かぶれの世界(新)

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菅氏のディジタル庁創設に期待も、楽観できず

2020-09-06 16:36:55 | ニュース
あっという間に次期首相の最有力候補になった菅官房長官が、10万円給付の混乱等で世界に恥をさらした日本のIT化の遅れに対応して「ディジタル庁」の創設を検討していると報じられた。私は新型頃ウィルスへの対応に次ぐ我が国最優先の課題と思うが、すぐに解決出来ないと予想する。

報道や私自身が経験した日本の現状は情けなく、ディジタル後進国と断言しても過言ではないほど悲惨だ。10万円給付の混乱現場の自治体の状況が報じられた時、私はのけぞり驚いたと投稿した。だが、一方で「やっぱりな」と納得するものがあった。

電子政府の国連のランキングで日本は14位らしい(1位エストニア、2位韓国)。だが、多くの識者はもっと低いと感じているはずだ。例えば、マイナンバーカードの普及率は2割未満、取得しても市役所で何か証明を取る時に手書きの書類とハンコは必須だ。全く役に立たなかった。

年末の確定申告でも国民の殆どはネット申告しない。コロナ対策の一環として導入されたオンライン診療とか、元々前から計画されていたはずの電子カルテは一向に普及している感じは受けない。コロナ対策に役立ったなんて話は聞いたことがない。

気になるのは学校教育で資金不足も含め知識のない先生や生徒(実際は親が心配しての話)が、配慮を求めて全体のIT化の足を引っ張る。驚くのは高等教育をするはずの大学でもそうだ。これがビジネスならもし生産性が劣れば負け犬になるだけだが、教育など一般人が係るとマスコミが配慮を求め全体の足を引っ張る。結果的に国全体の足を引っ張り皆が不幸になるのだが、それは気にしない。

私自身も印象的な経験をしたことがある。2年前の西日本豪雨で大被害が出た後、市役所のホームページに災害対応を含め業務の徹底したIT化を提案し、MS社のシステムを例えて提案した。市役所は災害復旧など優先すると丁寧に拒絶する返事をくれた!多分その後何もやってない。

つまり、日本国内の殆どの人はディジタル化に不慣れで積極的でなく、むしろ抵抗勢力になる。菅氏のディジタル化推進の政策はそれ程楽観的になれないというのが最初の印象だ。郵政民営化を強行した小泉元首相のような腕力が必要だと思う。

話には続きがある。というのは今後は「withコロナ」(コロナが前提の社会)になり、国全体のディジタル化が求められている。既に大企業は従来の終身雇用型からジョブ型の契約に基づく雇用に切り替え始めた。企業の生産性を高めて新しい働き方で生き抜くために必須だと考える。

この新雇用スタイルはディジタル化と密接に結びつき、公平で透明な評価と信頼をベースにしないと成功は覚束ない。報道ではまず資産運用などの成果が明確にわかる金融会社から導入され始めた。だが、熾烈な競争下で生き残るため今後色々な産業に展開され問題も起こるだろう。

米国のように新しい働き方に基づく勝ち組と負け組が明確に分かれる事態が起こるだろう。アマゾンが百貨店から地方の従来小売業を経営危機に追い込んだようなことだ。それは海を越えて起こると覚悟しなければならない。私はディジタル庁にはそこまで考えた施策が求められると思う。■
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