一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第4期白玲戦・女流順位戦A級、B級8回戦の結果

2024-06-15 23:36:21 | 女流棋戦
第4期白玲戦・女流順位戦A級・B級の8回戦が14日に行われた。では、結果を確認しよう。

■A級8回戦■
(優勝者は白玲挑戦、降級2名、持ち時間・3時間)

【7勝】
①福間香奈女流五冠(○加藤桃→伊藤)
【6勝1敗】
②伊藤沙恵女流四段(○石本→福間)
【4勝3敗】
③加藤桃子女流四段(●福間→渡部)
⑨石本さくら女流二段(●伊藤→山根)
【3勝4敗】
④山根ことみ女流三段(○上田→石本)
⑤上田初美女流四段(●山根→塚田)
【2勝5敗】
⑧塚田恵梨花女流二段(○加藤圭→上田)
【2勝6敗】
⑥加藤圭女流二段(●塚田→抜け番)
【1勝6敗】
⑦△渡部愛女流三段(抜け番→加藤桃)

福間女流五冠が加藤桃女流四段に勝ち、7勝。追う伊藤女流四段も、6勝目を挙げた。よって、挑戦権の行方は最終戦に持ち越しとなった。福間女流五冠と伊藤女流四段の決戦で、このあたり、作ったような組み合わせだ。
ただ伊藤女流四段は、本割りに勝ち、プレーオフにも勝つ必要がある。これはタイトルを獲るのと同等の難しさだ。
降級争いのほうは、塚田女流二段が加藤圭女流二段に勝ち、辛くも踏みとどまった。最終戦、塚田女流二段が上田女流四段に勝てば、残留。代わって加藤女流二段が降級となる。

■B級8回戦■
(昇級3名、降級3名、持ち時間・3時間)

【6勝2敗】
香川愛生女流四段(○室田→鈴木)
⑧伊奈川愛菓女流二段(○鈴木→和田)
⑨和田あき女流二段(●武富→伊奈川)
【5勝3敗】
③鈴木環那女流三段(●伊奈川→香川)
【4勝4敗】
①中井広恵女流六段(○野原→中村)
⑦野原未蘭女流初段(●中井→北村)
【3勝5敗】
⑥室田伊緒女流二段(●香川→武富)
⑩武富礼衣女流初段(○和田→室田)
【2勝6敗】
④△北村桂香女流二段(●中村→野原)
【1勝7敗】
②△中村真梨花女流四段(○北村→中井)

鈴木女流三段VS伊奈川女流二段の5勝決戦は伊奈川女流二段が勝ち、大きな6勝目を挙げた。
香川女流四段は室田女流二段に勝ち、A級昇級決定!! 香川女流四段はただのユーチューバーではなかった。
和田女流二段はまさかの敗戦で、また足踏みとなった。
最終戦、伊奈川女流二段と和田女流二段の決戦で、勝ったほうがA級昇級だ。
そして鈴木女流三段は、最終戦に勝てば昇級。負けると、伊奈川VS和田の敗者が昇級となる。
降級のほうは、北村女流二段が中村女流四段に飛び蹴りを食らい、降級決定。
もうひとりは、室田女流二段VS武富女流初段の3勝決戦で、負けたほうが降級となる。
A級もB級も、最終戦は直接対決が多く、面白い。これも参戦している女流棋士が真剣に戦っているから、こういう巡り合わせになったのだろう。
最終戦は7月1日。
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堀女流初段の痛い逆転負け

2024-06-14 23:46:24 | 女流棋士
第14期リコー杯女流王座戦(主催:RICOH、日本将棋連盟)二次予選の3局が、12日に行われた。この中で私が最も注目したのは室谷由紀紗VS堀彩乃女流初段戦である。数年前だったら室谷女流三段を無条件に応援したが、結婚されちゃあこちらの士気も下がる。いま注目しているのはもう一方の堀女流初段で、前年度は好調を持続し、今年度、ようやく女流初段に昇段した。残るは、各棋戦での飛びぬけた活躍だ。それにはこの女流王座戦が最も大舞台に近かった。
将棋は室谷女流三段が先手で、三間飛車に振った。堀女流初段は左美濃。本局も主催者の無料中継があり、貧乏人にはありがたかった。
序盤、堀女流初段が桂得を果たし、有利。さらに飛車を先着し、優位が広がった。ところがそこで決め手を逃し、形勢混沌。堀女流初段の玉は中段に出てきたが、これが予定の順とは思えず、流れはよくない。
室谷女流三段、▲6三角。私はまったく気が付かなかったが、この手自体に錯覚があったようだ。
このあたりで私は席を外したが、この将棋、堀女流初段が負けたと思った。
それから1時間半後、中継サイトを見ると、果たして室谷女流三段が勝っていた。
ところがコメントを読むと、終盤で事件が起こっていた。
第1図は堀女流初段が△2六歩▲1八玉を利かした局面。

