グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

楽器&ふわふわ&いやし&ヒナ&スタンプ

2014年07月21日 | ツアー
昨日、3組のお客様と三原山を歩きました。
ツアーに笑いをもたらしてくれるのは、やはり子ども達。

歩き始めてすぐに、草むらでナニカを観察していたK君(小学5年生)。
交尾中の蜂を教えてくれました。

手に乗せたまま歩いても、まったく離れません。

「スゴイね~、虫好きなんだ。」
「ファーブル少年だね。」

まるで昔からの友人であるかのように、初めてであった人ともすぐに仲良くなれるのが,ツアーの良いところです。

もちろん虫だけではななく、今が旬の花達も、ゆっくり観察しながら進みました。


ヒメヤブラン。


サクユリ。


そして、昨日もいっぱい「!」と思う瞬間がありました!
どんな「!」だったかを報告します。

その1・ススキの楽器
子どもたちはススキの葉をこすって、ピ~という音を出しながら歩いていました。

これが、なかなかシッカリ音が出るのです。
みんなで演奏(?)したら、とても賑やかでした。

その2・ふわふわコケ玉
時々このブログにも登場するまん丸い緑のコケですが、私はコケは、固い溶岩の上に生えているのだと思っていました。

ところがお客様から「フワフワですよ」の一言が…。

「フワフワ?」不思議に思って近づいたら、コケの内側はこんなふうになっていました。

まるで緑の薄皮にあんこが包まれているかのよう…。どうやらコケの根っこが絡み合って火山灰をまとめ、自力で丸くなっていたようです。(知らなかった~)

その3・いやし岩
このところ、休憩時間に使っている「ツボマッサージの溶岩」
いつもはこんなふうに、背中のツボを刺激するだけでしたが…


「足つぼマッサージも気持ちいいですよ。」とお客様が教えてくれました。
足ツボか~。今まで全然気づきませんでした!

本当に、足の疲れがとれそうです。
「これ、いやし岩ですね。」とお客様。
これからこの岩の名前は「いやし岩」に決定します(笑)。

その4・走るヒナ
幻の湖の側で、小鳥の鳴き声が大音響で聞こえるなぁと思っていたら「セッカ?」と思われる茶色い鳥のヒナが、草の固まりから別の草の固まりへ、ちょこちょこ走っていました。

この景色の中で…


「あ、あそこにいる!」

しばらく粘りましたが、結局写真には撮れませんでした。

その5・木のスタンプ
女の子が、こんな木を拾って手に持っていました。

「砂地に時々ついているキョン(小型の鹿)の足跡と、似ている」とのこと。

こうやって、火山灰の表面を押すと…


跡がつきます。


本物のキョンの足跡

似ていませんか?
大きさもほぼ同じでした。

「!」いっぱいのツアーでした!

(カナ)





コメント (2)
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ガイドプラスワンしてみました

2014年07月20日 | ツアー
何をしているでしょうか?




これを使います


こーすると!  キャー


こんなに 大きいの!


私の考えたアイテムはシャボン玉
これで三原山の風の流れを見てもらうのです
風を感じてもらうことはできるのですが、見てもらうのには色を付ければ見る事が出来るのでは?と考えました


ここでは溶岩流を登って行きました(上昇気流が有るのでしょうか?)


この時は晴れ間も覗き外輪山の綺麗。でも、雨のぽつぽつですが降られてしまいました



そして、今日も風を感じてシャボン玉を飛ばしました

昨日・今日三原山にツアーに行きました。
両日とも霧が出たり晴れたり。
霧が出ると涼しく成り、晴れると遠くが見えるようになります。
どちらも良い事も有り、困る事も有ります(天候だけでなく人間関係でも)
なるべく良い面だけを見るように心がけたいと思っているのですが…(しま)
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今年もバフちゃん

2014年07月19日 | 
に会えましたよー(嬉)

2週間くらい前に見つけていましたがなかなかチャンスがなくて、今朝やっと撮影できました。
あんまりいい写真ないですけど・・・(汗)



右端がバフちゃんです。
色の薄いのがわかりにくいですね。



普通色の仲間の中に入るとよくわかります。

このあとも粘りましたがいいところへ出てくることなく飛んで行ってしまいました。
また出会えたらいいです。

                            がんま
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T学園高等部ジオツアー2日目

2014年07月18日 | ツアー
T学園高等部「理科特進クラス」の授業の一環のツアー2日目です。
今日もめまぐるしく天気の変わる三原山でした。

ツアー開始は、こんな風景。


ショウリョウバッタをつかまえたり…


サクユリに見とれたりしながら、ゆっくり登りました。

サクユリは特徴を説明しておいたら、生徒さんが見つけてくれました!

