一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

ジョナ研王子

2014-04-15 00:53:12 | ジョナ研
11日(金)午後7時半すぎ、ジョナサン王子店に向かう。今回は東十条商店街を通る。両端にはさまざまな店が並び、遊びで来てもおもしろそうだ。
商店街を突き抜け、大通りに出たところを右折すれば、ジョナサンが見えてくる。2階に上りドアを開けると、さすがにこの時間では順番待ち客はいなかった。
例によって奥のテーブルに通される。きょうはほかにKun氏が来るのみなので、4人掛けのテーブルひとつでよい。
棋友とサシになると、人によって話題が微妙に違う。Hon氏とは、自分が「私」の部分を述懐することが多いと思う。けっこうほかでは言えない話をしゃべった。
ほかにはLPSAの話題。LPSAが6月末をもって移転となったのは予想されたことだが、サロンの開催が週1回に縮小されたのは意外だった。
「こうしてみると、LPSAはみんななくなっちゃったねえ」
と、Hon氏がしみじみと言う。私も同意する。本当にLPSAはいくつものイベントがなくなった。
8時を過ぎたころ、Kun氏が来た。やはりLPSAの話題が主になり、盛り上がる。
ウエイトレスさんがお冷をもってくる。しかしすでに3人分のお冷は出ていた。
それを言ったら、ウエイトレスさんは新たに持ってきたお冷をさげてしまった。同じさげるなら先に持ってきたお冷だと思うが、私がそうつぶやくと、Kun氏が笑って、
「ジョンサンは『ゆるい』ですよね」
と言った。
私も同意だが、その鷹揚さが、私たちの将棋をも可能にさせているのだ。
Kun氏がつまみを食べ終えると、Kun氏とHon氏が将棋を始めることになった。
布盤が出る瞬間は緊張するが、それは駒込のときもつねにあったと思う。何しろ、食事以外のコトをするわけだから…。
将棋は相振り飛車になった。私は王子店の売上向上のために、食わずもがな、のつまみを頼む。やや年配のウエイトレスさんがつまみを持ってきた。前回もそうだったが、彼女は9時以降のシフトのようだ。
盤面――。Hon氏の陣形が、やや歪んでいる。これがHon氏本来の将棋とはいえ、作戦負けは免れない。そのまま見ているとKun氏の指し手がいよいよ冴え、Kun氏の快勝となった。
ふと周りを見ると、客はほとんどいない。金曜の夜だからもう少しいそうなもので、少し意外だ。
続いて、私とKun氏が指す。東十条サロンと合わせ、これで各2局指すことになった。
「これが4人だったら、トーナメント戦になるのかな」
と私。みんな時間に余裕があったら、この試みもおもしろいかもしれない。
将棋はKun氏の誘導で相矢倉になる。前回と同じパターンだ。後手の私が指し易くなったと思ったのだが意外と良くならず、反対に飛車角を封じられ、劣勢に陥った。
しかし、あまりにも良くなったKun氏に緩手が出て、形勢が接近する。俄然おもしろくなってきたが、ここでHon氏が退席となった。
「Honさん残念、いまいちばんおもしろいとこなのに!!」
と私。
「この結果は大沢さんのブログで確認しますよ」
とHon氏。
将棋は、Hon氏が退席後、4~5分で終わった。感想戦は20分ぐらい続けたろうか。お互いの読みを披露する感想戦はなかなか楽しい。今回も勉強になった。

散会は11時近くになった。店を出たあと、Kun氏が
「巣鴨店にも、もう一回ぐらい行く必要がありますね」
と言った。たしかに巣鴨店の下町感も捨てがたいところがある。それに、もうTakahashiさんが勤めているはずだ。次回のジョナ研は、巣鴨店もあるかもしれない。
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むなしい東十条囲碁将棋サロン

2014-04-14 00:39:49 | 東十条囲碁将棋サロン
きのうのNHK杯将棋トーナメント、田村康介七段対稲葉陽七段戦。田村七段の「予言」は、けっこう当たっていたのではなかろうか。

11日(金)、2週間ぶりにジョナ研を開くことになった。場所はジョナサン王子店である。
ここに何時にお邪魔するかはむずかしい。まだ2回目なので、あまり早く入っても味が悪い。
そこでW氏から、まず東十条囲碁将棋サロンで2~3時間将棋を指し、それからジョナサンに向かえば、将棋三昧になるのではないか、との提案があった。
W氏は参加しないが、将棋サロンを盛り上げるためにも、一理ある提案ではある。当日の参加予定は少数だったが、まずは東十条に向かったのであった。

