8月にも掲載したマツムシソウ(松虫草)だ。小さな花弁がいくつも重なっているように見えるが、実際には、外側の花弁は3つに別れた裂片状で、それが花の周囲に縁取りのように広がっている。2週間ほど前に、面の木園地で一面がちょうど満開になっていた。本来は秋の花なので、今頃の方が薄紫色の花が映えて綺麗に見えるかもしれない。
面の木峠の木地師屋敷跡で咲いていたトリカブト(鳥兜)だ。トリカブトにはいろんな種類があるそうなので、どのトリカブトかは判らないが、有毒植物として有名で、花の形が昔の烏帽子や兜、鶏のトサカに似ていることが名前の由来らしい。確かに、戦国武士の兜のようで、面白い形をした花である。
オヤマボクチの蕾だと思う。漢字では「雄山火口」と書くように非常に変わった名前をしている。アザミと同じキク科だが、山菜として利用するヤマゴボウの一種らしい。花はキセルアザミと同じように、やや俯き加減に斜め下向きに咲く。
庭木として馴染み深いウメモドキ(梅擬)は、雌雄異株だから真っ赤な実が付くのは雌株だけだ。梅に似ているということが名前の由来だそうだが、あまり似ているとは思えない。ちなみに、全く別の種類だが、ツルウメモドキ(蔓梅擬)というのもあるが、これも梅とはまるで似ていないように思う。