コブシとよく似ている同じ仲間にタムシバがあるが、コブシには花の直ぐ下に小さな葉が1枚付いているのに、タムシバには花弁の下に葉が全くない。これがコブシとタムシバやハクモクレンとの相違点だそうだ。葉は陰に隠れて見えないが、これはコブシである。
コブシは、九州から北海道にまで自生しているが、不思議なことに、四国にはコブシは自生していないらしい。もしあったとしても、それらは移植されたコブシで、野生種ではないそうだ。その代わり、徳島県にはコブシの近縁種で「コブシモドキ」という珍しい木があったが、野生のものはすでに絶滅したそうだ。
シデコブシは、主に愛知県と岐阜県、三重県の一部の湿地にしか自生していない貴重な樹木で、絶滅危惧種に指定されている。特に、渥美半島に自生しているシデコブシは国の天然記念物だそうだ。これは岐阜県各務原市に自生しているシデコブシ群落だ。