第一次大戦以後、戦争が起きると兵士だけではなく、より多くの民間人が犠牲になる。それでも、国家は戦争を行う。戦争は、まったく無駄な所業である。人間を破壊し、住居を破壊し、環境を破壊し・・・・まったく良いことは何もない。
しかし軍需産業や、ナショナリズムを煽る政治家たちは、得をする。しかしその数は圧倒的に少数である。少数の利益のために、戦争が行われる。庶民にとっては、まったく得のないことだ。
悲しいことに、イスラエル、パレスチナ(ガザ)間で戦闘が開始された。パレスチナは、イスラエルによる決められた境界をはるかに超えての「植民地」創設、ガザを軍事的に包囲し他所との交流を遮断し続けるなどのイスラエルの暴挙に対し、そしてそれに関して国際社会が沈黙を続けてきたことに対し、衝撃的な戦闘を開始することによって、アピールしようとしたのだろうか。
メディアや欧米、日本などはパレスチナ(ハマス)の行動に対して一斉に非難の声をあげた。
しかし私は、イスラエル建国に際してのイギリスなどの「西側諸国」の行動、そこに長く住み続けてきたパレスチナ人の意向も聞かず、ここはイスラエルの土地だとしてパレスチナ人を追い出し、あまつさえ、虐殺により恐怖をつくりだしパレスチナ人を追い出すなど、イスラエルの反人道的な行動を知るがゆえに、そしてそのイスラエルの行動になんら有効な対策をとってこなかった国際社会の冷酷さを知るゆえに、パレスチナ(ハマス)を非難する気にならない。
国際社会が沈黙を続けてきたこと、それはイスラエルの暴挙を黙認してきたということでもある。国際社会はイスラエルの暴挙を抑えることなく、イスラエルのやりたいようにさせてきた。それにより、どれほどパレスチナ人が苦しめられてきたか。
もしこの戦闘をとめたいならば、イスラエルの建国の経緯、その後の歴史をきちんと振り返ってみることがまず必要だ。それなしに、この問題を解決することはできない。
私も、ガザや西岸地区に住むパレスチナ人の苦悩を知りながら、何もしてこなかった。私も、イスラエルの蛮行を黙認してきた。申し訳ないと思う。
できれば早く戦闘が終わってほしい。戦闘は、多くの民間人を犠牲にするからだ。