サロンに入ったのが午後6時少し前。席主に席料を渡していると、そこへHon氏が来た。ジョナ研会員のサロン参加は早くもここまでの予定だ。
ほかに一般将棋客もいないので、私とHon氏が一局指すことになった。いまさら、という感じもするが、やむを得ない。
将棋はHon氏の正調四間飛車。Hon氏は形に捉われない独創的な指し方を得意としているが、最近はプロの実戦譜を毎日並べているといい、急速にスジがよくなっている。私は山田流で早仕掛けをした。
眼下には東十条駅の構内が見える。陽が伸びてまだ空は明るく、平日に将棋を指していると、自分がうらぶれた気がする。▲3五歩~▲3三角成~▲2四歩~▲2四同飛に、△3三角。以下▲2一飛成△2二飛▲同竜△同角となったが、▲7七銀△2八飛の結果は、△3六歩の存在が大きく、後手優勢となった。以下もHon氏に巧みに捌かれ、私の惨敗となった。
感想戦では、▲7七銀で▲6六銀なども調べられたが、強く△6五歩と突かれて、やはり先手が悪い。先手はどこが悪かったのだろう。
Hon氏がタバコを吸いに席を外す。その間席主が来て、
「きょうはあなたがたが見えるという話を聞いて、指導棋士が来る予定だったんだけれども」
と言った。「でも予定ができたらしくて、来れなくなった」
指導棋士が将棋の指導をしに来る以上に大事な用事があるとは思われないが、席料も安いし、こちらが文句を言える立場ではない。
Hon氏が戻って来たが、席主と囲碁を打ちたい、ということで、ひとり残された私は、書棚にある「羽生の頭脳5 最強矢倉・後手急戦と▲3七銀戦法」を読む。すると、「▲3五歩に△同歩はやや疑問」と書かれてあってビックリした。
私はいつも△同歩と取っていた。火曜日のS君との将棋をはじめ、道理で以下の進行がむずかしかったわけだ。
さらに小林健二九段の「スーパー四間飛車2」(だったと思う)を読むと、山田流急戦が書かれていた。
すると、▲2四歩の前に「▲7七角」が記されており、ひっくり返った。
そうか! これが正着か! これなら▲2四歩以下をいくら検討しても、先手(居飛車側)がよくならないわけだ。
たまには棋書を読んでみるものである。ひょんなところで、勉強になった。
Hon氏が囲碁を打ち終えた7時半ごろ、ジョナサンに向かうことになった。ちょっと早い気もするが、ほかに相手がいないのだから、しょうがない。
一昔の私なら、1時間半の滞在で800円とは贅沢すぎて考えられない話だが、いまはそこまで神経質になっていない。私も歳を取ったのだと思う。
ジョナサンに向かう最中、Hon氏に例の「▲7七角」を言うと、Hon氏は
「そうか、それで後手は△5四角と打つんでしたか? でもそれから先の定跡は分からない」
と言って、豪快に笑った。
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ジョナサン代替候補・2

