おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒュ.ーマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(1月22日)はお休みの日。
カミさんからTwitterやYouTubeを中心としたSNSマーケティングについて助言を受けたり、ランチに行ったり、パソコンとは離れた1日でした。
今も前身のパソコンを使ってブログを書いています。
さて、12月開催のマリーナ・ブルフシュテイン博士の【ソクラテスの対話法】を契機にソクラテスのことを知りたいと思って岸見一郎さん著の『幸福の条件ーアドラーとギリシア哲学』(角川ソフィア文庫、792円)を読みました。
この本は『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)より10年前の2003年に『不幸の心理 幸福の哲学』のタイトルで唯学書房から刊行されていた本を文庫化したもので、私は前作をも読んでいました。
幸せとは何か、生きることとは何かをアドラーを筆頭とする心理学者、プラトンなどの哲学者、小説家たちの説を紹介しながら「より善く生きる」ための知恵を授けてくれる本です。
他の本と比べて岸見さんの家族やご自身のことが随所に登場し、『嫌われる勇気』のようなプロデュースされた岸見さんではなく人間味あふれた岸見さんが窺えます。
章立ては次のようです。
第1章 なぜ幸福になれないのか
第2章 幸福な対人関係を築く
第3章 幸福とライフスタイル
第4章 幸福の位置
第5章 善く生きるとは
私にとっては、第5章の「善く生きるとは」の次の一文だけでも「哲人ではなく、哲学者そして人間、岸見一郎」を高く評価します。
生とは「ただ生きる」ことではなく「善く生きる」ことである。
明日を今日の延長にしてただ生を先に延ばすことでは、今の生を完全にすることはできない。
明日のことを思わず、今日の1日を満ち足りたものとして過ごす。
もしも1日1日を、さらにはこの一瞬一瞬を大切に生き切れば、ともすれば見逃してしまう何気ない瞬間が違ったふうに見えてくる。
ちょうど旅に出た時に、目的地に着くことではなく、そこに至るまでの途中の景色を楽しむように。
効率的、あるいは能率的に目的地に着くことは旅とは無縁である。
時々立ち止まりながらじっくり読むことをお勧めします。
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