池波正太郎をはじめ北原亜衣子や藤沢周平などの小品を集めた「たそがれ長屋」を読む。なかでも山本周五郎を久しぶりに読んだ。彼は「樅の木は残った」で歌舞伎では「仙台萩」で扱われた仙台騒動を別の視点で描いた作家だが、ここでも描いているのは女にもててもてて適当に付きあう鼻持ちならない男を、その男の側から描いている。こんな男が周りにいたら迷惑千番、付合いたくない男だが彼はそんな男にも言い分があるとでもいいように描き、人間には通り一遍の生き方以外にもあることを言っている。
池波正太郎をはじめ北原亜衣子や藤沢周平などの小品を集めた「たそがれ長屋」を読む。なかでも山本周五郎を久しぶりに読んだ。彼は「樅の木は残った」で歌舞伎では「仙台萩」で扱われた仙台騒動を別の視点で描いた作家だが、ここでも描いているのは女にもててもてて適当に付きあう鼻持ちならない男を、その男の側から描いている。こんな男が周りにいたら迷惑千番、付合いたくない男だが彼はそんな男にも言い分があるとでもいいように描き、人間には通り一遍の生き方以外にもあることを言っている。
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