2014-04-13 03:12:26 | ジョナ研
前回のジョナサン代替地訪問後、次に私たちは「ジョナサン王子店」にターゲットを絞った。
王子店は王子駅周辺にあるわけではなく、地下鉄南北線・王子神谷駅のすぐ上にある。駅前といえば駅前だが、客の乗降はJRより多くないので問題はない。またファミレス客もある程度限定されるから、ジョナ研候補地としては大いに期待できた。
ここはFuj氏が偵察に行っている。彼の報告によると、店内は広く、適度にパーテーションで区切られている。店内の装飾はオシャレで、ご近所の奥さま御用達とのことだった。ハンバーガーや牛丼のチェーン店とは違い、ジョナサンは同じジョナサンでも、場所によって雰囲気が違うようだ。
前回から2週間後の3月28日(金)、私たちはジョナサン王子店でジョナ研を開いた。
王子店へはJR王子駅から地下鉄に乗り換えればいいが、わずか1駅なのが気に食わない。これで160円は出せない金額で、王子駅もしくは東十条駅から徒歩圏内である。
私は東十条から向かった。ただ南口から歩いたのだが、巨大な団地等に阻まれ、かえって大回りになってしまった。ここからは北口から出るのがいいようだ。
王子店は北本通り沿いにあった。2階に上がってドアを開けると、やはり順番待ちの客がいる。巣鴨店もそうだったが、駒込店では滅多になかった光景だ。
ウエイターさんに聞くと、彼らは禁煙席希望とのこと。喫煙席は空いているとのことで、先に案内された。
店の奥、窓際の席に案内された。表は木々が植えられ風情があり、ファミレスからの景色とは思われない。テーブル、椅子も大きく広々としているが、惜しむらくは窓に対して直角に位置しており、定員が4人となっている。これではテーブルの付け足しができない。
よそに目を転じると、壁に平行してテーブルが並べられているスペースがあるが、それでも最大8人である。よって誰かに先着されると、そこにはもう座れない。
これが禁煙席になるともう少し事情が違うのだが、とにかくいまは、視察が先である。
しばらく経って、R氏が来た。今回はあと、Kun氏とFuj氏が参加することになっている。
食事を摂りながらR氏としばし雑談し、頃合いはよしとみて、布盤を出す。R氏はこの日午前に女流棋士スーパーサロンで相川春香女流2級、午後にLPSA芝浦サロンで島井咲緒里女流二段と指導対局を受けてきたので、その将棋を見せてもらうのだ。
しばらくして、ウエイトレスさんが新たな注文の品を持ってくる。巣鴨もそうだったが、ここが勝負だ。
将棋が出ていたのでかすかに反応したが、それはパソコンや勉強道具とは違う、予期しないアイテムだったからで、とくに注意はされなかった。今回も関門を突破したようだ。
やがてKun氏とFuj氏も来た。
ちなみに指導対局は2局ともR氏の快勝。駒落ちだったが、手合いが違う感じだった。
時刻は9時を過ぎたが、さすがに空席が目立ってきた。つねに席が埋まっていた巣鴨店とは、やはり趣を異にしている。
Kun氏はビールをどんどん頼んでいる。私はあまり飲めないので、店の売り上げに貢献できないのが辛い。
ウエイトレスさんがビールを持ってくる。それで気づいたのだが、ここ王子神谷店のウエイトレスさんは、どの娘もかわいいのだ。ちょっとウキウキしてしまう。
私とKun氏の実戦に入る。Kun氏のウソ矢倉から相矢倉になった。私はスズメ刺しを目指したが、現代矢倉では立ち遅れるようだ。Kun氏の速攻に守勢になったが、Kun氏が端攻めしたのが早まった。
▲1三歩成△同香▲同角成△同桂に、Kun氏は「ウン?」と気付いたがもう遅い。勢い▲1五飛と銀を取るが、△2四角(打)で王手飛車がかかった。
これで勝ったと思ったのだが、数手後私が△1九飛と打ち、△8五桂と跳ねたのが大悪手。▲4六角と覗かれ、△1九飛と△8二飛の、「車車取り」がかかってしまった。
あまりにも綺麗にかかったので、観戦したFuj氏などは、私が寄せを読み切ったのかと思ったらしい。
もちろんそんなことはなく、私の大ポカである。以下はいくばくもなく、私の投了となった。「車車取り」を喰らったのは、子供のとき以来だった。
この日は4人そろって、11時ごろ散会。王子神谷店はゆったりしていて、とても過ごしやすかった。
帰りは、Kun氏は王子神谷駅の利用。R氏、Fuj氏、私は王子駅まで歩いた。
巣鴨と王子神谷。帯に短しタスキに長しだが、どちらかといえば、王子神谷を持ちたい。
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ジョナサン代替候補・1

2014-04-12 13:55:42 | ジョナ研
今朝、頭の3分の2がツルッパゲになる夢を見た。妙に生々しくて、現実的な夢だった。

ジョナサン駒込店が2月末で閉店し、私たちは代替のジョナサンを探すことになった。ファミリーレストランで将棋が指せるなら屋号は問わないが、例えば某ファミレスでは将棋盤を出した途端、ウエイターに注意をされたこともあり、できればジョナサンで候補地を選びたかった。もっともそうでないと、「ジョナ研」にならない。
といっても、ジョナ研ならどこでもいいというわけではない。いくつか条件がある。

1 駒込近辺が望ましい
2 店内が広い
3 駐車場がない
4 乗降客があまりにも多い最寄り駅は避ける
5 駅からやや離れている

1は、私たちは駒込近辺の雰囲気が好きだったので、それを踏襲したい。
2は、これは当然である。とにかく長居するから、席に余裕のある方がいい。
3は、駐車場があると、それだけ対象客が増える。クルマ利用客がいなくなるだけでも大きい。
4は、乗降客の多さがファミレス利用客の多さに比例するからである。とにかく、客は少ないほうがいい。
5は、フラリと入る客がいなくなるからである。

