のうちは、「田舎町だから、わかりいいのから入ろうか」みたいな感じで、「そこそこバンド」かと思いましたけど、さに非ず。

メインの横笛や太鼓は、さすが世界を股にかけるだけの実力と思いましたです。なかでも最初から延々と太鼓ばかり叩いておった女性が、後半に1曲だけロシアか、そっち方面の歌を歌ったのですが、あまりにうまいのでこれまたびっくり。

強いて言わせていただければ、ギターの兄ちゃんが最前列で目を剥いて弾くのが怖かったです。この「泉谷しげる」もどき、田舎では大うけかもしれませんけど、この人が前に居るだけでいきなり「垢抜けないバンド」になるから不思議でした。

それにしても「夜の雨」と申す曲は、映画音楽にしたいような心に沁みる曲でした。ヨーロッパあたりで大好評なんだろなぁ…

そしてきょうは、同じニセコ町で「歌旅座 昭和ノスタルジア公演」だそうで、こちらも行ってまいります。この公演、過日真狩村では大人500円でしたけど、その日はハニーさんが小樽の病院に行かねばならず諦めたのじゃ。

今回のニセコ町での公演も知ってましたけど、こっちは前売りペア券がな、な、なんと2500円!!

かたや500円、かたや1250円と2倍以上。どうなってんの???

とはいえ、上記のユーチューブを見ていただけるとわかりますけど、これまた懐かしい歌ばっか。歌旅座の公演は、きょう午後3時半からニセコ町民センターでござる。

さて、

12月1日号の週刊現代、古賀茂明さんの「官々諤々」が、官僚のやり口を知るうえで、まことに興味深い。

標題は「官僚に操られる原子力規制委」。古賀さんによると「今原子力規制委員会は官僚によって仕切られる組織になりつつある」そうだ。

なんとまぁ、ゆゆしき問題でござる。この兆候は大飯原発再稼働について原子力規制委員会の田中俊一委員長が「活断層があれば止める」という趣旨の発言をしたことにあるそうだ。

「活断層があれば止める」って、一般人から見ればごく当たり前の発言で、何の問題もなさそうだけど、「霞が関文学」ではどうやらかなり違うらしい。

「この言い方では、活断層の存在が証明されなければ動かしてよいということになる」のだそうな。はぁ? 止めますって言っててか? 国民にはなにがなんだかさっぱりわかりません。

古賀さんは「私は、最初から官僚にうまくはめられたな、と思った」そうだ。元官僚だからこそわかるわけ。

つまり本来委員長の田中さんは「活断層がないことがはっきりわからない限り止める」というべきだったそうな。

ようは「クロはもちろん、グレーでも止めるべき」とすべきだったというのじゃ。まことにごもっとも。

古賀さんは、官僚が「止める」という言葉を入れることによって、田中委員長をうまく誘導してこういう発言をさせたとみておる。これはもう撤回できないという。

つまりは、「グレーでも大飯原発は動かす」ってことらしい。霞が関文学って、なんじゃらほい。ひでー話ではないかね。

さらに、「霞が関には『スケジュールを制する者が勝者』という鉄則がある」そうだ。今回の調査の段取りは、事務方の原子力規制委が取り仕切る。事実上、経産官僚がスケジュールを作る。

調査を日帰りにしてしまえば、東京から遠い大飯原発では十分時間がない。つまり関電が掘った溝を1~2時間しか見ることができないようにしてしまったわけ。

そしてこの鉄則、「安全基準」の「抜本見直し」にも当てはまるそうな。つまり、委員会は来年3月までに骨格を示して夏までに最終案をまとめると、いわされてしまった。

世界標準から格段に遅れた日本の安全基準は、すでに何十年も遅れているという。これを新たに作るとなると膨大な時間がかかる。

結局、「時間がありません」ってことで、現行安全基準の「微修正程度」で了承するしかなくなるというのだ。これも、ひでーなぁ~

これが官僚のやり口だそうな。一見、国民が納得しそうなことを言っておいて、実は思い通りになんでも進めてしまう官僚さま。ニッポン国を陰で牛耳って、ほくそ笑む姿が見えてきて、段々腹が立ってきます。

こんなこと許しておいていいのか!! 官僚をしっかり制御する政治力が必要だけど、その政治家、どうなのよ?

このところやたらと威勢のいいヒキガエル野田、その心を田中秀征さんが読み解いておったです。

ようは「官僚と財界が味方についている」から自信たっぷりなのだそうな。こいつ、国民はどうでもいいんだな!!