ここで堀女流初段は△4九成桂(第2図)と形作り?をし、以下▲4七金△5八玉▲6七竜まで、投了した。

ところが第1図では、△4九成桂に代え、△4九竜(参考図)があった。

これは△3八竜以下の詰めろになっていると同時に、△4八成桂が踏ん張っているから、後手玉も詰まない。こう指せば、堀女流初段の勝ちだった。
どうも堀女流初段に錯覚があったようで、どちらの順も負けと読んでしまったようだ。ただ、同じ負けるにしても、△4九竜のほうが先手玉に迫っており、見栄えもいい。△4九成桂では、まったく迫力がない。
私は1992年6月11日に指された第51期A級順位戦(主催:毎日新聞社、日本将棋連盟)1回戦・▲田中寅彦八段VS△大山康晴十五世名人戦で、受けのなくなった大山十五世名人が△6九竜(参考図)と形作りをした手を思い出したものだ。

堀女流初段は、第7回YAMADA女流チャレンジ杯決勝戦でも、対加藤結李愛女流初段戦でいい将棋を作りながら逆転負けを喫している。
話を戻すが、もし堀女流初段に「最後は私が勝つ」という執念があったら、△4九竜と指せたのではなかろうか。
勝てば本戦入りという大事な一番だっただけに、会心局になりえた将棋を落としたのは、かえすがえすも痛かった。
堀女流初段は、捲土重来を期してほしい。
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最近気になる日本語

2024-06-13 22:19:05 | プライベート
最近気になる日本語を記しておく。

・「~してもらっていいですか」
最近、この言葉を聞く機会が実に多い。実生活でも、ドラマでも、だ。私の勝手なイメージは、若手上司が年上の部下に、慇懃無礼に言うというものだ。
これ、「してくれますか」ではぶっきらぼうなので、「してもらって」と謙譲語にしたうえ、「いいですか」まで付けて、下手に出ているわけだ。
だが実際は、その表現とは裏腹に、有無を言わせぬ迫力がある。なんでこんなまだるっこしい言い方が定着してしまったのだろう。

・「感謝しかない」
これは、使い方として正しい。ただ、ふつうに「感謝しています」でいいのに、なぜこんな「100%感謝」的な言い回しが出てきてしまったのだろう。何か、感謝しているほうに、偉そうなニュアンスを感じるのだ。相手に感謝しているようで、実は感謝していないイメージもあり、私は好きになれない。

・「恥ずい」
「恥ずかしい」を略し、「恥ずい」と言うのも多い。お笑い芸人らがよく使っている気がするが、とにかく若者が使うイメージがある。
これと同じパターンで「キモイ」があるが、これはもう、20年以上前から定着していた。日本テレビ「恋のから騒ぎ」の1コーナー「説教部屋」で、プロデューサー「キモイマン」がすでに登場していたからだ。
しかもこの「キモイ」、「気持ちいい」を略したのではなく、「気持ち悪い」を略しているから始末が悪い。
それでいえば、「恥ずい」はまだ罪が軽いといえるが、ちっとも美しい日本語に思われない。

・「なので」
この言葉は、文頭からいきなり来る。しかし当然ながら、文頭には来ない。というか、この言葉自体が、本来はない。「そういうわけなので」の、「なので」が独立してしまったのである。
この言葉は20年以上前からあり、ある鉄道関連の書籍に堂々と記載されていた。
驚くべきは、この表現を編集者も目に通したはずだが、そこをスルーして掲載されたことだ。
いまではテレビのコメンテーターでも平気でこの言葉をく使う。嘆かわしい。

・「ヤバい」「ヤバ」
「やばい」の語源はいろいろあるが、共通しているのは、「あぶない」という意味だ。それが現代では、美味しいものを食べたとき、「ヤバっ!!」と使われるから始末が悪い。
これ、日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」で、旅人の田山涼成が美味しいものを食べたとき、「いけませんねえ~」と言うのと同じ理屈だ。
私としては、同じ言葉が否定的な意味でも肯定的な意味でも使われるのは、悪いことではないと思っている。
ただやはり、ふつうに「美味しい」と言ってくれたほうが、好感が持てる。