火口は真っ白でしたが、みんなでお菓子を食べながら霧が晴れるのを待ったところ…


見えました!

わ~い!晴天の時に比べて霞んでますが、ほとんど諦めていたので嬉しかったです。

高校生達は1度説明するとシッカリ覚えてくれて、色々な発見をしてくれました。
たとえば足もとの石を拾い上げ「こっちは噴火で流れてきたもので、こっちが降ってきたものでしょ?」と…。

「重さが全然違う~!」という驚きの声もチラホラ…。

裏砂漠では…久しぶりに「どれが本物?」クイズもしてみました。

みんな、ほぼ見抜いていました~。

「あ、これかわいい」…裏砂漠で休憩中に女の子達が見つけました。

頑張っていますね、イタドリ。

そして、こんな遊び方も…。

飛び散ったマグマのしぶきで砂風呂風?
今まで思いつきもしなかった発想で、見た時は驚きました。

元町溶岩流では、最初はそれぞれが観察していましたが…


やがて皆で溶岩投げ。

先生達も「今年のクラスは活発だなぁ」と話されていました。

生物教員のM先生は今年で3回目のツアー参加ですが、昨年までと様相が変わっているので驚かれていました。
真っ黒だった溶岩の川の上に、台風26号の土砂崩れで流れてきた大小様々、色とりどりの穴だらけの石(スコリア)が積っていたからです。

これがやがてはそのまま地層となって残るのですね。

ところで、なぜか同じところに感動するM先生と私ですが、今日2人で思わず反応してしまったのは、森の中で見つけたこの風景です。

誰かがキレイに丸く葉をかじり、かじられた部分だけ継ぎ当てをしたかのように色が変わっていました。
持ち帰りたいと思うほど、可愛い葉っぱでした。

2日間の元気な高校生達とのツアー、楽しかったです。
みんなが知識を学ぶだけではなく、心にのこるナニカを感じてくれていたら良いなぁ…。

(カナ)


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T学園高等部3年目のツアー。

2014年07月17日 | ツアー
T学園高等部「理科特進クラス」の授業の一環のツアーを、今年も案内させていただきました。

昨年までは6月初旬に行われていましたが、今年は7月の開催…
暑いので、無理をしすぎないようにスケジュールを組んでみました。

11時35分に到着後、最初にしたことは…
お弁当タイム!(笑)

店のログハウスで昼食をとり、その後、噴火の動画と台風26号の土砂災害について、スライドを使って説明しました。

今日は山には行かず海岸を中心に回る予定だったので、まずは「火山」をイメージしてもらおうと思ったのです。

昼食後で眠いのではないかなぁ…と思っていましたが、みんなよく聞いてくれました。

ツアーはまず「赤禿」へ。


みんな穴だらけの赤い石を熱心に観察。


とっても楽しそうでした~。


「長根岬」では…

全員で先端を目指しました。

無事到着。

ガラガラゴツゴツの溶岩の上を歩くのは、都会ではできない体験かも!

タイミング良くジェットホイルが走ってきました。

海の上に浮かんで白い尾を引いて走り、その周囲を海鳥たちが取り巻いて疾走する風景がとても素敵で、皆でみとれました。

「地層大切断面」

「模様があわないところがあるのはなぜだと思う?」の質問に「土砂くずれ!」「〇〇××!」と、みんなが考えて答えてくれます。

この質問に限らず、かならず誰かから正解に近い回答が出てきました。生徒さんからの質問もいっぱいあって嬉しかったです。

「筆島」は…

過去に訪れた中で最高に濃い霧でした!
「筆島ってどこにあるの?」

「あったあった~!」

白い霧の中に浮かび上がる黒い尖った岩。
かなり幻想的な景色でした~。

「波浮港」も霧でした。

シブいわ~。

そして最後に、何人かのリクエストで立ち寄った「砂の浜」

黒い砂地に砕ける白い波と遊び、そして最後は…

やっぱりこれでしょう!

