おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
こんなに感想を書くのが難しい本は、なかなかありません。
マーカーの線をびっしり入れたこの本のどこかをもっともらしく書くと皮相面だけの紹介になってします。
そんな本が『生きがいについて』(神谷美恵子著、みすず書房、1,600円+税)です。
NHK Eテレの「100分de名著」でこの『生きがいについて』を学んでいるのも関係しているのでしょう。
より理解が深まった感があります。
堅い内容の本です。
「生きがい」を徹底的に論じながら、「生きがい」と「幸福」を識別しつつ、詩や引用文だけでなく、さりげなくご自身の恋愛と死別、「らい」の国立療養所 長島愛生園の体験などの私的なエピソードが散りばめられ、私の魂を震わせてくれました。
詳しく内容の紹介を書かなくて申し訳ないのですが、半世紀も前の1966年に書かれた、この準古典とも言えそうなこの本を読むことで、イージーな本を読むモチベーションが一気に低下しました。
ありきたりな表現ですが、これからは量より質重視の本の読み方を私に決意させてくれた本でもあります。
皇后陛下が皇太子妃の時に精神的な支えにもなった神谷美恵子氏の、本の少し自伝的要素が込められた『生きがいについて』をあなたがどう読み、どのように生きがいに生かすか楽しみです。
「生きがい」を真摯に捉えようとする人にお勧めです。」
目次は、次のとおりです。
はじめに
1.生きがいということば
2.生きがいを感じる心
3.生きがいを求める心
4.生きがいの対象
5.生きがいをうばい去るもの
6.生きがい喪失者の心の世界
7.新しい生きがいを求めて
8.新しい生きがいの発見
9.精神的な生きがい
10.心の世界の変革
11.現世へのもどりかた
おわりに
<お目休めコーナー>5月の花(23)
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