・「うまっ」
これはもちろん、「うまいっ」の意味。その「い」がなくなってしまったわけで、構造としては「恥ずい」に似ている。
まあこれでもいのだが、ふつうに「うまいっ」と言って、どこがマズイのだろう。

私自身は、流行の日本語に流されず、ブログを書いてきた自負がある。だから、2009年に書いた記事も、現在書いた記事も、文章に違和感はないと思う。
結局のちのちまで残る文は、奇を衒わない、ふつうの文章だと思う。
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最近見た夢(2024-05-25、31、06-04、05、11)

2024-06-12 23:42:41 | 
最近見た夢を記しておこう。
まず、5月25日に見た夢。私は両親と、九州を旅行していた。
そこから佐世保に行った。佐世保ではある施設に入った。そこは秘宝館のようなところで、入場料は500円。それと券売機はギャンブルになっていて、通常は2枚だが、大当たりは10枚だった。
私は大当たりで、10枚だった。これで多くの施設に入れるわけだ。
ある部屋は妖しく、暗い中に数人の男性がいた。私は隅のふたりのところに行く、
彼らは私の額にデコピンを食らわした。そのとき、デコピン者の指の指紋が見えると、いいことがあると言った。
……と、そこで、スマホのアラームで叩き起こされた。時刻は09:00。これでも十分寝坊のほうなのだが、前夜に寝たのが2時30分だったので、やはり寝不足だ。
気分が悪い中、私は御徒町に向かうのだった。

続いて31日に見た夢。
私はある雑貨屋にいた。それはテレビのロケの最中で、私は出川哲朗らといた。私は番組で20万円の賞金を手に入れていた。
だが出川哲朗は「大沢さんの20万円、オレが遣っといてやったよ」と豪快に笑いながら言った。
18万円くらいをどこかに寄付し、2万円をこっそり遣ったという。
私は呆れて、そばにある月刊マンガ誌を手に取った。それは月刊少年チャンピオンだったようだが、連載マンガは水島新司の「一球さん」だった。でも表紙は江戸末期で、町中に川が流れており、そのほとりに酒樽があった。
そこからいつの間にか実写になり、西郷隆盛が町中を歩いていた。傍らにはタレントのバービーがおり、「先に~、先に!!」と叫びながら歩いていた。それは大名行列のようだった。
そこでスマホのアラームで起こされた。

続いて6月4日。
この日は夜中から明け方にかけて何度も小便に起き、そのたびに夢が切り替わったため、内容も面白かったのだが、多くを忘れてしまった。
ある建物から、私ともうひとりが逃げた。ほかの4人があっちへ行くところ、私ともうひとりはこっち側へ逃げた。こちらのほうは草叢があると思ったが意外と短く、隠れることができない。
伏せていると、小学生が通り、私たちを覗き込んだ。
場面変わって、私たち親戚8人は、とんかつ専門店に入った。8人掛けのテーブルが空いていたが、おじとその息子は、そのテーブルの椅子に座らなかった。
私はカウンターの席に移動していた。このとんかつ店は常時新作を考えており、客にそれを出していた。
場面変わって、私になぜか息子ができたようで、私は役所に届けを出す。それがローカルな駅の窓口に併設されていた。その駅は「地上3階、地下1階」か、「地上1階、地下3階」だった。その各階に改札があり、その何階で受け付けてくれるか分からない。
私は階段を昇り降りしつつ「隼人」という名前を付けようと考えたが、この名前は親戚が付けていたような気がする。でもしょうがないと思った。

続いて5日に見た夢。
この日もいろいろ夢を見たのだが、夜中の小便で夢が分断されてしまい、忘れたネタも多かった。
大人数で、誰かとの別れをしている夢を見たのだが、ハッキリしない。
その後寝直して見た夢。ある建物があり、その中の1階に、私たちは部屋を借りていた。そこはゆんたくスペースみたいなもので、誰が何をするわけでもない。
建物内は小学校の登下校コースになっていて、いまも多くの小学生が通っていた。
すると、菅野美穂とは別のもうひとりの女性が、小学生に、リアル脱出ゲームに出てくるようなパズルをその場で作成して、あげていた。所望する小学生は少なかったが、それぞれ違う問題を、その場で作成していた。
なぜ、菅野美穂が夢に出てきたか。ここのところ、「ちゅらさん」の再放送を毎日見ているからだろう。