ジャンプ~!

もう1回。
せ~の…


非常に楽しかったです。


(カナ)
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近かったオオミズナギドリ

2014年07月16日 | 
昨日の朝の撮影です。
いつもは遥か沖を飛んでいるオオミズナギドリがとても近くに群をなしていました。
しばらく見ていると水面にしぶきがあがっています。
これは撮らねば!




なにか大きな魚に追われて小魚が逃げているのでしょう。
それをオオミズナギドリが狙っています。



これ、左下に魚が写っています。







オオミズナギドリは時々水面に降りて魚を捕まえているようでした。



群は魚を追いかけて遠くに行ったりまた近くに来たりしていました。
双眼鏡がなくても充分楽しめるくらい岸近くに寄ってくることもありました。



やって来たジェットフォイル『友』と。



入れ替わりに出て行った『虹』と。
洋上をスイスイ飛び回るオオミズナギドリたち。
見ていると爽快な気分になります。

                        がんま
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小山真人先生講演会

2014年07月15日 | 火山・ジオパーク
7月12日開催の、小山真人先生による「伊豆大島の噴火史と土砂災害」の講演会の様子を簡単に報告します。

6月に予定していたものが大雨で中止、7月11日に予定していたものが台風で順延。
ようやく開催できた講演会でした。

参加者数32名。

(写真は開始前です。)

大島での講演会の開催動機
「1986年の大島の噴火時は、東大地震研究所の学生だった。恩師である故・中村一明氏の全島避難のひとつとなった噴火予測根拠は外れたが、なぜ外れたかを示せず急逝。氏への恩返しのため大島を歩いて火山地質を研究した。」

「また2001年、大島で開催された「地震火山世界こどもサミット(地震火山こどもサマースクール)」には、講師の1人として参加。この取り組みは学者が子ども達に直接語りかけ、災害と恵みを知り、どう生きていくかを考えるもので、全国で開催し今年で15回目。大島の大会にはホテル椿園の娘さんが参加していて、2006年からスタッフの1人として活躍。彼女にきちんと何が起きたのか説明する義務があると感じ、同時に島の方達にも話しをしたいと思い、機会を設けてもらった。」

火山島の生い立ち
伊豆大島の火山の歴史を、わかりやすく説明してもらいました。

その中で印象的だったのは「山に大きな凹地(カルデラ)が空いた時には、山体が崩壊し、その直前には地層大切断面まで大きな火山弾がめり込むようなことが起きた。1986年噴火もここまでの事態に発展するかもしれないと結論を出し、全島避難を決断する根拠のひとつとなった。」ということ。前回の噴火では割れ目噴火だけではなく、山が崩れるような大きな出来事が考えられていたのですね。
 
「大島に平らな所と急な崖があるのはなぜ?」という問いかけからは「溶岩流や火砕流が海に流れて平らな地形を作る。海外でもそこで人が暮らしている。噴火は嫌だけど、噴火が作ってくれたものは長い間恵みとしてのこる。」という「火山の恵み」のお話しへ。

では、小山先生が考える「火山の恵み」とは?
「なだらかな山麓と平野。風光明媚、湖、豊富な地下水、美しい造形、肥沃な土壌(火山灰は栄養有り)、鉱物。」…いっぱいありました!

その他、火山の噴火が天然の良港を作ったり、港の桟橋の土台になったり…という人と火山の関わりの話もありました。

大島の噴火パターン
「大島の噴火はパターンがある。スコリア、溶岩流、火山灰が島中につもる、噴火終了して土ぼこりがたまるという順番。だが、このパターンの噴火は24回のうち12回だけ。火山灰だけ降る、スコリアだけ降るという中規模噴火があることがわかってきた。」

