この冬は寒かったと過去形で書いてよいのかどうかわからないが、ここ数日は春を感じられるようになった。庭の草花をみると、彼らは春の到来を確信しているらしく、茎を伸ばし、葉を広げ、つぼみをふくらませてきている。中には花をつけているものもある。
もう3月である。いったい何をしてきたのかと、振り返ってみると、あまり成果を出していないことに気づく。
ボク自身の仕事としては農作業と読書があるが、それ以外の仕事は他人のためのものだ。地域福祉のために自転車や徒歩で歩き回り、歴史研究会の中枢メンバーであった方が亡くなられて、その遺稿集編纂に多くの時間を割き、議員の視察や調査などに同行していろいろ意見したり・・・そうしているうちに時間はどんどん過ぎていく。
それに、今取りかからなければならない大事な事業がひとつあるし、歴史講座の準備もしなければならない。
忙しい日々が続く。
『なつかしい時間』のなかに、長田弘さんの詩があった。
人は死ぬ。
赤ん坊が生まれる。
ひとの歴史は、それだけだ。
そうやって、この百年が過ぎてゆくのだ。
何事もなかったように。
ボクが生まれてきて、そして生きて、さいごに死を迎える。こうしてボクの時間が過ぎていく。ボクの時間が終わっても、時間は時を刻んでゆく、何事もなかったように。だからこそ、チェーホフのことば(『三人姉妹』)が沁みる。
こうして生きていながら、何を目あてに鶴が飛ぶのか、何のために子供は生まれるのか、どうして星は空にあるのかーということを知らないなんて。・・・何のために生きるのか、それを知ることーさもないと、何もかもくだらない、根なし草になってしまうわ
ボクの書棚には、チェーホフ全集がある。ボクを待っているはずだけど、なかなかそこに行けない。
もう3月である。いったい何をしてきたのかと、振り返ってみると、あまり成果を出していないことに気づく。
ボク自身の仕事としては農作業と読書があるが、それ以外の仕事は他人のためのものだ。地域福祉のために自転車や徒歩で歩き回り、歴史研究会の中枢メンバーであった方が亡くなられて、その遺稿集編纂に多くの時間を割き、議員の視察や調査などに同行していろいろ意見したり・・・そうしているうちに時間はどんどん過ぎていく。
それに、今取りかからなければならない大事な事業がひとつあるし、歴史講座の準備もしなければならない。
忙しい日々が続く。
『なつかしい時間』のなかに、長田弘さんの詩があった。
人は死ぬ。
赤ん坊が生まれる。
ひとの歴史は、それだけだ。
そうやって、この百年が過ぎてゆくのだ。
何事もなかったように。
ボクが生まれてきて、そして生きて、さいごに死を迎える。こうしてボクの時間が過ぎていく。ボクの時間が終わっても、時間は時を刻んでゆく、何事もなかったように。だからこそ、チェーホフのことば(『三人姉妹』)が沁みる。
こうして生きていながら、何を目あてに鶴が飛ぶのか、何のために子供は生まれるのか、どうして星は空にあるのかーということを知らないなんて。・・・何のために生きるのか、それを知ることーさもないと、何もかもくだらない、根なし草になってしまうわ
ボクの書棚には、チェーホフ全集がある。ボクを待っているはずだけど、なかなかそこに行けない。