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リーマンショックを振り返って(総括ー1)

2018-09-21 18:14:56 | ニュース
このテーマで投稿しようと5日前に思いついた時、リーマンショックを私的回顧録から始め、一般論までじっくり論じようと思ってた。

ところが、昨日の日本経済新聞の中外時評「今残るリーマンと山一の傷(藤井彰夫論説委員)」は、殆ど私の言いたいことを簡潔に纏めたものだった。正直なところ焦ってしまった。コピペしたみたいな記事は投稿したくない。だが、大風呂敷を拡げたタイトルで記事を投稿済み、後の祭りだった。

取り敢えず、中外時評を私の考えも加味して要約すると以下のようになる。

記事は日米の対応の違いが招いた後遺症の差を経済から政治に広げて包括的に評価している。日本は山一証券破綻を日本国内に封じ込めたが、米国は公的資金を使わず破綻させ世界危機の引き金を引いた。米国政府は破綻がもたらす結果を予測できず、政治的圧力に屈し判断を誤った。

しかし、危機に直面した米国の動きは素速く適切な手を打ち1年で金融危機を収束させ、その後10年にわたり経済成長が続いている。一方、日本ではその後の不良債権処理が遅々として進まず10年もかかり、今日まで経済活動は萎縮・停滞したままでその後もノロノロ成長が続いている。

話はここでは終わらない。迅速に危機を収束させた米国だが、危機の原因を作った金融機関幹部は誰も罰せられず逆に巨額の報酬を得た。一方で、他の人々は取り残されたままで政府・ウォール街のエリート層に不信を持ち、経済危機に次いで政治危機(ポピュリズム)を世界にばらまいている。

深刻な後遺症が世界を変える

ここからは私見だが、米国は金融危機は上手く処理できたが政治的には最悪の展開をした。国論は分断され嘘や脅しで政策を決め海外と取引する二流国家の道を歩み始めた。世界は帝国主義の時代に逆戻りすると懸念する識者は警告する。民主主義のルールが通用出来ない時代が本当に来るか不安だ。米国は大きく傾くが復元力も働く歴史があるが、今回は果たしてどうだろうか。

ここまで書くと、リーマンショックは終わっていないと感じ、細々と論じるのが辛くなる。幸いにも私は古希を過ぎ残された時間は短い、惨めな世界をあまり見なくて済むだろう。前回(回顧録-1)に続いて起こった個人的なクライマックスを紹介する予定だ。今回は特別に飛び込みで総括を論じ、次回から徐々に記憶を辿りリーマンショックが一個人に与えた衝撃を紹介したいと思う。■
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