「大噴火は安永(西暦1777~1778)が最後。島中に火山灰を厚く積らせる大噴火はいずれやってくる。」という言葉が印象的でした。

大島の土砂災害
「台風26号土砂災害の崩壊のメカニズムに関しては、4学会と意見は一致している。」

「神達地区を上流まで追っていったが、ラハール(泥流や土石流の総称)は出てこなかった。少なくとも西暦1300年代の元町溶岩流以降、神達地区には大規模なラハールは来ていない。一方、大金沢では今回を入れて3回あったようだ。ラハール後100年経たないうちに植生が回復している。」

「伊豆大島志考には16世紀末のビャクのあと3回、土砂災害が文字記録で見つかっている。うち1つは狩野川台風。」

「地層を調べた結果では、ビャクに対応しそうなものは今のところ大金沢でしか見つかっていない。神立地区には19世紀前半以降とみられる小さなラハールがあるが、文字記録にある3回のうちの1回かもしれない。」

質疑応答(抜粋)
Q 御神火スカイラインや、砂防施設が影響したという考えをどう思うか?
A 道路の排水処理はしてあると思うが、土木の専門家に尋ねた方が良い。あそこは元町溶岩の上で、道路を造りやすかったと思う。それ以上はわからない。

Q 溶岩は風化していけば粘土になるか?
A スコリアが粘土になるまでには数万年かかる。大島の溶岩は丈夫なので、何10万年かかる。

Q カルデラ噴火予測できるか?
A 難しい、ある程度は観測からはわかるが、どこまでいけば噴火かというのは難しい。準備が着々と進んでいるのはわかっている、

Q プレート運動と噴火の関係は?
A プレート運動の力は島にかかっているので、影響はあるが噴火のタイミングはプレート運動よりも近くで起きる大地震に影響されることがある。

Q 御神火スカイラインの湧水について昔はキレイだったが最近汚くて飲めないとう話しを聞く。噴火と影響があるのか?民家ができた影響ではないか?大島の浄水場が地下水くみ上げていると湧水は減ってくる…そういう影響ではないか?
A 大きな地震や噴火で力のかかり方が変わり、温泉が枯れたり出てきたりする。割れ目噴火は地面をむりやり割り、押し広げたりするので、力のかかり方がが変わることはありえる。

Q 東海岸は津波で削られてないのか?
A 調べられていないのでわからない。可能性はある。

Q 86年噴火後10年ぐらい立ち入り禁止だったのはなぜか?
A 火山ガスの影響では?

Q 赤禿の上に住んでいるが、防災上どういうことに注意すれば良いか?
A 赤い火山は火口の近く。島のどこにいても長い目で見ればどこも危険。だが溶岩が地盤をしっかり固めているので、地震には比較的強い。島には高台が多いので、津波は海岸に近づかなければ大丈夫。

質問以外にも参加者からは昔の土砂災害の体験談などの話しが出て、小山先生が聞き役になりました。

…あっという間の2時間でした。

最後に…今年5月に開催された地球惑星科学連合大会で小山先生が発表された、土砂災害についてのポスターが、公開されています。もっと詳しいことが知りたい方は、以下のページをご覧ください。
http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/onlinepaper/JPGU2014oshima.pdf

(カナ)
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利島 宮塚山

2014年07月14日 | その他
利島上陸

朝7時
3時起きして5時15分の大型船に乗りました。

利島の特産品

サクユリ 

勿論

椿油を取る為に整備された椿林



宮塚山山頂付近に有る展望台3階建位から見た港


欠航が懸念される船。第二の足としてヘリポートも見えます


大島ですが、違う島の様です




この仲間で登りました。ここが山頂


アサギマダラも何頭か出てきました(同じ子が来ているかな?)


ニイニイゼミの抜け殻も見つけた


常緑のはずの椿の木。椿の実しか残っていないのは?



クイズ“犯人はどこだ?” 


