○東京国立博物館 本館・特別5室 特別展『キトラ古墳壁画』(2014年4月22日~年5月18日)
明日の夜からまた旅に出てしまうので、慌ただしいが、連休前半の最大イベント『キトラ古墳壁画壁画』展の記事だけ、書いておくことにした。東京で開催中の各種展覧会の中で、いちばん混むと予想していたので、ねらったのは平日の4月28日(月)。朝9時には上野駅について、簡単な朝食を済ませ、9時20分には東博の門に並んだ。だいたい開門30分前を目安に来る人が多いので、9時30分前後から一気に人が増え、5分か10分のうちに列が二倍くらいに伸びた。
9時40分頃(かな?)早くも開門。列を崩さないよう、構内に入り、キトラ古墳壁画の列と、建仁寺の列に分けられる。前日会った友人から「建仁寺は全然空いていた」と聞いていたので、そっちに並ぶ人が多少ともいることに驚く。9時50分頃になると、正門がフリーになって、三々五々入ってきたお客さんが、それぞれの列に並んでいく。私は本館の玄関近くにいたが、本館を回り込むように延びた列の最後尾は、振り返っても、もう確認できなかった。
10時少し前に開場。列を崩さないよう、誘導されて玄関を入り、大階段の左奥の入口から会場に入る。まず、目に入るのは、キトラ古墳の位置を示した明日香村の航空写真。右手に実物大(?)に写真を引き伸ばした古墳内部の模型。うわ!おお!と足が止まりかける。実際、多くのお客さんは、順序正しく展示を見ようとしてここで止まるのだが、いや、ここは、と目を塞ぎ、止まっている人をかわして、奥へ急ぐ。
すると、まがりくねった順路のつきあたりのホールに、平たいケースが並んでいた。通路を何列かに仕切るロープが張られていて、友人が「最前列に出るまでまた並ぶ」と話していたことを思い出したが、まだそれほど人がいないので、すぐケースに貼りつく。玄武→白虎→朱雀だったかな。思い切り身を乗り出して、嘗めるように眺め、次のケースに移動する。最後のケースは十二支だが「子」「丑」のみ本物で「寅」は複製写真。これも前日、友人に聞いていたので、ガッカリしないで済んだ。
だんだん混んできたので、後の人に場所を譲って、先に進む。高松塚古墳壁画のパネルを眺めながら出口まで行き、「戻ってもいいですか?」と聞いたら「一度出て再入場してください」と言われたので、指示に従う。
再入場して、入口の明日香村の写真をしみじみ眺める。キトラ古墳は、いわゆる「明日香村」からはずいぶん南に離れたところにあるのだ。写真による古墳内部の模型は非常に面白かった。多くの観客は、いちおう四神には目を止めるけど、小さな十二神にはほとんど気がつかない。特に子神・丑神は、赤い竿のような持ちものしか見えないからなあ。寅神は、ちゃんと顔をのぞかせているにもかかわらず、気にとめてもらえていなくて可哀相だった。代わりに、ここ注目~と騒いであげたい気持ち。もしや見落とされている壁画の痕跡がないかと(←ないw)写真の壁を嘗め回すように探索する。ふっと上を見上げるまで、天井に「天文図」が再現されていることに気づかなかった。
ほかにも会場内には(壁画に行きつくまでの待ち時間を退屈させないよう)詳しい解説パネルや陶板複製や墳墓からの出土品が展示されていたが、すでに壁際に長い列ができていて、壁際のパネルは全然読めなかった。まあ仕方ないか…と諦めて、外に出る。ショップで図録と朱雀のTシャツ(派手なオレンジ色!)を購入。
東洋館の地下に行って、VRシアターの「キトラ古墳」のチケットを購入。12:00上映開始までの1時間近くを、中国の絵画『文人たちの肖像』(2014年4月1日~5月11日)と中国の書跡『漢時代の書』(2014年4月8日~6月8日)を見て過ごす。
VRシアターがこんなに観客で埋まることは珍しいと思うが、それでも満席ではなかった。作品はまあまあ。壁画だけを見て帰るよりは、ここで多少知識を増やしていくほうがいいのではないかと思うが、以前、飛鳥資料館で見た、壁画の剥ぎ取り工程を編集したビデオのほうが衝撃的だった記憶がある。
このあと、平成26年の『新指定 国宝・重要文化財』(2014年4月22日~5月11日)を含む平常展示を見て、特別展『栄西と建仁寺』(2014年3月25日~5月18日)を見て、17時まで東博構内を出なかったが、全然飽きなかった。至福の1日。
参考:
平成22年度春期特別展『キトラ古墳壁画四神』(飛鳥資料館)
平成20年度春期特別展『キトラ古墳壁画十二支-子・丑・寅-』(飛鳥資料館)
キトラ古墳一帯は、保存と公開を兼ねそなえた「古墳公園」化する計画があるらしい。大丈夫なのかな…。まあ観光資源化したほうが、かえって安全という一面もあるのかもしれない。