いろいろ検討した結果、いくつか候補が上がった。
そのひとつがジョナサン巣鴨店である。巣鴨は駒込の隣の駅で、下町の雰囲気はまあまあ残している。ただしお店が駅前で、また近くには巣鴨地蔵通り商店街やとげぬき地蔵尊があることから、すさまじい利用客が予想された。
ということで、まずはTod氏が「事前調査」をしてくれた。火曜日午後2~3時ごろの利用だったが客は思ったほどおらず、「新ジョナ研」としては及第点ではないか、がTod氏の見たてだった。
さらに巣鴨店には、3月下旬からTakahashiさんが務めることになっている。ウエイトレスさんに知己がいれば将棋を指すにも心強い。
整理すると上記の5条件では、1はクリア、2は不明。3はクリア、4がややマズイ。5は、店が駅前にあるので完全にアウトとなった。だがまあそこはそれ、とりあえず開催してみることになった。
新ジョナ研1回目は3月14日(金)となった。これまでの慣例に則り、開催日は金曜日である。
初回なので、1番乗りは午後7時、散会は10時ごろとした。人によっては午後4時半ごろから乗りこみ7時間以上も粘るが、さすがに初回ではそれはできない。
私は午後7時少し前に巣鴨に降りたが、駒込では較べものにならないほど人が多い。さすがに「おばあちゃんの原宿」が近辺にあるだけのことはある。
ジョナサンは改札口の裏手にある書店の横のビルにあったが、ファミレスはほかにも2軒あり、激戦区のようであった。これは利用客が多いことを意味する。
店に入ると、空席待ちの客が並んでいる。この時間に席に着けないようではのんびり将棋もできないし、5人以上のときにも席の確保に困る。
待ってもウエイターが来ないので、先乗りはいないのかと勝手に店内に入ると、奥の喫煙席コーナーにHon氏がおり、なんとか入店することができた。
喫煙席は長方形の部屋に隔離されている感じで、周囲をテーブルがぐるりと囲み、中央部分にテーブルがいくつか置かれていた。Hon氏が座っていたのは入口近くの中央テーブルで、ここで将棋を指すにはいささか目立つと思った。
私は着席し、周囲を見回す。壁際のテーブルはほとんど埋まっていた。やはり。しかし金曜日のこの時間に満席だと、以後は来づらいが、どうなのか。
テーブルと椅子は、駒込店に比べると若干安っぽい気がする(失礼)。壁際はとくに装飾もなく、少なくとも喫煙席は、ファミレスの雰囲気が感じられない。空き物件を居抜きで借りたようにも思える。
なにしろ新ジョナ研の開催地選びも兼ねているから、私たちの挙動は不審だ。
そこへKun氏、R氏が相次いで来店した。きょうはこの4人で進行するので、まずは4人掛けのテーブルひとつで済んだ。
とりあえず食事である。Kun氏とHon氏はビールを頼んだ。初回は派手に注文して、私たちのイメージをよくしなければならない。それには彼らのサケヂカラが不可欠である。
2時間ぐらい経ったころ、Hon氏が布盤を取り出した。きょうは女流王位戦の挑戦者決定戦が行われている。きょうは様子見なので盤を出さない予定だったが、我慢できなかったらしい。
「だっていつかは将棋盤を出すんでしょ」
とHon氏。
Hon氏は速戦即決派らしい。ちなみに私は何事においても慎重派で、そのためにチャンスを逃すことがよくある。
女流王位戦を並べ、あーだこーだと見解を述べる。このひとときが楽しいのである。
けっこうな時間が経ったが、客の回転はあまりよろしくない。しかし客は来る。新規のおばちゃんが喫煙席に入りたいみたいなのだが、入れない。
ウエイターが、長居をしている?ひとり客に話しかけた。席を移動するよう促しているのか。
そうこうして空いたテーブルに、先ほどのおばちゃんが来た。総勢5人である。4人掛けのテーブルに椅子をひとつ足して着席した。これはジョナサン巣鴨店、予想以上の盛況だ。
長居している私などはビビってしまうが、Hon氏などは
「私たちはいっぱい注文してるから」
と動じない。私はノミの心臓である。
そして実戦を一局。いずれのときも、スタッフさんに注意されたら終わりだ。もう巣鴨店には来られない。
しかし注意はされず、私たちは関門を突破することができた。
散会は10時すぎ。結論として、巣鴨店は微妙なところだった。
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ジョナサン駒込店、閉店

