かぶれの世界(新)

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Spring reading

2005-05-23 15:45:43 | 本と雑誌
4月からAERAに飽きて家族用の読み物として週刊誌「ニューズウィーク(日本版)」、月刊誌「現代」を購読しはじめた。週刊誌がTimeとニューズウィークでは米国からの見方に偏ってしまうため月刊現代でアングルを変え記事の深さを狙った積もりだった。家族の反応は「AERAをやめるのはいい、新しいものに反対しない」という消極的なもの。私も正直なところこの感想に近いが、かといって他にこれはというものもなくしばらく様子見とすることにした。4月から訳あってアカデミックIELTS(英国系の英語能力検定)の受検準備を開始したので読書の時間が著しく減った。

バフェット 牧野洋 日本経済新聞1999
グローバル経済の本質 伊藤元重 日本経済新聞2003
昨日の祖国 杉山隆男 講談社1990
ローカルイニシアティブ 藪野祐三 中公新書1995
第三の道 Aギデンズ 日本経済新聞1999
決断なき経営(山一) 石井茂 日本経済新聞1998
ウエルチ Rスレータ 日経BP 1999
米国成長神話の崩壊 日本経済新聞2002
暗号攻防史 Rキッペンハーン 文春文庫2001 

上記の本は殆ど時間潰しみたいな感じでさらっとよんだ。「バフェット」は世界第二の大富豪で投資の神様といわれているカリスマで、彼の投資哲学は初心に戻らせてくれる。何故ハイテックに投資しないのか考え方が面白い。最近保険会社AIGの醜聞に巻き込まれいささか輝きが曇ったといわれているが裏で何かが起こったのだろうか。

「米国成長神話の崩壊」はエンロンやワールドコム等のITバブル崩壊後に起こった粉飾決算を扱ったもので、殆どは知っている事だった。当時は公平で透明なシステムを誇る米国だって大して違わないじゃないかという気持ちがあった。その後の米国政府の徹底した再発防止のための素早い法制化は日本では起こりそうもない、その蓄積が差になって現れてくると思う。

「昨日の祖国」は89年のベルリンの壁が崩壊前後を東欧の個人の立場から描いたものだが、私の中でもう既に新鮮さが無くなっているのは怖い。中国が何故共産主義のまま残っているのか、個人レベルに立入るとそこに到る成熟度の差があったような気がする。今の民度なら事態は違った可能性もあろうが中国政府も十分研究して今日があるのでなんとも言えない。

「第三の道」はブレア政権がサッチャーの後を継いで進めようとしている市場原理主義と社会民主主義の中間に解を求めようとするものだが、少なくとも本書はでその主張の根拠が薄く人を納得させるインパクトが少ないように思える。あわせて「ローカルイニシアティブ」をよむと理解が進むかもしれない。

意外と面白かったのが「暗号攻防史」で時間潰しには最適。私がまだコンピュータ技術者だった若い頃符号理論に興味を持ったのを思い出した。暗号破りは結局のところ英語とかドイツ語などの言語の癖(英語ならeやthが多い等)を見つけ出すのが変わりない基本らしい。シーザの時代から中世の暗黒時代を経て世界大戦への暗号の変遷と、大戦時日独の暗号が筒抜けだったことなど興味深い。近代戦争の戦記物を読むと暗号作成解読のための乱数表を廃棄する場面が良く出てくるのが成る程と思わせる。■


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痛風再発!

2005-05-23 10:10:21 | 健康・病気
土曜日に、痛風がでた。えー、何で、参ったなー。まだ米国にいた98年と帰任後の99年に症状が出て辛い思いをした。99年以来尿酸値を下げる薬を飲んでいたが2003年3月退職後服薬を停止し今まで何の問題もなく過ごしてきた。再発したのはショックだが、今までの経験で症状がどの程度か、何が原因かも私なりに(多分)わかっていて、私の頭の中では緊急警報が鳴らずパニクルこともなかった。

先週土曜の夜頃から右足親指の付け根の外側が急に痛くなり見ると赤くなっていた。98年の症状と同じ所で、この時点で痛風が再発したことがわかった。布団に入って寝返りを打つたびに患部が布団に当たり痛くて翌日の朝6時まで眠れなかった。しかし以前に比べると痛みはひどくなく、午後になると痛みが少しずつ引いていった。前日の睡眠不足のためもあったのか、昨晩は良く眠れた。今朝おきると痛みもほとんどなくほっとした。

振り返ると、最近の食事と生活習慣の変化が背景にあり、運動中と後の水分補給の不足が症状を引き起こした直接の原因として思いついく。今年に入り意図して何でも食べアルコールも適度に取るようにし体重を5kg程度戻した。先週は北海道に行きジンギスカンを食べビールを飲んだので尿酸値がやや上がっていたかもしれない。今週はジムが休みで木曜日に10ヶ月ぶりに12kmの距離をジョギングし、翌日から腿の前後がひどい筋肉痛になった。土曜日午前中バドミントンの練習をしたがいつもより汗をかいたような気がする。いつもと大きく違ったのは昼食にカレーを食べた時ひどく汗をかいたことである。その後池袋に外出し夜帰宅するまでコーヒー一杯しか飲まず、軽度の脱水症状になっていたかもしれない。就寝する前頃から急に痛みがひどくなった。

思うにこの間の水分の補給が十分でなかったようである。最近測定していないが尿酸値はやや高めのところにあり、きつい運動をした時の水分補給が不足して一時的に尿酸値が上昇し痛風の症状が出たのではないだろうか。ジムのトレーニングのほうがハードで汗をかくがこまめにスポーツドリンクを飲んで水分を補給していたので問題なかった。案の定今はもう痛みはほとんど感じられない。多分この推測は当たっている。今回の痛風はスポーツ時の水分補給が原因で贅沢病ではない。今後は食事など適度な節制を続け、汗をかいたときの水分の補給にもう少し気をつける。そして近いうちに尿酸値の確認をしておく。


