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不透明感増す世界経済(補:ヘッジファンド)

2005-05-20 18:36:02 | 社会・経済
17日にヘッジファンド破綻の噂を言いっ放しのままにしていたのでその後の情報を追加する。ヘッジファンドは昨年原油高騰で損を出したといわれている。今回はGMの社債格付け下落でヘッジファンドが大損し破綻の危機に瀕し、支払いを求める顧客に対応するため市場から投資引き上げ(レパトリ:本国送金)、円相場が下がっているという噂が流れたというもの。ヘッジファンドは日本に好んで投資してきたといわれており、このところの為替・株式の軟調の原因の一つと噂された。その後関係機関は躍起になって噂が大げさなものであることを印象付けようとし、事態は沈静化に向かい市場は落ち着きを取り戻したように見える。是非ともそうあって欲しい。それにしてもヘッジファンドに一時の勢いがない。私の手元に届いたニュースの抄録を参考に紹介する。

- Bear Stearns downplays hedge fund woes, no losses at JPMorgan
- Investors set stage for hedge fund redemptions
- The Catastrophe that never happened: Rumors of hedge-fund collapses proved to be just that ? rumors (Alternative Market Briefing 18. May 2005)

・米証券大手のベア・スターンズのウォレン・スペクター社長は、「マージンコール(信用取引の追加証拠金請求)は数多くあるが、我々のシステムは機能しているし、我々の顧客のシステムも正常だ。最近のヘッジファンドの問題は誇張されており、市場の噂の99%は大げさなものである」と語り、現在ヘッジファンドで損失が出ているとしても、その割合は1998年のLTCMの破綻のような過去の事例とは比べ物にならないくらい小さく、破綻の懸念はないという考えを示した。ベア・スターンズは、ヘッジフアンドを顧客とするプライムブローカー(ヘッジファンドのために、取引執行や決済、証券の管理、投資家からの資本調達、融資などを行う機関)の中でも上位3社に数えられる。
・現在日本の市場では「運用成績が悪化したヘッジファンドが、日本株の換金売りを続けている」との観測が強いが、海外ではフェロックス・キャピタル、GLG、ベガなどのヘッジファンドの名前が挙がっている。特に米GMがらみの損失観測が強い。しかし、専門家の間では、LTCMが破綻した1998年当時は大半がオーバーナイトの資金で日々の運転資金を銀行に依存していたのに比べ、現在はより長期の資金を確保しているファンドが増えていて資金調達がより安定していることと、レバレッジのかけ方がより小さいため、98年のような金融危機にはならないとする見方が強い。
・こうした中、イギリスのヘッジファンドのベイリーコーツは、17日、業績不振のために米事業を閉鎖したことを明らかにした。今後は中核の欧州投資に専念するとの意向を明らかにしている。(オセアニアレポート2005年05月17日)■




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