人さし指の先と親指爪の上、写真上部の中央



この子です。道路にも沢山歩いていました。
オオエダトビモンエダシャク大発生して椿の葉を食べてしまうとのこと。
島の半分は殺虫剤を散布したのですが、半分は未散布 



左半分は葉有り、右側は食後で葉がなし



山が消えた! 私達が下山すると山は霧に消えていました(一番初めの写真と比べてみて)

大島の隣の島、利島は港がひとつなので船が着かない時も有る。今回も台風の影響で参加者は行けるのか?ハラハラのドキドキでしたが予定どおり行動できたのは普段のこころがけが良かったのでしょうか?
大島に沢山有る椿も虫にやられない事を祈ります(しま)




※サクユリを父方として出来た園芸種の百合“カサブランカ”
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小山真人先生勉強会・フィールド編

2014年07月13日 | 火山・ジオパーク
昨日、「伊豆大島の噴火史と土砂災害~火山島の自然との向かい合い方を考える。」というテーマの講演会,および御神火スカイライン現地勉強会が行われました。(今日は御神火スカイライン勉強会のみ,報告します。)

講師は静岡大学防災総合センターの小山真人先生。

今回の勉強会は、先生から「被害に遭われた方に精一杯の気持ちを表したい。」と開催の申し出があり、ジオパーク推進委員会が、お手伝いをさせていただく形で実現しました。

参加者は 総勢17名。
約3時間かけて山頂口から車道を下りました。

大島では、西暦1300年代に元町の上の山腹に連なって火口が開き、流れ出た溶岩が元町を広く覆ったと言われています。

そして溶岩流の上には“スコリア”と呼ばれる黒色や赤色の軽石が降り積もって、連なった山を作っていたそうです。

この景色を眺めている場所の後ろの山側の壁は…

確かに、赤い穴だらけの“スコリア”が積っていました。


赤いスコリアの上には「レス」とも呼ばれる細かい粒子の黄色い層と、黒っぽい火山灰層が乗っているのを目の前で観察しました。


降り積もった溶岩の下から流れ出し、元町の広い範囲を覆った溶岩流が出てきました!

左のグレーの岩が、冷えて固まった溶岩流の断面です。

崩落した道路を乗り越え…


みんなで崩れた斜面を見上げ…


水の染みにくい層の下からも、水が抜けた穴が見つかる場所を教えてもらい…

地下の構造がどうなっているのかを、何人かで議論しました。

過去に降り積もった細かい“スコリア”の上に、液体の溶岩が流れたことが良くわかります。


民家があったあたりでは…

緊急対策として作られた、導流堤(水や土砂や流木が、ちゃんと海に流れるように導くもの)が完成していました。

そして、昨年の台風26号で流木が詰まって溢れた橋の所で…

沢の側面に見られる地層を観察。

ここの地層から小山先生は「被害の大きかった神達地区には、1300年代前半の噴火で流れた溶岩(元町溶岩)とその直後の土石流以後は、大きな土砂災害は起きていない」と判断されたようです。

…しかし近くの大金沢には、土石流が流れた跡があるとか…。
で、大金沢の砂防ダムの上流部まで見に行きました。

大小様々な白い石が混ざっているのが土石流の層です。
昨年の土砂流は、過去の土砂流に比べてかなり広範囲だったのですね。

流された土の中に根が混ざっていたのでしょうか?
沢を流れ下った土砂の上に、ヒメオウギズイセンの花が一輪、咲いていました。

復興に向かう大島を励ましているようにも、犠牲になられた方達を弔っているようにも見えました。

暑い1日でしたが、現場を見て、1つ1つ納得していくことができて良かったです。

小山先生、そして参加された皆さん、お疲れさまでした!

(カナ)
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台風の落し物

2014年07月12日 | 
台風8号はこんなものも連れて来ました。

昨日の朝、知人からの「海鳥が落ちていて飛べないので保護した」という電話を受けて見に行くとセグロアジサシでした。
亜熱帯に生息している鳥で、日本では夏鳥として小笠原諸島や南鳥島、沖縄県仲の神島などで繁殖しているそうです。
繁殖期以外は陸地はもちろん海面に降りることもなくほとんどを空中で過ごしているとか。
台風がなければ私は一生出会わない鳥だったかもしれません。


ケガはしてないようですがすっかり疲れ切っていて飛ぶことができません。
持ったときは大きさに対しての軽さに驚きました。
しばらく食べ物を摂っていないようです。
すぐに使い捨てカイロで温めて大島公園に持って行きました。


錐のように鋭いクチバシ。
突っつかれたら相当ヤバそうです。
しかし持ち上げても突っつくことはなく噛み付いてきました。
早く元気になって再び大空を飛ぶことができますように。

                             がんま
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