酒井順子著『先達の御意見』文春文庫さ29 2、2007年4月文藝春秋発行、を読んだ。
一昨日アップした2003年発行の『 負け犬の遠吠え』論争を巻き起こした著者が、阿川佐和子、内田春菊、小倉千加子、鹿島茂、上坂冬子、瀬戸内寂聴、田辺聖子、林真理子、坂東眞砂子、香山リカの人生の先達との対談集、“負け犬他流試合十番勝負”だ。
「30代の負け犬は生きものなだけマシ。40すぎたらゴミだから!」(坂東眞砂子)
50代になれば、もうゴミ以下になるから墓場なんだ(酒井、阿川佐和子)
70歳を過ぎたら日本晴れ。ここまでくれば、迷いも期待も、ついでの可愛げも愛想もなくなって晴れ晴れします。(上坂冬子)
単行本は、2005年4月文藝春秋発行。
私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)
先輩、その多くは負け犬、と酒井さんがうまくかみ合っている。中には強烈な話し方をする人もいるが、酒井さんが巧みに対応し、持ち上げている。
話の多くは、『負け犬の遠吠え』のくり返しになっている。
下世話な話を2つ。
冒頭の阿川さん(50歳のアンモナイト負け犬)との対談で、酒井さんの過去も出てくる。20代後半から30代前半まで7年間将来性あり性格も良い「安定君」とお付き合いしていたが、キレ夫だった「冒険君」に手を出して別れてしまった。
本人が「今、32万部」と言っている(2004年)。1400円の1割として4480万円。負け犬が勝ち組になった。
酒井順子の略歴と既読本リスト