グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

イガアザミ

2011年12月08日 | 植物
小雨の降る林道へ、散歩に行きました。
道沿いに目立っていたのはイガアザミの花。

まだまだ花の盛りで蕾もたくさんついていました。

小さなころからイガグリのようなトゲを身にまとったイガアザミ。

葉っぱのトゲだって半端じゃありません。
刺さると本当に痛い!

花が大きくなり始めるとますますトゲを立て…

「近づくなよ~。」と言わんばかり?

そして花を目いっぱい広げて虫を誘う時期

この時期の花は、惚れ惚れするほど美しいものも多いです。
特に私は、紫色の先端に白い色が散りばめられた花が好きです。

以前の日記にも載せたことがあるのですが、花弁の先端の白いものは花粉です。
良~く見るとこんなに美しいのです。

アザミの仲間は虫に触れられるなどの刺激があると、おしべが縮んで花粉が前に押し出され、時期をずらして雌しべが伸びてくるようです。雨で花粉が流れちゃいそうですが大丈夫なのでしょうか?

こちらがめしべを伸ばした状態の花。

先端についていた白いもの(花粉)はすでにありません。
さらに今日は雨で訪れる昆虫もいないからか、雌しべの先端も開いていないようです。

花が花粉を送り出すしくみを見たい方は、こちらのサイトが詳しいのでのぞいてみてください。
http://www.nhk.or.jp/rika/micro/shiryou/2009_005_01_shiryou.html

さて、美しい花だけを観察しているだけでは、その植物の生活が見えてきません。
「やはり、枯れた状態も良く見なきゃ~」と、つかんでみたところ…


ズルっと白くて細いものが何本か抜けてしまいました!

「あれれ?タネ?」

「ん?なんか白いゴマみたいな粒が落ちてきましたけど?」

「何だろう?」と思って手にとって良く観察したら、白いゴマ粒はやはりタネみたいでした。

下の写真を見る限り「風に舞うための綿毛ができかかると根元が太く丈夫になるけれど、それ以前のものは、まだそれほど丈夫ではなく千切れやすい。」ということが言えるかもしれません。

考えてみれば、風に乗って旅立つ時までに補強されれば良いわけですものね。

今日イガアザミを観察していたら、またまた新たな疑問が出てきました。
「もっと大雨だったら、花粉は出さないのだろうか?」
「小雨程度なら、花弁に触れたら花粉が出てくるのだろうか?」
「タネは何日ぐらいで風にのって飛び散るのだろう?」

うむむ~。疑問は増えるばかりなのでした(^_^;)

(カナ)


コメント
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