浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

読んで!読んで!

2013-03-03 21:55:39 | 日記
 ボクのとても好きな作家・詩人が、本を出しました。『なつかしい時間』(岩波新書)という本です。著者の名を、長田(おさだ)弘といいます。ボクは、この人が著した『私の二十世紀書店』(中公新書)からずっとファンです。

 長田さんは、古今東西の文学を幅広く、そして深く読み込んで、そして含蓄のあることばで、いろいろな思想を示してくれます。思想といっても難しいものではありません、ボクたちが生きていて、なかなか気づかないこと、あるいは見過ごしていることを、そっと教えてくれます。

 注文していたこの本が、今日届きました。ボクは、読む前からドキドキしています。こんどはどういうことを気づかせてくれるのか。

 長田さんの文は、強く自己主張するものではありません。静かにそっと語りかけてくるような文です。でもそこには、深い深い思索の結果が詰まっています。

 ボクはひとつひとつの文を読み終わると、いつも本を置くのです。そして考えたりするのです。そして、長田さんが引用された本を読みたくなるのです。古今東西の人間たちが表現してきたことの重さと広さを、ボクはまだまだ知っていないということを反省するのです。

 名文とはどういうものか。Hさん、この本は読む価値があります。文を書く意味というものが、おそらくあなたの心にしみわたっていくことでしょう。

 こういう書き方もあるのです。もちろん、その書き方として表現されているものの背後には、著者が一歩一歩積み重ねてきた知の集積があるのです。それを是非感じてください。
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TPPの本質

2013-03-03 21:08:36 | 日記
 TPPが問題となっている。TPPとは何か。それは簡単に言えば、世界的な大企業による世界支配の野望を実現するもの、ということになろうか。

 TPPについて、アメリカ国民が全面的に賛成しているといったら、それは大間違いだ。アメリカ国民にも、TPPによる被害は及ぶ。もちろん、日本でもニュージーランドでも、加盟する国の国民に被害は及ぶ。

 ではTPPによって一体誰が喜ぶのかといえば、それは世界各地にに展開しているグローバルキャピタリスト(国境を越えた資本家)たちだ。グローバルキャピタリストによって、国境を越えた利潤獲得競争が行われているが、その活動をより効率的にさせようというのが、TPPなのである。

 ボクは以前、「グローバリゼーション」ということばを定義したことがある。インターネット国語辞典では、「世界的規模に広がること。政治・経済・文化などが国境を越えて地球規模で拡大することをいう。グローバル化。」とある。

 だが真の意味は、国境をこえた資本家層(グローバルキャピタリスト global capitalist)が、出身国の国家機構を自らの利益拡大に従属させながら(もちろんそこに住む人々の生活なんて顧慮しない、当該国民もglobal capitalistに従属するのである、そうでなければ排除される、オマエは「テロリスト」だ!!として始末されるだろう)、世界的規模で利益をあげようと活動を続けることをいうのだ。

 アメリカでも、TPP に疑問の声を上げている人たちがいる。

http://www.youtube.com/watch?v=HLVKAalmD48

 これこそが、TPPの本質を明示していると云ってよい。

 TPP反対の運動は、グローバルキャピタリストとの闘いなのだ。
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