アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

一昨日に続いて遠藤周作の『楽天主義のすすめ』(青春出版社)から笑える話です。

遠藤氏の友人だった村松剛氏(立教大学教授を務めた文芸評論家、仏文学者、故人)が都電の成宗近くの都電停留所の前に住んでいた当時のことです。遠藤氏の原文のまま記します。

ある朝、いつものように講義におもむくべく、ネクタイを締め、上衣を着、ノートを入れた鞄を持って家を出た。ちょうど都電が停留所にストップしたところであったので、大急ぎで飛び乗ったところ、乗客一同、眼を丸くして口をポカンとあけて自分を注目しておるではないか。

注目するのも当然である。彼は上衣を着、ネクタイを締め、鞄こそ手に持っていたが、下はモモ引き1枚だったのである。

皆さんだって、もし都電に乗っておる時、上だけ背広を着て、下はパッチ1枚の男がノコノコ乗ってきたら、びっくりしないだろうか。びっくりするにちがいない。この話を知った時の村松夫人の絶望的な顔を今でも忘れることはできない。


想像するだけでも笑ってしまうのが狐狸庵先生こと遠藤周作氏の閑話でした。


<お目休めコーナー> 横浜の山手資料館



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