浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

【演劇】エイコーン「松井須磨子」

2018-07-18 20:25:15 | その他
 今日は、観劇。栗原小巻さんの、ピアノの伴奏をバックにしての一人芝居である。約90分、休憩なしで演じ、歌い、語る。

 小巻さんが何才かは知らないが、貫禄がありましたね。それにあんなに声がハスキーだったかな、と思った。

 さて、ストーリーは、小巻さんが松井須磨子になって、語り、歌う。

 松井須磨子について、私は研究したこともないので、大雑把なことしか書けないが、1886年生まれの松井は、やはり日露戦争後、「文壇では硯友社一派の封建的遺習に対して自然主義、現実ばくろがさけばれ、個性の尊重、個人の解放が合言葉となり、政治的には軍部と藩閥批判、普選の要求、そして社会主義運動が頭をもたげ」(山川菊栄『二十世紀を歩む』)るなど、新しい動きの中に、松井はいた。

 イプセンの「人形の家」を好演し、新しい女性の生き方、一人の個人(人間)として生きることを、劇を通して示した松井須磨子。そのなかで、島村抱月とめぐり会う。松井須磨子と島村は、新劇運動を担う。ところが、島村は1918年、スペイン風邪により死去、翌年須磨子は、島村抱月を追って自死を選ぶ。

 抱月を追って自死を選んだ須磨子のことを考えると、果たして彼女は自立できていたのか、と思う。

 この時代の女性は、今よりも因習に縛られていたはずだ。家制度、男尊女卑などの因習を打ち破って新しい女性の生き方を、ノラを通して示したにも拘わらず、愛する男のあとを追って自死を選ぶ、というのは、どうなのだろうか。

 関東大震災のなかで虐殺された大杉栄、伊藤野枝。もし大杉だけが虐殺され、野枝が生き残った場合のことを想像すると、野枝は大杉のあとを追って自死を選ぶことはなかっただろう。

 **********

 新劇は、古典文学とともに、人生に問いかける。新劇を見ない人々は、損をしていると思う。

 さて、来年の上演候補作がパンフレットに載っていた。私は、前進座と加藤健一事務所の演劇は、好きではない。しかし、静岡県では、必ず入る。この二つの劇団、上演作品に思想性が感じられないからだ。
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驚き

2018-07-18 05:58:04 | その他
 昨日、豊田市の小学校で、校外学習をした一年生の子どもが熱中症で亡くなったというニュースがあった。そして今日、「朝日新聞」のこの記事を読んだ。

「エアコンある教室にとどまる勇気を」 熱中症の専門家

 しかし、エアコンのある教室? これを読んで驚いた。浜松市の小中学校で、エアコンが教室に入っているところなんかあるのか。私立は冷暖房完備をアピールしているが、公立学校は入っていないだろう。

 こんな暑い季節、猛暑の中で勉強させようなんて、もう無理だ。文科省の授業時数確保策の中で、夏休みが減っている。9月も暑い。

 学校にエアコンを入れるべきだ。

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2018-07-18 05:42:39 | 政治
 夢を見た。なぜか逮捕されたという夢だ。警察官は現れない。出て来たのは、検察官である。思想的な問題で逮捕されたようであった。検察官の質問が、そうしたものばかりであったからだ。女性の、あまり美人でない検察官の、「軍事に関わるな」という趣旨のことばが印象に残った。もう一人の検察官は、私の兄弟の数を間違えた主張をしていた。

 すでに安倍政権は、官僚を支配し、司法に関わる裁判官、検察官をみずからの手中に入れている。森友を起訴しなかった女性検察官は、函館に栄転したという情報が流れている。警察官は言うまでもない。伊藤詩織さんの事件で明らかなように、安倍周辺の人脈による命令で逮捕も阻止できるのである。

 国家権力は、強大な権力を持っている。憲法に保障された「人身の自由」すら奪うことが出来るのだ。実際に数々の冤罪がそれを証明している。

 安倍政権は、戦前治安維持法が猛威をふるった時代を理想としているようだから、安倍に対する反対勢力を、国家権力(警察、検察権力)をつかって、抑え込む施策にでてくるのではないか。

 私の夢は、その前触れかも知れない。この夢が、杞憂であったとなることを望む。

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