グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

対岸からのお客様

2017年02月14日 | 火山・ジオパーク
急な用事で島を離れた西谷に代わり、昨日・今日の2日間 
伊豆半島よりお越し頂いた”Sさんご夫妻”をご案内してきました。

奥様は、伊豆半島日本ジオパークのジオ講習を修了なさっている方
ジオ繋がりで来て頂けるのは嬉しいですね。

昨日は、山頂口から”三原山お鉢コース”

基本的に晴れているのですが、私達の頭上には怪しい雲が有ります。
しかし、伊豆半島や富士山はしっかり見えていました。

そんな訳で、スタート前にまずお二人の暮らす対岸の風景を見て頂きました。

赤茶色の”大室山”の向こうには”南アルプス白峰三山”。
これ!大島の宝ですね。他では見られない景色です。

ご主人はよく山登りをなさっていたとの事、それぞれの峰の名前も教えて頂きました。

「ここから伊豆半島ジオパークと南アルプスジオパークが見えるんですよ」と言うと
「箱根ジオパークも見えてますよ」の声・・・さすがです。早速、一本取られました。(笑)
そうなんですね~。日本ジオパークが3ケ所一望できる場所、これも凄いと思います。

歩き始めてフッ!と気付いたのですがヘルメットを忘れた・・・でも右手に傘。

まぁ、傘でも火山灰ぐらいなら対応できるでしょうか?

カルデラ内では、よく植物を話題にしますが面白い事をお聞きしました。

伊豆半島では、ワサビ畑に”ハンノキ”を植えるそうです。 
更に”ワサビ餡パン”や”ワサビケーキ”他にもワサビを使ったモノが沢山有るとの事。

明日葉を使ったモノは大島に沢山有りますが、さすがに餡との組み合わせは見た事が有りません。
甘くて脳にツ~~~ンと来る!”ワサビ餡パン”どの様なモノでしょう?

カルデラを過ぎ三原山本体に差し掛かると、視界がドンドン開けてきます。

”房総半島””浦賀水道””三浦半島””湘南””小田原”


ご主人は、私に分からない”大山”や”湘南平””丹沢”等、次々と傘で指し示してくれます。
さすが伊豆の方、そして山好きの方ですね~。

”大山”は、ちょっとした副業で馴染みは有るのですが初めて場所を確認できました。

今日は大漁です。個人的に”つらら”が懐かしく、つい撮ってしまいます。



話しながら歩いていると、アッ!と言う間に三原神社に着きました。


スマホを向けると「はい!ブログの写真でしょ」と、お二人。 ご協力有りがたいですね~。



火口から流れ出た様々な造形を楽しみながら”生きた地球”を感じる場所へ・・・。



この後はお鉢をぐるりと回り、火口の雄大な景色と黒と白のコントラストを堪能して山頂口に戻りました。

さて今日のメインの目的は”裏砂漠”と”バームクーヘン”

途中”桜っかぶ”に立ち寄り、”月と砂漠ライン入り口”まで来ると、何と!こんな事に。

まだ解除されていなかたんですね~。 甘かったです。

仕方なく、車で行ける所まで・・・。


前回の噴火直後とは比べ物になりませんが、今でもまだ残る荒涼とした景色に感嘆の声が聞かれました。

しばらく雰囲気を楽しんでいると「登りましょう!」の声。


サクサクの火山礫”黒いスコリア”を踏みしめて登ったのは”櫛形山”頂上。


雪の残る三原の裏側も美しかったです。


お帰りになる船の時間も有るので急いで下り、筆島、そして波浮の港へ・・・。

何と!私と同期生だったお客様、波浮の街並みが懐かしそうでした。


そして此処に来たら寄らない訳にはいきません。

定番の”鵜飼のコロッケ”そして野口雨情の歌碑。

時間に追われつつも、最後の目的”巨大バームクーヘン”へ。

此処のインパクトは大きいですね。

この”地層大切断面”、一周道路沿いなので簡単に見られ少し有難みに欠けるかも知れませんが
大島の噴火の歴史2万年が刻まれた、凄い場所です。
通る度に”残されていて本当に良かったな”と思います。

欲を言えば、バス停に近い所に設置された道路標識を少しずらして頂いて
何か所か地層に触れられる場所が有れば良いですね~。



さて今回、まずまずの天気に恵まれ楽しくご一緒させて頂きました。
是非次は、西谷のガイドで歩きにいらして下さい。お待ちしております。
2日間、ありがとうございました。


                                 By 柳場


コメント
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