台風が近づいて来ています。と言ってもそんなに影響が出そうにないので一安心です。
しかし、早速久し振りの雨が降ってきました。
晴れていれば、猛暑だ熱中症だと騒がれますが、やっぱり雨より晴れの方がいいですね~
雨で喜ぶのはキセルガイを含む、カタツムリの仲間だけですね。。。
そう言えば、この貝に出会ったのも梅雨の雨の上がった後でした。
グローバルの看板犬「ゴン」の散歩中に発見したのでした~
店を出て、ゴンの引っ張られるまま歩いて行くと、ふと木の幹に付いているキセルガイを発見しました。
今は手に入らない「原色日本陸産貝類図鑑」を図書館で見た時に、「樹上性」と記述があるキセルガイの仲間があるのを記憶していました。
もしかして~と思って一応持ち帰ってみたのが、この「ヒクギセル」でした。
前回に書いたヒカリギセルと似たような体色ですが、もっと色が淡く薄いです。
大きさは2cm位とハコネギセル等に比べると小さいキセルガイです。
いや~ 色々なキセルガイが大島にもいるもんです。
しかし、移動範囲の狭いこの手の陸産貝類がどうやって大島に来たのでしょう?
そもそも陸貝は、そういった理由から特異性が高くなり、貴重種も数多く含まれる生物相になっているはずです。
考えられるのは、物資に付いてきたりと人為的な要因で島に運ばれて来たという理由が考えられます。
他に故意に人がキセルガイを持ち込む理由があるのか?と調べてみたら
面白い事実を発見しました。九州地方とその周辺の地域には、旅や出征に出るときにお守りとして持ちあるく風習があったそうです。
神社の樹に付いているキセルガイを持って行き、無事に戻ったら元に戻すそうです。
キセルガイの仲間は、乾燥や飢餓に比較的強い生き物です。
そんな理由から、お守りとして持ち歩く事になったのでしょう。
残念ながら、樹に付いていると言っても「ヒクギセル」ではないようです。
ヒクギセルは伊豆・房総・三浦・伊豆諸島に広く分布しています。
九州地方には、分布していない様です。
しかし、ヒクギセルにはちょっと不思議な謎があります。
関東に分布の中心を持つヒクギセルですが、愛知県の熱田神社にのみ飛地分布しているのです。
神社と言う共通点といい、関東にも旅のお守りとして持ち歩く宗教めいた風習があったのかも知れませんね。
そんな理由で大島に来たとしたのなら、何だかロマンがありますよね~