福島県の子どもは年間20ミリシーベルトを浴びても良い、という文科相の決定。この決定がきわめて問題であることは、このブログで指摘してきた。文科相と福島県民との交渉のyou tubeを紹介もした。
その交渉をじっくりみたとき思ったのは、福島の子どもたちに被曝放射線量を20ミリシーベルトに決定したのは、おそらく官邸であるということ、官邸がその値のお墨付きを得ようとして原子力安全委員会に諮問、きちんとした議論もなしに委員会は20ミリシーベルトでよし、とし、それが文科省に伝えられ、そのまま福島県に下ろされた、ということなのだろう。
しかし、年間1ミリシーベルトが一般的な基準値であることは、武田氏が主張するところだ。
http://takedanet.com/2011/04/60_d799.html
http://takedanet.com/2011/04/61_161b.html
そこで「毎日新聞」の記事。「東日本大震災:福島第1原発事故 屋外活動制限の福島13校・園、放射線基準に不信
◇安心、ほど遠い 子の将来「想定外」困る」である。
福島県の保護者らの不安や怒りは当然である。
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110423dde001040002000c.html
その交渉をじっくりみたとき思ったのは、福島の子どもたちに被曝放射線量を20ミリシーベルトに決定したのは、おそらく官邸であるということ、官邸がその値のお墨付きを得ようとして原子力安全委員会に諮問、きちんとした議論もなしに委員会は20ミリシーベルトでよし、とし、それが文科省に伝えられ、そのまま福島県に下ろされた、ということなのだろう。
しかし、年間1ミリシーベルトが一般的な基準値であることは、武田氏が主張するところだ。
http://takedanet.com/2011/04/60_d799.html
http://takedanet.com/2011/04/61_161b.html
そこで「毎日新聞」の記事。「東日本大震災:福島第1原発事故 屋外活動制限の福島13校・園、放射線基準に不信
◇安心、ほど遠い 子の将来「想定外」困る」である。
福島県の保護者らの不安や怒りは当然である。
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110423dde001040002000c.html
東京電力福島第1原発の事故は、避難の対象区域から離れた福島・伊達・郡山の3市の学校現場にも影を落とす。文部科学省は基準値以上の放射線量が測定されたとして、小中学校、幼稚園、保育園の13校・園に「屋外活動を1日1時間以内とする」などの通知をした。対象校に通う小学生の母親は「我が子に『いつ(事故は)終わるの』と聞かれるたび、つらくなる」と話す。放射線への不安や国の対応への不満の声が上がっている。【河津啓介、八田浩輔、蓬田正志】
第1原発から北西に60キロ以上離れた福島市立福島第三小。19日の文科省の通知で屋外活動が制限され、桜が残る放課後の校庭に児童の姿はない。同じ敷地内にある幼稚園はしかし、同省の放射線量の基準値未満だった。渋谷朗校長兼園長は当惑を隠せない。「安心安全を考え、幼稚園も同様に屋外活動を控えている。兄、姉が小学校にいる園児もおり、配慮が必要」という。
文科省の基準値は毎時3・8マイクロシーベルトで、年間20ミリシーベルトを超えない線量。これは飯舘村などが指定された計画的避難区域の基準と同じ数字だ。「仮に基準以上(の学校)でも健康被害は起きない」という国の説明を素直に受け取る保護者は多くない。
21日、福島市であった制限対象校の保護者説明会では、親から疑問や注文が続出した。中学生の娘を持つ母親は「国は(水素)爆発が起きて線量が一番高かった3月中旬に何もしなかった」と批判した。別の母親は「将来子供に何か起きても『想定外だった』と言われそう。行政は集団疎開の実施も考えてほしい」と訴えた。
