かぶれの世界(新)

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国勢調査が突きつける現実

2020-09-14 22:14:39 | 日記・エッセイ・コラム
医者に行った帰りに寄り道し、先月寺巡りした山沿いの道を通って帰った。歩き始めてすぐに知人に出会った。軽トラに乗って国税調査に関するチラシを戸別配布しているという。私より一つ二つ若いが腰の具合が悪くて車に寄り掛かるようにして立っていた。年をとっても何かの役に立とうという気持ちなのだろう。

彼がシャッター街から山間部の農家まで戸別訪問すると、悲惨な状況を直接知ることになるらしい。出会った地域は寺巡りの最初の寺(法眼寺)の近くの集落だったが、家主が住んでいない立派な造りの家が3軒もあるという。老人ホームに入居したり子供の家に引き取られた為だという。

彼によると他にも山間部に行くと放棄された家や畑がある。数年内に間違いなくその数が増えるだろう、そんな候補家があるという。国勢調査のお手伝いをやるとその悲惨な実態に直面すると、つらそうな口ぶりだった。そういう彼自身も同じだと言ったが、子供が近くに住んでいるらしい。

実家に独り住まいしている私の方がむしろ厳しいだろう、どうするのかと彼は問いかけてきた。確かに私の方が状況は厳しい、家族は全員東京住まいで帰ってくることはないと答えた。帰ると言っても現実は東京生まれだ。私は子供に判断を任せる積りだ、重荷にならないようにしてやる積りだ。

この話になると絶対に結論が出ない、お互い「なるようになるしかない」と言って別れた。■
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