グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ジオ研勉強会「伊豆諸島を学ぼう!」

2015年05月19日 | 火山・ジオパーク
昨日表題の勉強会を行いました。

今回は私が伊豆諸島に関連する講演や勉強会で学んだりまとめたりしたものをベースに、みんなで知っていることを持ち寄って伊豆諸島を学ぼう・・・という3班企画です。

参加者は14名でした。

各島毎に、様々なことが話題となりました。
ちょっとだけ報告すると・・・

利島
全島私有地でほとんどが人工的な椿林の利島。話題となったのはモノラック。

「(椿林の作業に使う)モノラックは華奢に見えるが力持ちで相当な坂でも登る。伊豆半島でもミカンの収穫に使っている」のだそうです。

新島 
新島の学校で教えていた人もいて、コーガ石が話題になりました。
「天井や風呂に使うと水滴が落ちないし、校舎も冬暖かく夏涼しい」←多孔質だから?

「コーガ石あるのはイタリアと新島だけで、最近あまり良いコーガ石がとれなくなり水に浮かなくなった」

「そもそもコーガ石とはなんぞや?」という話になり「流紋岩の中でも二酸化ケイ素が多いのでは?」ということでまとまりました。確かにそれなら溶岩の粘りが強くて細かい気泡がくっつき合わずに独立して固まるでしょうから、なんとなく納得できるような気も・・・。

式根島
標高が100m少々しかない平らな島は、溶岩流なのか低い溶岩ドームなのかで議論に・・・。

正確なことがわからず、宿題持ち帰りとなりました(^_^;

式根島の町中にある『マイマイズ井戸』。カタツムリの殻のように渦巻き状に地面を掘り下げてありますが、これが世界共通全部右回りだということも話題に・・・。

なぜ、みんな右回りなのか??・・・これまた疑問は解決せずでした(^_^;

神津島
「天上山にはオオシマツツジと紫が濃い神津島ツツジがあり、大島より色のばらつきが多い」

白い砂漠に色とりどりの花・・・ツツジのシーズンに行きたいですね~。

「流紋岩」の名の由来でもある岩の模様。

なぜこんな模様ができたのか、どう流れたのかもみんなで考えました。

三宅島
「島の大きさとの比で火口の大きさ考えると、いかに大きな穴が島に空いているのがわかる。」という意見が。

以前三宅島で小学校の教員をしていた方からは「太路池にはブラックバスがいて、以前ワカサギも釣っていた。」との話もありました。

もちろん、伊豆大島と関連するこの話題もシェア。

火山って本当に多様ですね!

御蔵島
「森がスゴイ。ほとんどシイの木の極相林」「ラン科植物も豊富」「オオミズナギドリがいて時期を決めてミズナギドリ捕っている。木の根に穴を空けるので害鳥でもあるのかも?山階鳥類研究所もある」「川に人間の腕ぐらいの大きなウナギがいると聞いた事があるが、ウナギは海を旅するなら大島に来ても良いのでは?」など、様々な情報が・・・。

ところで御蔵島にはゴロ石の海岸しかないそうです。そこで生じたこんな疑問に対する専門家の方の情報もシェアしてみました~。


八丈島
漁獲高も伊豆諸島でNO1の八丈島。植物の売り上げも・・・

みんな金額に驚いて「八丈島やるなぁ」という感じでした。
「道路の敷石に溶岩スライスが使われていて、昔はそういう技術があったのではないか?」という情報もありました。

青ヶ島
噴火災害で犠牲者が出ている青ヶ島については「防災体制はどうなっているのか?」という質問がありました。

会場にはその道のプロがいたので「これから噴火警戒レベルを導入する予定だが、レベル1から急にレベルがあがることになる可能性もある」と教えてくれました。
また青ヶ島は「行政はほとんどが島外からの移住者(利島も同じ)」なのだそうです。

全島をつなげて考えると面白い情報も、共有しました。


みんなで色々共有して知識も増えたけれど、新たな疑問も増えました(笑)

3斑の次なる企画は「島に伝わるジオ的な(?)島遊び」の予定。
「学ぶは楽しい」実践中です~。

(カナ)


コメント
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