2014-04-11 00:21:12 | ジョナ研
今年最初の「大野教室」のとき、W氏から「ジョナサンが今年2月で閉店になる」と聞き、衝撃が走った。 Hon氏の知人がジョナサン駒込店に務めており、そこからの情報だという。
「ジョナサン駒込店」は当ブログで説明するまでもないだろう。同店は、かつてLPSAの事務所兼サロンが駒込にあったころ、サロンを訪れた私たちが、「放課後」に利用していたファミリーレストランである。
ジョナサンでは植山悦行七段はじめ幾人もの将棋バカがそろい、将棋よもやま話、棋界の最新情報、タイトル戦の棋譜並べ、サロンでの指導対局の検討と、憩いの場として大いに活用させていただいた。
LPSAが田町に移転したあとも、私たちは月に1~2回のペースでジョナサンに集うようになり、いつしか対局までするようになった。私たちはジョナサンでの会合を「ジョナサン研究会」、これを詰めて「ジョナ研」と呼び、いままで以上に利用した。
ジョナサンには午後7時前から入り、12時近くまで粘る。店側はおもしろくなかったはずだがそこはそれ、かつては毎週通っていた「お得意さん」だから、長居と将棋を黙認してくれた。それどころか私たちは、ウエイトレスのAyakoさんとも親しくなることができた。
美味しい食事を摂り、ビールを飲み、ドリンクは飲み放題。そして将棋もある程度自由に指せる。さらに素敵なウエイトレスさんもついて、これでひとりあたり2~4千円で済む。まさに天国のような場所で、Kun氏がジョナサン駒込店を「聖地」と称したのも、言い得て妙であった。
そのジョナサン駒込店が閉店する。信じたくなかった。
店が黒字なら、撤退はしない。そういえば、数年前に比べて、客の入りも悪くなっていた気がする。むかしは退出のときもそこそこ客席が埋まっていたが、最近はガラガラになっていることも珍しくなかったからだ。
それにしたって晴天の霹靂である。仮にLPSAが消滅することがあったとしても、ジョナサン駒込店は永久に残ると信じていた。それだけにこの報せを聞いた時は、文字どおり目の前が暗くなった。
一夜が明けて目が覚める。ああ、ジョナサンの閉店は夢ではなかったんだ…と、あらためてドヨーンとした気持ちになったのである。
私たちは閉店までの2か月間、なるべくジョナ研に集まるよう努めた。とりあえず1月は2回。このころはウエイトレスのTakahashiさん、Hondaさんと親しくなっていた。彼女らには何か餞別を渡さねばと思った。
2月に北海道を旅行した際、私は小樽の北一硝子を訪れ、彼女らにお土産を買った。新発売のグラスや、ガラス玉のネックレスなどである。値段的には大したことはないが、少しでも御礼の気持ちが示せればと思った。
2月は14日(金)がジョナ研だったが、東京はあいにくの大雪で、休止。翌週改めて開催としたが、出席者は私を含めて3名だった。
Takahashiさんは出勤していたので、お土産を渡した。Hondaさんは欠勤とのことで、Takahashiさんから渡してもらうようお願いした。また、深夜勤務のウエイトレスさんにも、お土産を渡した。
ジョナサン駒込店の閉店日は26日(水)の午後9時と決まった。12時近くまでおれないのでは消化不良だから、前日の25日(火)をジョナ研の公式最終日とし、翌26日は任意でお別れ会を開くこととなった。
25日は、私も含めて総勢8名の参加となった。ジョナ研では大人数の部類に入る。みなジョナサンの閉店を惜しみ、都合を合わせてきたのだ。そんな最終日でも私たちは、将棋談義に花を咲かせ、棋譜並べをし、実戦をこなした。
夜も更け、ひとり、またひとりと店を後にする。私は26日に参加するつもりはない。営業最終日はローカル線廃止の当日にも似てつらすぎて、とても立ち会う気がしないからだ。
あと少しで私のジョナサン駒込店が終わると思うと、さまざまな思いが去来する。何しろ2008年の秋から、5年半も通ってきたのだ。うれしいとき、つらいとき、楽しいとき、悲しいとき。その気持ちはすべてここジョナサンで、棋友にぶつけたのだ。
この光景も最後である。ウエイトレスさん、ドリンクバー、テーブルや椅子の配置…。この店内を、よく目に焼き付けておこうと思った。
25日は、11時過ぎに散会となった。いままで本当にお世話になりました。ありがとう、ジョナサン駒込店。

翌26日は3名の参加だったらしい。棋友の証言によると、閉店の30分前には、スタッフが一部のテーブル等を片付けはじめていたという。スタッフに感傷の2文字はなかったのかもしれない。
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