かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

安倍首相の政治資産と内部留保

2014-12-28 18:34:16 | 国際・政治
安倍首相の靖国参拝を考える

 安倍首相は就任1年の一昨日靖国神社を参拝し国内外に波紋が広がっていると報じられた。彼が参拝の理由として「国のために尊い命を犠牲にした英霊に哀悼の誠をささげ、尊崇...


総選挙で得た政治資産を安倍首相がどう使うか、2015年の最大のテーマだ。衆院選圧勝したのはアベノミクスにもう暫く賭けてみようという国民の意思表示だった。だが、安倍内閣が思い切った成長戦略をとるか市場は懐疑的だ。実際、今年日本のビジネス環境ランキングは29位に低下した。一方で日本企業は巨額の内部留保(2013/末328兆円日本経済新聞)を抱え込んで前向きの投資に使わないというのが市場のもっぱらの指摘だ。

私もアベノミクスを支持するが過去1年を振り返ると、安倍首相はドリルにたとえ口先ではやるぞやるぞと国内外で吹聴したが、まだドリルの歯は岩盤に押し付けられてすらない。私の目には来年の統一地方選を気にしているのか極めて用心深いと映る。衆院選の大勝は全有権者の一部の支持を得ただけというマスコミや評論家の指摘は尤もらしく聞こえるが、この種の発言は何事も先送りさせるガン的体質発言だ。

第3次安倍内閣は民主主義のシステムに基いて選ばれた正統な政権であり、首相は選挙中だけに限らず世界中に宣伝して回った約束を果たすために最大限の政治力を使う政治資産を得た。先ずは竹中教授の言う「全体」(例えばGDP)を良くする為に全力を尽くし、それをもとに「全員」が良くなるよう格差を縮小していくべきなのだ。格差を恐れて全体が縮小するような順番を間違えると、失われた20年の延長戦をやることになる。

企業が内部留保を活用して前向きの投資をしないのは、結局のところ日本経済に自信が持てない、言い換えると潜在成長力に自信が持てないからだ。アベノミクスの目標は正に規制改革により少子高齢化下でも潜在成長力を高めようとするものであり、経営者に内部留保を国内投資に向けさせる後押しをするものだ。

両者は一体で考えるべきものであり、同時に進めるべきだろうと思う。下手をするとサウジが他の産油国を信頼できず減産に合意せず原油暴落を招いたように、お互いに疑心暗鬼で第3の矢であるべき成長戦略が空回りして機能しない事態になる恐れがある。これが我が国が直面する「今そこにある危機」であり、マスコミは最も注目して伝えるべき領域であると私は思う。私が心配するのは恐るべき先送り事態は既に少しずつ進行中であることだ。年が明けるとすぐ見えて来る。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする