会 |
員制別荘のキャンペーンに応募して河口湖の近くにある忍野温泉のリゾートマンションに泊まった。2寝室、和室、LDK、クローゼット、風呂とシャワールームで長期滞在に必要な調理道具、洗濯機から家具まで全て揃っており、しっかりした作りの部屋で十分くつろげた。
中央高速を利用すると本来なら2時間余りの距離で、紅葉が美しい山里にあるリゾートマンションに着いた。実は、久しぶりの車の運転でうっかり都心に向って乗り調布でUターン、河口湖ICを出て逆方向の本栖湖に向った。お陰で富士山を見ながら川口湖畔のドライブコースを楽しんだ。
係の人の説明では、バブル崩壊後に大企業が放出した福利厚生施設の管理運営などで得たノウハウを展開してこのビジネスを始め、団塊世代の退職を期してここ2年くらいで急に会員が増え始めたという。自前の別荘を持ちたいという人に代替手段を与えるというのが発想だ。
マンション当たりの部屋数を絞り、利用者の選択を増やす部屋を全国何処にでも提供することに会員権の商品価値がある。従って自前のマンションを建てるよりも、希望の多い地区にある既存リゾートマンションの10-20部屋を購入し、これを会員が利用する仕組みだ。
会員になるには利用度に応じて数百万円の入会費と10万円弱の年会費を払えばよい。全国で2千数百室を3000人余の会員が利用し、稼働率は70%弱だそうだ。4人家族が年10回10年間利用すれば一人一泊1.5万円程度で利用できることになるが、現実的には年3回程度利用ならホテル泊りで好きな所に行くほうがいいというのが家族の総意だった。
そもそもコストパフォーマンスを考えると別荘を持つなんて贅沢、といって会員制別荘でも損得計算すると不要という結論しか出てこない。私もどうしてもという気にもならず家族を説得するまでも無く結論が出た。考えてみると、そもそも来る前から結論が出ていた。
とはいっても昨夜は美味しい食事のケーターリングサービスを受け、持ち込んだワインやお酒をしこたま飲み、大スクリーンでACLサッカーをみてリゾートマンションの一夜を楽しんだ。
朝 |
6時過ぎ起きカーテンを開けると眼前に霧の合間に富士山が見えた。思いついて小一時間散歩しているうちにすっかり霧が晴れ美しい富士山の全容が現れた。
気分よく部屋に帰りテレビに目をやると、昨日NY証券市場がダウ平均$300以上下げ、ドル112円台までドル安が進んだというニュースが流れていた。後で調べるとGMの金融子会社がサブプライムで巨額の損失を出し、中国政府が米国債購入の見直しの動きを睨んだドル安と分かった。
ニュースを見た時は、詳細を調べようにもインターネット接続が出来ず内心は早く東京に戻りたいと思いつつ家族に付き合った。詳細が分かったところで実は何も出来ない。90年代に建築されたマンションにはネット接続など考えてなかったのは止むを得ない。
マンションを丸ごと購入したわけではないので後からネット接続工事をするのも簡単ではないという。別荘を利用する人は引退世代であり、どうもネット接続のプライオリティは高くないらしい。一方、ペットを持ち込むニーズは高く、その為の専用リゾートマンションが急増しているという。
いずれにしても長居は無用、近くの骨董屋の覗き、勧められた製粉所に行き蕎麦とうどんを腹一杯試食、お土産を買って一路東京に戻った。往きも帰りも富士山が綺麗に見えたが、午前も午後も中央高速から見える富士山は逆光だった。■