先日仲間内のメールで、夕方ウミガメの子どもの孵化状態を調べ、まだ生きている子ガメがいたら海に放すとの連絡をもらいました。
ウミガメの子どもの旅立ちは、いつか見てみたいと思いながら、毎年真夏の最繁忙期と重なるため一度も見たことがありませんでした。
今年は何とか時間が作れたので、初めて参加しました!
集合時間は17時30分。夕暮れ時の海岸に人が集まってきました。
結構波が高く、海岸線には白い飛沫が砕けています。
「生まれたばかりで初めての旅立ちが、こんな荒れた海で子ガメ達は大丈夫なんだろうか?」
…そんなことが気になるような海でした。
ある程度人が集まったところで、説明が始まりました。
ウミガメの産卵や生態などの説明をみんな真剣に聞いています。
(ちなみに、説明しているのはこのブログでもおなじみの成瀬です。)
巣穴の保護ロープには、こんな張り紙もされていました。
砂浜には、この日の朝巣穴を出て海へ旅立っていった子ガメの小さな足跡が残っていました。
もう20年近く、ウミガメの子どもの保護と孵化率調査を続けているメンバーの人々は、毎朝浜辺を巡回して子ガメの足跡を探し、足跡を確認したら巣穴をほって調査をしてきたのだそうです。
この日も巣穴からは次々に卵が掘り出され、子ガメが無事脱出して殻だけになった卵と、中身が入っている卵とに分けられていきました。
真剣な表情で卵をのぞきこむ子どもたち。
「触っていいの?」「ウワ~、ホントだ。柔らかい!」
成長途中で死んでしまった卵の中身は、1・まだ生卵状態(?)のもの、2・黄身がついた状態で子ガメの形ができ始めているもの、3・もう完全に子ガメの形が出来上がっているものなど様々でした。
死因の原因は、地面の中の温度が高くなりすぎることが多いようです。
大島の火山は黒い溶岩を噴出するので、砂浜も黒い色をしています。
素足では火傷しそうに熱い大島の砂浜は、カメの子どもにとって厳しい環境なのでしょうね。
今回は合計8匹、卵の中に自力脱出できなかった子ガメが残っていて、籠の中に入れられていきました。
元気に動き回るもの、弱っていて動きの鈍いもの、様々でした。
卵を掘り終えたあと、籠に入っている子ガメを海に放す時間がやってきました。
小さな子ガメたちにとって、人の足跡のような少しのくぼみも這いあがるのが大変なようで、みんな必死になって手足を動かしながら砂をかき分け進んで行きます。
子ガメが海へ向かう時、この“砂浜を這って、自分の力で海に向かう”という行動が大切なのだそうです。
この行動によって、荒れた海で波にもまれても、方向を定めて沖に向かう方向感覚が身に付くのだそうです。
子ガメは時々動きを止め、顔を上げて海の方向を見定めてから、また海に向かって進んでいきます。
小さな手足を必死になって動かしながら、ひたすら海へ。
まっすぐに海へ。
「あともう少し、頑張れ~!」
ひたむきな子ガメの姿に心からの声援を送っていたら、大きな波がやってきました!
(写真ボケボケでスミマセン~。かなり慌てたもので(^_^;))
大波は一瞬で歩いていた子ガメたちを呑み込みました。
みんな無事に海へ旅立ったのでしょうか?
波が洗った後の砂浜を見渡したら、黒い小さな影が残っていました。
波でひっくり返ってしまった子ガメは、最初起き上がろうと手足をバタつかせていましたが、やがて力尽きたように動かなくなりました。
「あ、もう自力で起き上れないね。」「頑張れ~!!」
…結局、この子ガメは翌朝までバケツの中で保護され、少し元気になってから海に放されることになりました。
この日、自力で海に旅立った子ガメは4匹、体力回復後、海に放されることになった子ガメは4匹でした。
生きるために小さな体で荒波に向かっていた子ガメたち…何だか胸の奥がジ~ンと熱くなるような、満ち足りた気持ちを味わった、素敵な時間でした。
ウミガメが産卵に上がってくる自然な砂浜が残っていること、
そして19年もの長い間、毎朝産卵シーズンの砂浜を巡回してウミガメの産卵のデータを取り、保護活動を続けている人々が存在するということ…こういうことって絶対に大島の宝物だって、心から思いました(^。^)
この宝物を大切にして、みんなで次の世代に引きついでいきたいですね。
島内にお住まいの方で、ウミガメの旅立ちに立ち会いたい方は、下記メールか、成瀬(4-0877)までご連絡ください。
今回のような機会がありましたら、出来る限り連絡します。(人数が多すぎる場合は連絡しきれない場合もあるかと思いますが…)
gscrikuguide@amail.plala.or.jp
(カナ)
ウミガメの子どもの旅立ちは、いつか見てみたいと思いながら、毎年真夏の最繁忙期と重なるため一度も見たことがありませんでした。
今年は何とか時間が作れたので、初めて参加しました!