明日の夜からまた旅に出てしまうので、慌ただしいが、連休前半の最大イベント『キトラ古墳壁画壁画』展の記事だけ、書いておくことにした。東京で開催中の各種展覧会の中で、いちばん混むと予想していたので、ねらったのは平日の4月28日(月)。朝9時には上野駅について、簡単な朝食を済ませ、9時20分には東博の門に並んだ。だいたい開門30分前を目安に来る人が多いので、9時30分前後から一気に人が増え、5分か10分のうちに列が二倍くらいに伸びた。
9時40分頃(かな?)早くも開門。列を崩さないよう、構内に入り、キトラ古墳壁画の列と、建仁寺の列に分けられる。前日会った友人から「建仁寺は全然空いていた」と聞いていたので、そっちに並ぶ人が多少ともいることに驚く。9時50分頃になると、正門がフリーになって、三々五々入ってきたお客さんが、それぞれの列に並んでいく。私は本館の玄関近くにいたが、本館を回り込むように延びた列の最後尾は、振り返っても、もう確認できなかった。
10時少し前に開場。列を崩さないよう、誘導されて玄関を入り、大階段の左奥の入口から会場に入る。まず、目に入るのは、キトラ古墳の位置を示した明日香村の航空写真。右手に実物大(?)に写真を引き伸ばした古墳内部の模型。うわ!おお!と足が止まりかける。実際、多くのお客さんは、順序正しく展示を見ようとしてここで止まるのだが、いや、ここは、と目を塞ぎ、止まっている人をかわして、奥へ急ぐ。
すると、まがりくねった順路のつきあたりのホールに、平たいケースが並んでいた。通路を何列かに仕切るロープが張られていて、友人が「最前列に出るまでまた並ぶ」と話していたことを思い出したが、まだそれほど人がいないので、すぐケースに貼りつく。玄武→白虎→朱雀だったかな。思い切り身を乗り出して、嘗めるように眺め、次のケースに移動する。最後のケースは十二支だが「子」「丑」のみ本物で「寅」は複製写真。これも前日、友人に聞いていたので、ガッカリしないで済んだ。
だんだん混んできたので、後の人に場所を譲って、先に進む。高松塚古墳壁画のパネルを眺めながら出口まで行き、「戻ってもいいですか?」と聞いたら「一度出て再入場してください」と言われたので、指示に従う。
再入場して、入口の明日香村の写真をしみじみ眺める。キトラ古墳は、いわゆる「明日香村」からはずいぶん南に離れたところにあるのだ。写真による古墳内部の模型は非常に面白かった。多くの観客は、いちおう四神には目を止めるけど、小さな十二神にはほとんど気がつかない。特に子神・丑神は、赤い竿のような持ちものしか見えないからなあ。寅神は、ちゃんと顔をのぞかせているにもかかわらず、気にとめてもらえていなくて可哀相だった。代わりに、ここ注目~と騒いであげたい気持ち。もしや見落とされている壁画の痕跡がないかと(←ないw)写真の壁を嘗め回すように探索する。ふっと上を見上げるまで、天井に「天文図」が再現されていることに気づかなかった。
ほかにも会場内には(壁画に行きつくまでの待ち時間を退屈させないよう)詳しい解説パネルや陶板複製や墳墓からの出土品が展示されていたが、すでに壁際に長い列ができていて、壁際のパネルは全然読めなかった。まあ仕方ないか…と諦めて、外に出る。ショップで図録と朱雀のTシャツ(派手なオレンジ色!)を購入。
東洋館の地下に行って、VRシアターの「キトラ古墳」のチケットを購入。12:00上映開始までの1時間近くを、中国の絵画『文人たちの肖像』(2014年4月1日~5月11日)と中国の書跡『漢時代の書』(2014年4月8日~6月8日)を見て過ごす。
VRシアターがこんなに観客で埋まることは珍しいと思うが、それでも満席ではなかった。作品はまあまあ。壁画だけを見て帰るよりは、ここで多少知識を増やしていくほうがいいのではないかと思うが、以前、飛鳥資料館で見た、壁画の剥ぎ取り工程を編集したビデオのほうが衝撃的だった記憶がある。
このあと、平成26年の『新指定 国宝・重要文化財』(2014年4月22日~5月11日)を含む平常展示を見て、特別展『栄西と建仁寺』(2014年3月25日~5月18日)を見て、17時まで東博構内を出なかったが、全然飽きなかった。至福の1日。
参考:
平成22年度春期特別展『キトラ古墳壁画四神』(飛鳥資料館)
平成20年度春期特別展『キトラ古墳壁画十二支-子・丑・寅-』(飛鳥資料館)
キトラ古墳一帯は、保存と公開を兼ねそなえた「古墳公園」化する計画があるらしい。大丈夫なのかな…。まあ観光資源化したほうが、かえって安全という一面もあるのかもしれない。