グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ハチたちの魅惑の館

2011年08月05日 | 
今年は、不覚にもハチに刺されました(汗) 痛かった!!
草刈り中に、アシナガバチに手の指をやられたのでした。

見出しの写真は、先週の話に関連して、
パリの自然史博物館の裏庭にあった装置(仕掛け?)です。
ファーブル先生のお庭にあった似た物を先週ご紹介しました。
これは「ミツバチのための館」とでも読むのでしょう。

屋根をつけて、オシャレですね。
こんなところは、さすがフランスです!

説明板には、
「野生のミツバチたちのための、魅惑の館」との
タイトルが付けられています。
フランス語の「Hotel」は、「宿」の意味もありますが、
郵便局や役場の庁舎にもついたり、
邸宅や館の意味もあるので・・・この場合は、「館」にしておきましょう。

写真の下には、
「フランスでは、野生のミツバチ、約900種が生息しています。」

枯れ木に穴を開けて巣作りするクマバチは
昨年(?)当ブログでも紹介されてましたが、
木の穴や、すき間を利用して巣を作るハチは、大島にも何種類かいるようです。
ここでは、ハチ一般をイメージしやすいようにミツバチとしているようにも思えます。
フランス人はムシに、あまり興味がないようで、詳しくないのだと思います。
ムシ好きが多いのは、むしろ日本人の方でしょう。
フランスの方は、J・H・ファーブル先生さえあまり知らないようでした(驚!)

今日見つけたハチがこちら↓です。
細身のボディに黄色のライン。
ベランダの梁に節穴が開いていたのでしょう。
その穴を利用して巣作りを始めようとしているようにも見えます。

第1、第2腹節の後縁に黄色線がある・・・
フタスジスズバチでしょうか。トックリバチやドロバチに近い仲間です。
今日は、頭を見せてくれませんでした(汗)
また、続けて観察してみます。


3月初めに、薪割りをしていた時、こんな物を見つけました。

薪の芯の部分に緑色の葉が詰められていました。
枯れたビワの木を輪切りにして、しばらく軒下に置いてあったのでした。
カミキリムシか何かの幼虫に食われて幹の芯に穴が開き、一部は腐りかけていました。


何と、ぎっしり、すき間無く詰められているではありませんか!
こんな巣は初めて見ました。

割った薪からは、バラバラと1~2センチ程の葉が、たくさん落ちました。
良く見ると短い葉巻タバコのようなものがあります。
斧で木が割れた衝撃で、巻かれていた葉が剥がれて飛び散りました。


ワンカップ酒のビンのような形(円筒形の器)に、
円形のフタが付いているのでした。

葉巻だけ取り出して、4つ並べてみました。
いくつかサンプルに保存して、
図鑑などで調べてみたところ、
該当しそうなのは、ハキリバチの仲間らしいと分かりました。

社会性を持たず、単独で生活するハチです。
他のムシが開けた穴を再利用したり、
枯れ木の穴や、壁のすき間、時には地中にも巣を作ります。
バラやハギ、その他の木の葉を半円形に切り取って、
カップ状の小室を10個内外作り、
花の蜜と花粉を混ぜたドロッとしたエサを蓄えて、産卵するそうです。
でも、オオハキリバチは、葉を切らないそうです(何というネーミング!)

しかし、他の幼虫などを捕まえる狩りバチでなくて良かった!(ホッ! 笑)


結局、気付かぬ内に、ほとんどが成虫になって旅立ってしまいました(汗)

かろうじて、残っていたのが↓、
死んでしばらく経過していたので、
色は変わってしまったと思います。大きさは13ミリくらいですね。
バラハキリバチでしょうか。

(バラハキリバチモドキというのもいるそうで?)

今度は、生きて葉を切り取っているところを
ぜひ、見せて欲しいものです!

(なるせ)



コメント
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