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JR西日本事故その後の報道

2005-05-22 19:03:01 | ニュース
JR西日本の事故報道は今週になってあれだけ大騒ぎしたのに悲しいかな予想通りめったに見かけなくなった。私はこれを機会に鉄道の安全運行のための対策はどうあるべきか、その対策がいつうたれるか、福知山線以外は大丈夫か、何故JR西日本なのか、他の鉄道会社に潜在的な問題はないのかなど「理」の部分を色々な角度からしっかりフォロウしていかないと犠牲者は浮かばれないと思ったが、今まで報道機関の姿勢を見ているとあまり期待できないと思っていた。結論付けるのはまだ早すぎるが今のところ予想通りに進行している。

顰蹙を買った一部記者の振る舞いについては報道機関もすぐに対応したようで、米国でメジャーTV局の名物アンカーだったダンラザー氏を誤報の責任を追及し辞任に追いこんだほどの迫力はないにしても、私には当該記者への多くのブログの非難が一定の影響を与えたように思える。従来の非難の電話だけでそうなったどうかは新聞社に聞いてみたいものである。

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不透明感増す世界経済(補:ヘッジファンド)

2005-05-20 18:36:02 | 社会・経済
17日にヘッジファンド破綻の噂を言いっ放しのままにしていたのでその後の情報を追加する。ヘッジファンドは昨年原油高騰で損を出したといわれている。今回はGMの社債格付け下落でヘッジファンドが大損し破綻の危機に瀕し、支払いを求める顧客に対応するため市場から投資引き上げ(レパトリ:本国送金)、円相場が下がっているという噂が流れたというもの。ヘッジファンドは日本に好んで投資してきたといわれており、このところの為替・株式の軟調の原因の一つと噂された。その後関係機関は躍起になって噂が大げさなものであることを印象付けようとし、事態は沈静化に向かい市場は落ち着きを取り戻したように見える。是非ともそうあって欲しい。それにしてもヘッジファンドに一時の勢いがない。私の手元に届いたニュースの抄録を参考に紹介する。

- Bear Stearns downplays hedge fund woes, no losses at JPMorgan
- Investors set stage for hedge fund redemptions
- The Catastrophe that never happened: Rumors of hedge-fund collapses proved to be just that ? rumors (Alternative Market Briefing 18. May 2005)

・米証券大手のベア・スターンズのウォレン・スペクター社長は、「マージンコール(信用取引の追加証拠金請求)は数多くあるが、我々のシステムは機能しているし、我々の顧客のシステムも正常だ。最近のヘッジファンドの問題は誇張されており、市場の噂の99%は大げさなものである」と語り、現在ヘッジファンドで損失が出ているとしても、その割合は1998年のLTCMの破綻のような過去の事例とは比べ物にならないくらい小さく、破綻の懸念はないという考えを示した。ベア・スターンズは、ヘッジフアンドを顧客とするプライムブローカー(ヘッジファンドのために、取引執行や決済、証券の管理、投資家からの資本調達、融資などを行う機関)の中でも上位3社に数えられる。
・現在日本の市場では「運用成績が悪化したヘッジファンドが、日本株の換金売りを続けている」との観測が強いが、海外ではフェロックス・キャピタル、GLG、ベガなどのヘッジファンドの名前が挙がっている。特に米GMがらみの損失観測が強い。しかし、専門家の間では、LTCMが破綻した1998年当時は大半がオーバーナイトの資金で日々の運転資金を銀行に依存していたのに比べ、現在はより長期の資金を確保しているファンドが増えていて資金調達がより安定していることと、レバレッジのかけ方がより小さいため、98年のような金融危機にはならないとする見方が強い。
・こうした中、イギリスのヘッジファンドのベイリーコーツは、17日、業績不振のために米事業を閉鎖したことを明らかにした。今後は中核の欧州投資に専念するとの意向を明らかにしている。(オセアニアレポート2005年05月17日)■




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不透明感増す世界経済

2005-05-17 23:23:39 | 社会・経済
このところ経済関係の先行き不透明感を訴える記事が増えてきた。勿論震源地は米国経済動向である。経済指標は悪化せず一見好況が続いているが、双子の赤字が一向に改善する様子がなく、短期金利が3%になるのに長期金利が上昇しないという嘗て経験したことがない現象が続いている。原油価格が史上最高値になっても石油関係以外の物価は上昇せず安定している。経済人は頭をひねり現在の好況が持続性のあるものなのか自信が持てないでいる。

中国経済は第1四半期順調に推移したが石油・鋼材・自動車等の輸入が減った一方で機械電気機器、ハイッテクから繊維商品まで輸出が増え貿易黒字が更に拡大した。先に報告したように欧米からの繊維商品輸出割り当て再開と元切り上げの政治圧力が高まっており、これから中国の出方が注目される。欧州経済は力強さに欠け、絶好調だったオセアニア経済がここにきて頭打ちになってきた。

本日発表された日本のGDPは年率換算5.3%成長で予想を大きく上回ったにもかかわらず、先行き不安を反映したのか株式市場は午後大幅に値を下げた。前日の米国市場が100ドル以上も上げかつGDPがプラス・サプライズになったのに大幅下げになったのは経験がない。欧州系ヘッジファンド破綻の噂などグローバルマネーの流れが変わった(らしい?)のが原因しているのかもしれない。現状を理屈で説明できず経済指標は悪くないのに皆不安になっているのである。こんな始末の悪いことはない。■


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