「セバスチャン・サルガド アフリカ」 東京都写真美術館

東京都写真美術館目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
「セバスチャン・サルガド アフリカ」
10/24-12/13



東京都写真美術館で開催中の「セバスチャン・サルガド アフリカ」へ行ってきました。

まずは本展の簡単な概要です。公式HPから引用します。

・フォト・ドキュメンタリーの先駆者であるセバスチャン・サルガドが、1970年来より取材し続けてきたアフリカの写真を展観する。
・作品数約100点。最新作「ジェネシス」シリーズも公開。

サルガドという名前程度しか耳にしたことのない私にとって、彼の作品群を一挙に見たのは今回がはじめてでしたが、アフリカのドラマ、そして大地をモノクロームに包んだその写真に接すると、確かに多くの人々に支持されているのも頷けるものがありました。90年代のモザンビーグの難民の他、現代アフリカが終始抱えてきている貧困と飢餓、そして戦争の悲劇は、対象を食らい付いて離さないサルガドのアプローチによって、著しくドラマテックに、また神秘的な美しさをもって提示されています。言い換えれば、ジャーナリズム的視点、もしくは実景を超えた、文字通り『サルガドのアフリカ』としての一種の物語が色濃く表れているとしても良いのかもしれません。その意味で、彼の作品をフォト・ドキュメンタリーとして見るのはいささか違和感を覚えたのも事実でした。

なお美術館のHPにも記載がありますが、会期末になってやや混雑してきているようです。この週末はひょっとすると規制などもかかるのかもしれません。

実際に私が出向いた日もかなりの人出でしたが、食い入るように写真を見やる若い観客の姿も印象に残りました。また会場は静まり返っていたことも付け加えておきます。

13日までの開催です。
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