かぶれの世界(新)

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不都合な真実に蓋をする’先進的’メディア

2018-03-25 18:55:34 | ニュース
東日本大震災による福島第一原発事故を機に、主に欧州で脱原発の動きが活発になった。特にドイツは初期の太陽光発電から現在は風力発電を積極的に採り入れ、脱原発の世界最先端を走っていると言われている。私は一挙に脱原発に行くのは現実的ではないという立場だが、本記事はその是非を問うものではない。

日本でも小泉元首相などが脱原発を主張し、朝日新聞など所謂‘先進的’メディア等が大きく取り上げている。一方政府は当面原発をベースロード電源とする現実的な方針を掲げ、野党の一部や先進的メディアから非難を浴びている。私には不人気な政策でも国民生活を考えた現実的な判断だと思う。

今日の午後、たまたまテレビでBSフジ(Ch.8)が、「再エネ神話の結末~ドイツ・オーストラリアで見た現実~」と題して、再エネルギー先進国ドイツなどの取材結果を報じていたのを見た。番組は割高な再エネ費用を賄うため電力料金が上がり、支払えず電気を止められた貧困層30万人の存在を紹介していた。

又、風力発電が安定して電力供給できない為、バックアップとしてCO2排出の多い火力発電の稼働率が下がらず、再生エネの比率が高まってもCO2は減ってない現実を報じていた。最先端のドイツがこれでは他は推して知るべし、という所だろう。私には無視できない重要な副作用だと思った。

こういう現実を知っているはずだが、小泉首相も‘先進的メディア’も全く口にしないのは無責任だ。彼等の主張にとって「不都合な真実」には蓋をするとは実に困ったものだ。ただ、今に始まったことではない。近年でも朝日新聞には原発事故について意図的に発言を変えた重要な前科がある。

彼等が主張は主張として問題提起するのはいい。寧ろすべきだ。だが、「不都合なことも起こる、それでもこう考える、或いはこう考え直す」という姿勢が必要だ。でないと報道が常に真実を伝えてくれるという信頼をなくすことになる。取り敢えず我が家はまだ朝日を購読している。しかし、目的は反面教師としての役割に変化しつつある。■
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