集合時間は17時30分。夕暮れ時の海岸に人が集まってきました。
結構波が高く、海岸線には白い飛沫が砕けています。
「生まれたばかりで初めての旅立ちが、こんな荒れた海で子ガメ達は大丈夫なんだろうか?」
…そんなことが気になるような海でした。
ある程度人が集まったところで、説明が始まりました。
ウミガメの産卵や生態などの説明をみんな真剣に聞いています。
(ちなみに、説明しているのはこのブログでもおなじみの成瀬です。)
巣穴の保護ロープには、こんな張り紙もされていました。
砂浜には、この日の朝巣穴を出て海へ旅立っていった子ガメの小さな足跡が残っていました。
もう20年近く、ウミガメの子どもの保護と孵化率調査を続けているメンバーの人々は、毎朝浜辺を巡回して子ガメの足跡を探し、足跡を確認したら巣穴をほって調査をしてきたのだそうです。
この日も巣穴からは次々に卵が掘り出され、子ガメが無事脱出して殻だけになった卵と、中身が入っている卵とに分けられていきました。
真剣な表情で卵をのぞきこむ子どもたち。
「触っていいの?」「ウワ~、ホントだ。柔らかい!」
成長途中で死んでしまった卵の中身は、1・まだ生卵状態(?)のもの、2・黄身がついた状態で子ガメの形ができ始めているもの、3・もう完全に子ガメの形が出来上がっているものなど様々でした。
死因の原因は、地面の中の温度が高くなりすぎることが多いようです。
大島の火山は黒い溶岩を噴出するので、砂浜も黒い色をしています。
素足では火傷しそうに熱い大島の砂浜は、カメの子どもにとって厳しい環境なのでしょうね。
今回は合計8匹、卵の中に自力脱出できなかった子ガメが残っていて、籠の中に入れられていきました。
元気に動き回るもの、弱っていて動きの鈍いもの、様々でした。
卵を掘り終えたあと、籠に入っている子ガメを海に放す時間がやってきました。
小さな子ガメたちにとって、人の足跡のような少しのくぼみも這いあがるのが大変なようで、みんな必死になって手足を動かしながら砂をかき分け進んで行きます。
子ガメが海へ向かう時、この“砂浜を這って、自分の力で海に向かう”という行動が大切なのだそうです。
この行動によって、荒れた海で波にもまれても、方向を定めて沖に向かう方向感覚が身に付くのだそうです。
子ガメは時々動きを止め、顔を上げて海の方向を見定めてから、また海に向かって進んでいきます。
小さな手足を必死になって動かしながら、ひたすら海へ。
まっすぐに海へ。
「あともう少し、頑張れ~!」
ひたむきな子ガメの姿に心からの声援を送っていたら、大きな波がやってきました!
(写真ボケボケでスミマセン~。かなり慌てたもので(^_^;))
大波は一瞬で歩いていた子ガメたちを呑み込みました。
みんな無事に海へ旅立ったのでしょうか?
波が洗った後の砂浜を見渡したら、黒い小さな影が残っていました。
波でひっくり返ってしまった子ガメは、最初起き上がろうと手足をバタつかせていましたが、やがて力尽きたように動かなくなりました。
「あ、もう自力で起き上れないね。」「頑張れ~!!」
…結局、この子ガメは翌朝までバケツの中で保護され、少し元気になってから海に放されることになりました。
この日、自力で海に旅立った子ガメは4匹、体力回復後、海に放されることになった子ガメは4匹でした。
生きるために小さな体で荒波に向かっていた子ガメたち…何だか胸の奥がジ~ンと熱くなるような、満ち足りた気持ちを味わった、素敵な時間でした。
ウミガメが産卵に上がってくる自然な砂浜が残っていること、
そして19年もの長い間、毎朝産卵シーズンの砂浜を巡回してウミガメの産卵のデータを取り、保護活動を続けている人々が存在するということ…こういうことって絶対に大島の宝物だって、心から思いました(^。^)
この宝物を大切にして、みんなで次の世代に引きついでいきたいですね。
島内にお住まいの方で、ウミガメの旅立ちに立ち会いたい方は、下記メールか、成瀬(4-0877)までご連絡ください。
今回のような機会がありましたら、出来る限り連絡します。(人数が多すぎる場合は連絡しきれない場合もあるかと思いますが…)
gscrikuguide@amail.plala.or.jp
(カナ)