福島県内の多くの学校は4月から、自主的に屋外活動を控えてきた。保護者の不安が増す中、基準値を超えていなくても活動自粛の継続を求める市町村教委も出てきた。二本松市教委の幹部は「年間20ミリシーベルト以下」について「大人の基準を子供にあてはめた印象。保護者の理解は得られない」と強調。制限対象校に準じた対応を各校に求めるという。
文科省は通知からわずか3日後の22日、福島市内の4校・園の放射線量が基準を下回ったと発表した。市などの学校設置者が通常活動に戻すかどうか判断するが、数日で変わる状況に学校現場は戸惑う。安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「国は基準内だからと放置せず、放射性物質が積もった校庭の表土を削り取るなど汚染源を減らす対策を取るべきだ。学校が立ち退くことができない以上、校内の実測データに基づいた対策が望まれる」と話す。
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◇文部科学省が示した学校などの屋外活動制限基準◇
◇屋外活動の制限基準
屋外観測で毎時3.8マイクロシーベルト以上
(屋外8時間、屋内16時間の生活を想定し年間20ミリシーベルト以下)
◇制限内容
体育や部活動などの校庭での活動を1日あたり1時間以内に。校外でも控える
◇求められる留意点
(1)手洗い、うがいを励行する(2)乳幼児は砂場利用を控える(3)登校、帰宅時に靴の泥を落とす(4)土ぼこりが多い時に窓を閉める--など
◇解除の道筋
2日連続基準値を下回る
第1原発から北西に60キロ以上離れた福島市立福島第三小。19日の文科省の通知で屋外活動が制限され、桜が残る放課後の校庭に児童の姿はない。同じ敷地内にある幼稚園はしかし、同省の放射線量の基準値未満だった。渋谷朗校長兼園長は当惑を隠せない。「安心安全を考え、幼稚園も同様に屋外活動を控えている。兄、姉が小学校にいる園児もおり、配慮が必要」という。
文科省の基準値は毎時3・8マイクロシーベルトで、年間20ミリシーベルトを超えない線量。これは飯舘村などが指定された計画的避難区域の基準と同じ数字だ。「仮に基準以上(の学校)でも健康被害は起きない」という国の説明を素直に受け取る保護者は多くない。
21日、福島市であった制限対象校の保護者説明会では、親から疑問や注文が続出した。中学生の娘を持つ母親は「国は(水素)爆発が起きて線量が一番高かった3月中旬に何もしなかった」と批判した。別の母親は「将来子供に何か起きても『想定外だった』と言われそう。行政は集団疎開の実施も考えてほしい」と訴えた。
福島県内の多くの学校は4月から、自主的に屋外活動を控えてきた。保護者の不安が増す中、基準値を超えていなくても活動自粛の継続を求める市町村教委も出てきた。二本松市教委の幹部は「年間20ミリシーベルト以下」について「大人の基準を子供にあてはめた印象。保護者の理解は得られない」と強調。制限対象校に準じた対応を各校に求めるという。
文科省は通知からわずか3日後の22日、福島市内の4校・園の放射線量が基準を下回ったと発表した。市などの学校設置者が通常活動に戻すかどうか判断するが、数日で変わる状況に学校現場は戸惑う。安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「国は基準内だからと放置せず、放射性物質が積もった校庭の表土を削り取るなど汚染源を減らす対策を取るべきだ。学校が立ち退くことができない以上、校内の実測データに基づいた対策が望まれる」と話す。
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◇文部科学省が示した学校などの屋外活動制限基準◇
◇屋外活動の制限基準
屋外観測で毎時3.8マイクロシーベルト以上
(屋外8時間、屋内16時間の生活を想定し年間20ミリシーベルト以下)
◇制限内容
体育や部活動などの校庭での活動を1日あたり1時間以内に。校外でも控える
◇求められる留意点
(1)手洗い、うがいを励行する(2)乳幼児は砂場利用を控える(3)登校、帰宅時に靴の泥を落とす(4)土ぼこりが多い時に窓を閉める--など
◇解除の道筋
2日連続基準値を下回る