続いて11日は、カッチリした夢を見たのだが、内容が茫洋としていて、ハッキリしない。誰かと何かを話した記憶があるのだが、とにかくハッキリしなかった。

もうこの辺で上げておこう。
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加藤九段に新たな段位を贈るなら

2024-06-11 22:14:52 | 将棋雑考
加藤一二三九段が非公式ながら「十段」を所望したのは、いつだったか。加藤九段は中学生で四段、18歳でA級八段、20歳で名人挑戦、タイトルは名人を含む8期、公式戦通算1324勝の大記録を持つ棋士である。言っちゃあなんだが、その辺の九段(失礼)とは比べものにならないほどの実績がある。
加藤九段が2017年に現役を引退したとき、日本将棋連盟は加藤九段になにがしかの肩書を授与するチャンスだった。でもそれはなかった。
もっとも、二上達也九段、有吉道夫九段、内藤國雄九段が引退したときも連盟はノーアクションだったから、加藤九段のときも、このことは容易に予想できた。
そこで勝手ながら、もし加藤九段に新たな肩書を授与するならばどれがいいか、考えてみる。

・「実力制第○代名人」
まず、「実力制第○代名人」問題を片付けておく。これは升田幸三実力制第四代名人のために作られた肩書で、連盟はつねづね、引退して久しい升田九段に、新たな肩書を与えたいと考えていた。
当初は「名誉名人」を考えていたが、升田九段は「名人を取った者が、なんで『名誉』などと余計な単語を付けられにゃならんのだ」と、ガンとして受け付けなかった。
そこで連盟は1988年、「名人を2期以上取り、成績抜群の70歳以上の引退棋士に、『実力制第○代名人』の称号を授ける」として、升田九段に授与した。
ところがこの定義も「名人1期……」とか「名人3期……」とか、諸説あり、現在ではハッキリしない。ただ、名人1期の加藤九段が引退しても九段のままだったから、少なくとも「2期以上の名人」が該当することは分かった。

・「名誉九段」
次に候補に挙がるのがこれである。この肩書は、渡辺東一名誉九段、金易二郎名誉九段、加藤治郎名誉九段、高柳敏夫名誉九段、佐瀬勇次名誉九段の5名が授与されている。しかしいずれも現役時代にタイトル戦に出たわけでもなく、加藤名誉九段、高柳名誉九段などは、観戦記のほうが馴染みがあるくらいだ。
よって「名誉九段」は、まさに名誉的な肩書といえる。現役で輝かしい実績を残した加藤九段には、ふさわしくない。

・「十段」
十段の新設。これが叶えば分かりやすい。もとをたどれば、「九段」も、タイトル名だった。ところが、塚田正夫、大山康晴、升田幸三の名人経験者が無冠になったとき、前の「八段」ではあんまりだというわけで、3氏には特例で「九段」が与えられた。
ところがこのとき、タイトル戦にも同名の「九段」があり、ややこしいことになった。そこで連盟と読売新聞社は協議の末、タイトルを「十段」としたのである。
タイトルの十段が竜王に昇格したいま、以前と同様の理由で、段位の十段を新設しても、なんの障害もない。

・「名誉十段」
この肩書も、ないことはない。授与者はただひとり、塚田正夫名誉十段である。
ただ塚田名誉十段は現役時代、タイトルの九段を3期保持し、永世九段になっている。その実績があるから、タイトルとしての十段に「名誉」がついたと思われる。
加藤九段も「十段」を2期獲っているが、するとこの肩書は、九段もしくは十段の経験者に限定され、後述する棋士が該当しなくなってしまう。
結論として、加藤九段に新たな段位を贈るなら、「十段」がふさわしいと考える。そして同様の理由で、二上九段、有吉九段、内藤九段にも、十段を贈りたい。二上九段に十段を贈るとなると、弟子の羽生善治会長に職権乱用疑惑がのしかかるが、複数の棋士に授けるなら、抵抗もあるまい。
加藤九段は現在も意気軒高で、120歳までは生きるだろうが、新たな段位は被授与者が存命でなければ意味がない。
今年は日本将棋連盟設立100周年。勝ち星による昇段規定が、連盟60周年にあたる年に制定されたことも考えると、今年十段位を新設しないと、機会を逸すると思う。
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