見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2016祇園祭・前祭(若冲 生誕300年の旅)

2016-07-18 20:40:03 | 行ったもの(美術館・見仏)
今年は三連休に祇園祭の前祭(さきまつり)が重なると気づいたのは1ヶ月ほど前で、もう市内の宿はどこも取れなかったが、なんとか近江八幡のホテルを確保して、京都に行ってきた。お目当ては、新調された長刀鉾の見送(みおくり)を見るため。原図は伊藤若冲の『旭日鳳凰図』(宮内庁三の丸尚蔵館所蔵)だという。これは見たいでしょ!

16日(土)は宵山。京都国立博物館の常設展をさっと見たあと、明るいうちから山鉾めぐりに向かう。まず、四条通りの長刀鉾。すでに交通規制で、一方通行でしか通れないようになっている。長刀鉾って(女性も)上がれたっけ?と心配しながら聞いてみると、鉾には乗れないが会所には入れるとのこと。授与品を何か買う必要があるので、500円のあぶらとり紙を購入。

 

二階に上がると、これ! 微妙な色彩の再現度が想像以上に素晴らしい。川島織物セルコン制作。ただただ口を開いて馬鹿になったように眺める。



これは実際に「装着」されたところも見たいと思ったので、翌日、烏丸御池のあたりで、先頭の長刀鉾がやってくるのを待ち構える。そうしたら背後は…え?どうしてなの? ちょっと小雨がパラついていたのでカバーで覆ってしまったのだろうか? 真相はよく分からず。



しかし、めげずに追いかけていくと、四条通りの定位置に戻った長刀鉾に、ちゃんと『旭日鳳凰図』の見送が装着されていた。カッコイイ! 眼福。



長刀鉾以外の写真も少し。大好きな船鉾。船鉾の近所で京都市指定有形文化財の長江家住宅が公開されていた。住宅や美術品もさることながら、長江家の蔵から見つかったという、昭和初期の京都を映した白黒フィルムが面白かった。祇園祭の巡行の様子や船鉾もちゃんと映っていた。念願だった杉本家住宅も見学。

祇園祭の山鉾めぐりをすると、結果的にふだんの観光で行かないエリアを歩くことになって面白い。



蟷螂山は、御所車の上に大きなカマキリを乗せた楽しい山で、会所の中にもカマキリ。



提灯の紋もなにげにカマキリ。



夕方が近づくにつれ、人の数が増えてきたので、早めに退散することにした。

承天閣美術館と細見美術館の若冲展めぐりはまた別稿で。
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