4月からAERAに飽きて家族用の読み物として週刊誌「ニューズウィーク(日本版)」、月刊誌「現代」を購読しはじめた。週刊誌がTimeとニューズウィークでは米国からの見方に偏ってしまうため月刊現代でアングルを変え記事の深さを狙った積もりだった。家族の反応は「AERAをやめるのはいい、新しいものに反対しない」という消極的なもの。私も正直なところこの感想に近いが、かといって他にこれはというものもなくしばらく様子見とすることにした。4月から訳あってアカデミックIELTS(英国系の英語能力検定)の受検準備を開始したので読書の時間が著しく減った。
バフェット 牧野洋 日本経済新聞1999
グローバル経済の本質 伊藤元重 日本経済新聞2003
昨日の祖国 杉山隆男 講談社1990
ローカルイニシアティブ 藪野祐三 中公新書1995
第三の道 Aギデンズ 日本経済新聞1999
決断なき経営(山一) 石井茂 日本経済新聞1998
ウエルチ Rスレータ 日経BP 1999
米国成長神話の崩壊 日本経済新聞2002
暗号攻防史 Rキッペンハーン 文春文庫2001
上記の本は殆ど時間潰しみたいな感じでさらっとよんだ。「バフェット」は世界第二の大富豪で投資の神様といわれているカリスマで、彼の投資哲学は初心に戻らせてくれる。何故ハイテックに投資しないのか考え方が面白い。最近保険会社AIGの醜聞に巻き込まれいささか輝きが曇ったといわれているが裏で何かが起こったのだろうか。
「米国成長神話の崩壊」はエンロンやワールドコム等のITバブル崩壊後に起こった粉飾決算を扱ったもので、殆どは知っている事だった。当時は公平で透明なシステムを誇る米国だって大して違わないじゃないかという気持ちがあった。その後の米国政府の徹底した再発防止のための素早い法制化は日本では起こりそうもない、その蓄積が差になって現れてくると思う。
「昨日の祖国」は89年のベルリンの壁が崩壊前後を東欧の個人の立場から描いたものだが、私の中でもう既に新鮮さが無くなっているのは怖い。中国が何故共産主義のまま残っているのか、個人レベルに立入るとそこに到る成熟度の差があったような気がする。今の民度なら事態は違った可能性もあろうが中国政府も十分研究して今日があるのでなんとも言えない。
「第三の道」はブレア政権がサッチャーの後を継いで進めようとしている市場原理主義と社会民主主義の中間に解を求めようとするものだが、少なくとも本書はでその主張の根拠が薄く人を納得させるインパクトが少ないように思える。あわせて「ローカルイニシアティブ」をよむと理解が進むかもしれない。
意外と面白かったのが「暗号攻防史」で時間潰しには最適。私がまだコンピュータ技術者だった若い頃符号理論に興味を持ったのを思い出した。暗号破りは結局のところ英語とかドイツ語などの言語の癖(英語ならeやthが多い等)を見つけ出すのが変わりない基本らしい。シーザの時代から中世の暗黒時代を経て世界大戦への暗号の変遷と、大戦時日独の暗号が筒抜けだったことなど興味深い。近代戦争の戦記物を読むと暗号作成解読のための乱数表を廃棄する場面が良く出てくるのが成る程と思わせる。■
バフェット 牧野洋 日本経済新聞1999
グローバル経済の本質 伊藤元重 日本経済新聞2003
昨日の祖国 杉山隆男 講談社1990
ローカルイニシアティブ 藪野祐三 中公新書1995
第三の道 Aギデンズ 日本経済新聞1999
決断なき経営(山一) 石井茂 日本経済新聞1998
ウエルチ Rスレータ 日経BP 1999
米国成長神話の崩壊 日本経済新聞2002
暗号攻防史 Rキッペンハーン 文春文庫2001
上記の本は殆ど時間潰しみたいな感じでさらっとよんだ。「バフェット」は世界第二の大富豪で投資の神様といわれているカリスマで、彼の投資哲学は初心に戻らせてくれる。何故ハイテックに投資しないのか考え方が面白い。最近保険会社AIGの醜聞に巻き込まれいささか輝きが曇ったといわれているが裏で何かが起こったのだろうか。
「米国成長神話の崩壊」はエンロンやワールドコム等のITバブル崩壊後に起こった粉飾決算を扱ったもので、殆どは知っている事だった。当時は公平で透明なシステムを誇る米国だって大して違わないじゃないかという気持ちがあった。その後の米国政府の徹底した再発防止のための素早い法制化は日本では起こりそうもない、その蓄積が差になって現れてくると思う。
「昨日の祖国」は89年のベルリンの壁が崩壊前後を東欧の個人の立場から描いたものだが、私の中でもう既に新鮮さが無くなっているのは怖い。中国が何故共産主義のまま残っているのか、個人レベルに立入るとそこに到る成熟度の差があったような気がする。今の民度なら事態は違った可能性もあろうが中国政府も十分研究して今日があるのでなんとも言えない。
「第三の道」はブレア政権がサッチャーの後を継いで進めようとしている市場原理主義と社会民主主義の中間に解を求めようとするものだが、少なくとも本書はでその主張の根拠が薄く人を納得させるインパクトが少ないように思える。あわせて「ローカルイニシアティブ」をよむと理解が進むかもしれない。
意外と面白かったのが「暗号攻防史」で時間潰しには最適。私がまだコンピュータ技術者だった若い頃符号理論に興味を持ったのを思い出した。暗号破りは結局のところ英語とかドイツ語などの言語の癖(英語ならeやthが多い等)を見つけ出すのが変わりない基本らしい。シーザの時代から中世の暗黒時代を経て世界大戦への暗号の変遷と、大戦時日独の暗号が筒抜けだったことなど興味深い。近代戦争の戦記物を読むと暗号作成解読のための乱数表を廃棄する場面が良く出てくるのが成る程と思わせる。■